背景
公的個人認証とは、マイナンバーカードのICチップに搭載された電子証明書を利用して、オンラインで本人確認を行うためのサービスです。デジタル庁は2023年6月に公表した重点計画※1に、犯罪収益移転防止法や携帯電話不正利用防止法に基づく非対面の本人確認手法を今後公的個人認証に原則一本化していくことを盛り込んでいます。
公的個人認証による本人確認は、マイナンバーカードの電子証明書の有効性を確認することで行うため、目視による本人確認書類の真贋性判定が不要で、本人確認業務を自動化することが可能です。一方で、電子証明書に含まれている氏名情報は漢字氏名のみでカナ氏名が含まれていないため、受取口座の登録時など、カナ氏名のみが登録されている金融機関の口座名義との照合は自動化できないのが実態です。また、マイナンバーカードの氏名とは異なるカナ氏名で受取口座が不正登録された場合、マネロンなどで悪用されるリスクもあるため目視での突合確認が必要となっています。
マイナンバー法等の一部改正※2で、マイナンバーカードの記載事項に「氏名の振り仮名」が追加されることが決まっていますが、実際に電子証明書内に格納されるのは数年かかる見込みであることを背景に、本機能の提供に至りました。
新機能について
「LIQUID eKYC」で公的個人認証による本人確認を行う事業者に対して、マイナンバーカードの電子証明書に含まれる漢字氏名をカナ氏名に変換して返却する機能です。マイナンバーカードの氏名情報から、音読み訓読みなど複数のカナ氏名を候補に挙げることで、金融機関の口座名義との自動照合が可能となります。これにより、受取口座の登録などカナ氏名の確認が必要な審査業務の効率化を実現します。
※1 デジタル庁 デジタル社会の実現に向けた重点計画(概要)
※2 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(マイナンバー法)等の一部を改正する法律案
■eKYC市場シェア4年連続No.1※3である「LIQUID eKYC」について
ネット上での契約やアカウント登録、口座開設時などに必要な身元確認をオンライン完結で行うサービスです。住所変更などの諸届変更、日常的に顧客の取引実態を把握する継続的顧客管理などの手続きもオンライン化します。運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類の撮影、もしくはICチップの読み取りを行い、自撮りの顔写真との照合を行う方式や公的個人認証に対応可能です。独自のAI技術、生体認証技術、OCR技術などにより、撮影開始から完了までの離脱率の低さを実現し、累計本人確認件数は3,000万件を突破しています。
Webサイト: https://liquidinc.asia/liquid-ekyc/
※3 ITR「ITR Market View:アイデンティティ・アクセス管理/個人認証型セキュリティ市場2023」eKYC市場:ベンダー別売上金額シェア(2019年度~2022年度予測)
■株式会社Liquidについて
Liquidは、生体認証を活用し、認証を空気化することで、世界約80億人全ての人があるがままの状態であらゆるサービスを簡単・安全に使える、なめらかな社会の実現を目指しています。また、金融の取引時確認(犯罪収益移転防止法)、携帯電話契約(携帯電話不正利用防止法)、中古品買取(古物営業法)、不動産取引、CtoC取引などにおける本人確認のオンライン化の流れに合わせ、業界や導入事業者をまたがって横断的に不正検知を行う仕組みを提供し、利便性とセキュリティの両面を追求して参ります。
所在地:東京都中央区日本橋本町3-8-3 日本橋ライフサイエンスビルディング3 5階
代表者:長谷川 敬起
設立:2018年12月
Webサイト: https://liquidinc.asia
サービスサイト:
身元確認サービス「LIQUID eKYC」https://liquidinc.asia/liquid-ekyc/
当人認証サービス「LIQUID Auth」https://liquidinc.asia/liquid-auth/
※本プレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。