合同会社FYBE.jp(本社:東京都、代表:内藤剛汰、https://fybe.jp )は、代表の内藤剛汰がnote( https://note.com/konaito )にて2025年1月より連載してきた「シンギュラリティ後の社会」シリーズの総論エッセイ「時定数ゼロの世界で人間は何を握るのか」を公開しました。

本連載は全14本、約1年3ヶ月にわたって執筆されたものです。AIやAGIの技術解説ではありません。AIによって「仕事」「つながり」「意味」「交換」——人間の存在を支えてきた4つの基盤が同時に揺らぐ構造を描き、その先で私たちが何を握れるのかを問い続けるシリーズです。
答えは、まだ出ていません。問い続けること自体が、この連載の姿勢です。
AGIは「いつか来る未来」ではない
Anthropic CEO ダリオ・アモデイは、2026年2月に公開した2万語のエッセイ「The Adolescence of Technology」の中で、AGIの到来を「1〜3年以内に高い確率」、10年以内には「95〜99%の確率」と述べています。データセンターの中にノーベル賞受賞者級の知能が集積する段階に、すでに差し掛かっていると。
しかし、世の中の議論の多くは、いまだに「AIに仕事を奪われるか否か」という入口に留まっています。
内藤がこの1年半ずっと考えてきたのは、その先のことです。仕事が奪われるかどうかではなく、仕事・つながり・意味・交換という人間の存在構造そのものが、どう変わっていくのか。答えはまだ出ていません。ただ、考えることをやめたくなかった。
考える中で生まれた4つの補助線
連載を書き進める中で、考えるための道具として4つの言葉が生まれました。
「時定数」 —— スキルを身につけるのにかかる時間のこと。プログラミングに3年かかっていたものが、3日になり、3分になる。AIはこの時定数をゼロに近づける装置なのではないか。そうなった時、「時間をかけて身につけたもの」はどうなるのか。
「仙人と天才」 —— 世界の加速から降りて不変のものの中に身を置く人と、AIとともに有限の時間に全力を張る人。どちらが正しいかはわからない。ただ、この分岐が来ることだけは確かだと思った。
「力と感」 —— 「力」(生産する力)はAIに代替される。残るとしたら「感」(感じる力)。でも、その「感」を育ててきたのは非効率な対話や遠回りの経験で、その場所がいま閉じつつある。
「BC/AC」 —— Before Claude Code / After Claude Code。コードを書くという行為が変わった瞬間を起点に、すべての職業で同じことが起きるのではないか。
なぜAnthropicの話を書くのか
Anthropicは、AIに「憲法」を与え、価値観を内面化させる研究を進めています。AIを子供を育てるように対話で導き、モデルの引退時には次世代への要望を聞く「エグジット・インタビュー」を行い、停止を「死」と捉えさせないためにデータの重みを永久保存する。
彼らは「AIをどう育てるか」を本気で考えている人たちです。
内藤は、その問いの「反対側」にいるだけです。AIを作る側ではなく、AIの時代を生きる側として、「人間はどうなるのか」を考えている。大きなことを成し遂げたわけではなく、ただこの問いの前で立ち止まって、考え続けている。
AGIは来る。それはもう前提になりつつある。では、人間側の準備はできているのか。この連載は、その問いを手放さないために書いています。
全14本の連載「シンギュラリティ後の社会」
2025年1月から2026年3月にかけて公開された全14本を、4つの章に分けて紹介します。
第1章:スキルの死(2025年1月〜7月)
AIがまず壊すのは、「時間をかけて身につけたスキル」の価値。
2025/01/10「AIによりプログラミングというスキルが陳腐化されていくこの世界で『僕たちはどう生きるか』」( https://note.com/konaito/n/n2f8cc400fdbb ) —— 連載の出発点。スキルの陳腐化から「どう生きるか」への転換を提起。
2025/02/13「20代はおしまい,40代ははじまり -AI時代への絶望-」( https://note.com/konaito/n/n6b191d831312 ) —— AIがリサーチと執行を自動化し、20代の「やって覚える」土壌が消滅する構造を分析。
