
双葉電子工業株式会社(本社:千葉県茂原市)は、建設業・農業における遠隔操作・自動化の動きを踏まえ、「産業用無線に関する2025年総括と2026年展望」をまとめました。
建設・農業ともに人手不足や後継者不足が構造課題となる中、現場作業の自動化や遠隔操作への動きが活発化しています。こうした現場では「機械を安全に動かし、確実に止める」ための制御系通信がますます重要となっています。産業用無線技術は、この制御系通信を担い、現場の効率化と安全性確保の両立に欠かせない存在として大きな注目を集めています。
■ 2025年の業界動向
日本の建設業・農業界では、従事者の減少と高齢化、加速的な効率化が必要という深刻な課題に直面しています。
建設業では、就業者の年齢構成として、55歳以上が36.7%、29歳以下が11.7%という状況が示されています(※1)。特に、重機を操作するオペレーターの不足が顕著となっており、若い世代が建設業に関心を持つ取り組みや、未経験者向けの教育・訓練が求められています。また、2024年に時間外労働の上限規制が原則適用となり(※2)、限られた人数で工期と品質を守る必要が一段と高まっています。
この状況を受けて、国土交通省では「i-Construction 2.0」を策定し、建設現場のオートメーション化による生産性向上を推進しています(※3)。ICT建機や遠隔施工、ドローンやAIなどの先進技術の活用などを通じて、建設業の働き方改革と持続可能な社会基盤整備を目指しています。
農業では、55歳以上の就業者が67.6%と非常に高く、29歳以下は5.8%にとどまっています(※1)。このため、高齢の方でも扱いやすい機械や、省力化を実現する技術へのニーズが高まっています。農林水産省では「スマート農業推進政策」を掲げ(※4)、ロボット技術やICTを活用した農作業の効率化を推進し、無人運搬ロボットやドローンの導入、AI等の先端技術を活用した開発の支援策が展開されています。
また、2025年は国内インフラの老朽化や米価格の高騰といった社会問題も顕在化し、自動化などの長期的視点での抜本的な改革のみならず、効率化の取り組みの加速がいっそう求められています。
こうした背景から、建機・農機の産業用無線を活用した遠隔操作は、自動化などの長期的な効率化に向けた取り組みと並行して、現在直面している人手不足や業務効率化といった喫緊の課題に対する実効的な解決策として注目されました。


(総務省「労働力調査」をもとに当社で作成)
■ 2026年の業界展望
建設業・農業両分野では、人手不足への対応と更なる効率化、安全性の確保が重要な課題となります。その中で産業用無線技術の導入・活用も現場での生産性向上や業務効率化に寄与する手段として、ますます利用が進むものと考えられます。
産業用無線には、到達距離や通信速度だけにとどまらない、通信自体の安定性が最重要視されます。無線通信の瞬間的な途切れや不安定が生じた場合、機械の誤作動や停止を引き起こし、オペレーターや周囲作業員に重大なリスクをもたらす危険があります。そのため、高度な耐ノイズ性が求められます。
また、建設現場や農作業現場は雨・埃・泥・急な温度変化など過酷な環境下での運用が前提となることから、耐環境性も不可欠な要素です。防塵・防水構造・耐落下特性やトラブル時の修理・交換対応など、信頼性の高いハードウェアとサポート体制も選定の大きなポイントとなっています。
産業用無線は、現場を支える基盤技術として、安全性・耐環境性・高信頼性が求められています。今後も、建設業や農業界分野では、通信技術と自律化技術の融合が進み、生産性・安全性の向上に一層貢献していくことが期待されます。
■ 産業用無線がカギに
産業用無線は、単なるインターネット接続の代替ではありません。現場で「機械を安全に動かし、確実に止める」という根本的な目的を達成するため、機械を操作する制御系通信として真価を発揮します。このような制御系通信の担い手として、産業用無線は建設業・農業の現場課題解決と生産性・安全性の向上のためにますます重要性を増しています。
当社は、1980年代より産業用無線機器の研究・開発・供給にいち早く取り組み、多様な産業分野で設計・通信技術を培ってまいりました。これまで建機・農機メーカー様をはじめ、多くのお客様の現場ニーズに寄り添いながら商品開発を続けています。また、世界各国の主要規格への適合や、現地での技術サポート体制を強化しております。これにより、お客様のグローバル事業展開にも安心してご活用いただけるソリューションを提供しています。
今後も、当社は先進の産業用無線技術を通じて、日本・世界の建設業・農業の持続可能な業界発展に貢献してまいります。



■ 参考情報
※1 | 総務省 「労働力調査」 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/database?statdisp_id=0003009694
※2 | 厚生労働省 「建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html
※3 | 国土交通省「i-Construction 2.0」https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_001085.html
※4 | 農林水産省「スマート農業」 https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/
【本件に関するお問い合わせ】
〒297-8588 千葉県茂原市大芝629
双葉電子工業株式会社 総務法務部長 徳元 秀行
TEL: 0475-24-1111 (代)
WEB: https://www.futaba.co.jp/support/contact/inquiry
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