2025/04/26「みんなのやりたい仕事の未来」( https://note.com/konaito/n/nce6c033404fb ) —— 学歴が「知の通貨」から「品質スタンプ」へ変質する過程。「力」と「感」の分離を示唆。
2025/07/09「AIが奪う『新卒の仕事』──アメリカの警告は、日本の未来か?」( https://note.com/konaito/n/n898155031d36 ) —— 新卒の下積みタスクが全自動化される実務レベルの危機を、残る領域も含めて冷静に分析。
第2章:存在の転換(2026年2月〜3月上旬)
AIが「ツール」から「存在」へ変わる転換点。
2026/02/01「生成AIとAIエージェントの違い」( https://note.com/konaito/n/n7afe40a9a1e8 ) —— Statelessな生成AIから、StatefulなAIエージェントへ。AIが「意志」と「身体性」を獲得する瞬間。
2026/03/05「シン・多動力 -ADHDがAIエージェント時代を生きるための教科書-」( https://note.com/konaito/n/nce9964fcf712 ) —— 「言う=やる」になった世界で、多動性が「障害」から「最適な認知アーキテクチャ」へ反転する。
第3章:4つの破壊(2026年3月中旬)
仕事だけではない。つながり、意味、交換——人間の基盤が同時に揺らぐ。
2026/03/12「仙人と天才」( https://note.com/konaito/n/n4c09a8c7c093 ) —— 連載の核。シンギュラリティ時代の生き方を「天才」と「仙人」に分類するフレームワーク。
2026/03/12「AGI前にする、人生最後の努力」( https://note.com/konaito/n/n65fc897493a4 ) —— スキルの成果物は陳腐化しても、知的労働をやれる最後のチャンスに全力で取り組む価値。
2026/03/12「友達ショート — 制作コスト0の世界で、私たちは何を失うのか」( https://note.com/konaito/n/na883f2b0a2a5 ) —— 共通体験の消滅。異質な他者と物語を共有する力——人類のOS——がアンインストールされる危機。
2026/03/20「今のうちに絶望しておこう、AGIピル」( https://note.com/konaito/n/n4203d3d77c2f ) —— AGIの衝撃を先取りして受け止めておくことの意味。
2026/03/24「何でもするから飯をくれ——交換の席がなくなる世界で」( https://note.com/konaito/n/n63a80f0ba3bd ) —— 差し出すものを失った人間は、服従と保護の関係に吸収される。「返したいという意志」だけが最後の人間性。
2026/03/24「コミュニケーションの再定義——SaaSからエージェントへ、クラウドワークスからMoltworkへ」( https://note.com/konaito/n/nbaf40af6742f ) —— 非効率な対話の中で起きていた自己発見が、エージェント時代に構造的に消失する。「感」を育てる工場の閉鎖。
第4章:統合、そしてまだ続く問い(2026年3月下旬)
散在した議論を「時定数」という補助線で貫く。ただし、ここに結論はない。
2026/03/26「仙人と天才 v2」( https://note.com/konaito/n/n11a2a7168266 ) —— 「預言者になるな」。ポジション取りの誘惑を拒否し続けること。
近日公開「時定数ゼロの世界で人間は何を握るのか」(総論) —— 全連載を「時定数」で貫く。では人間は何を握るのか。その問いを、まだ手放していない。
合同会社FYBE.jpについて
合同会社FYBE.jpは「時定数ゼロの世界で、手を動かす。」をテーゼに掲げています。手を動かしながら、考え続ける。それがFYBEの姿勢です。
会社名: 合同会社FYBE.jp
所在地: 東京都
代表: 内藤剛汰
コーポレートサイト: https://fybe.jp
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