この実証実験は住商モンブランとアルカセット・コンサルティングの連携により実施され、生成AI技術の効果及び活用における課題を評価しました。プロジェクトでは、データベース設計からアプリケーションプログラム作成までのプロセスにおいて、ChatGPT-4を利用し、生成AIが大いに寄与しました。人間のエンジニアは、Laravel/livewireフレームワークを用いて基本設計と実装方針を定義し、生成AIはこれらの指示に基づき具体的なプログラムを生成しました。
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具体的なアプリケーションの説明
このシステムは見積書情報を統合し、営業チームが業務をより効率的かつ効果的に遂行する支援を提供します。住商モンブランは現在1,000社の販売代理店を有しており、定番商品の他にも別注商品を含めた多くの販売条件が存在します。
過去の見積もりや有効期限などは営業担当者ごとに紙媒体のみで管理されていましたが、このシステムの活用により、過去の見積書データを分析し、顧客や商品別の提案トレンドを明らかにし、将来の販売戦略を最適化するための情報を提供します。
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プロジェクトの成果
このプロジェクトの主な成果は営業部門向けの新しい見積書管理システムの開発であり、見積書情報の効果的な管理と活用を実現しました。開発プロセスにおいては、プロジェクト全体で生産性が2~3倍向上し、ソースコード生成においては最大5倍の生産性向上を達成しました(いずれも、アルカセット・コンサルティングにおける同種プロジェクト、同等機能開発における社内比較)。このプロセスは、人間のエンジニアが要件定義や設計を行い、生成AIが初稿のプログラムを提供。その後、人間のエンジニアがレビューを行い、必要に応じて修正を加え、最終的なテストとデバッグを担当しました。
本プロジェクトにおける生成AIの活用は、ITエンジニアが高度な業務理解と要件定義に集中し、効率的にアプリケーション構築を進めることが可能であることを示しました。現時点では未解決の課題も多いものの、これらの課題を知見として得ることで、生成AI活用によるアプリケーション開発をさらに効果的に進展させる基盤を築きました。
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今後の展望
住商モンブランとアルカセット・コンサルティングは、このプロジェクトの成功を受けて、生成AI技術の更なる活用を検討しています。またアルカセット・コンサルティングは社会に貢献するために、本プロジェクトでの知見を活かして、さらにこの新しい業務アプリケーション開発手法を探求する計画です。次なるプロジェクトでは、更なる効率化、品質と顧客満足度の向上を目指してまいります。
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会社概要
■ 住商モンブラン株式会社について
住友商事のグループ会社。1950年に白衣メーカー向け生地問屋として創業しました。1970年代に現在の社名にも使われている「モンブラン」ブランドの白衣販売を開始し、創業以来73年にわたって医療・飲食サービス・食品工場まで幅広い分野のユニフォーム事業を手掛けています。
住商モンブラン株式会社 企業概要
・名称:住商モンブラン株式会社
・所在地:大阪市中央区北浜4丁目7番28号
・代表取締役社長:石川 士郎
・設立:1950年6月
・事業内容:白衣(医療・食品用)、サービスユニフォームをはじめ、作業服等、二次製品及び各種織・編物素材の企画、生産、販売
・ウェブサイト:https://www.scmb.co.jp/
■ アルカセット・コンサルティング株式会社について
『世の中をもっと簡単に』をテーマとして、ITを背景とした業務改革、システム導入をお手伝いしております。
IT技術領域の情勢が極めて早く大きく変化する現在において、社会とお客様ために必要なもの、適切なものを見出し活用して、社会とお客様の最高到達点を上げるためのご提案を続けてまいります。
アルカセット・コンサルティング株式会社 企業概要
・名称:アルカセット・コンサルティング株式会社
・所在地:東京都新宿区四谷本塩町15-12 カーサ四谷3階
※2023年11月より下記へ移転
東京都千代田区丸の内1-6-5 丸の内北口ビルディング9F WeWork内
・代表取締役:小川 啓介
・事業内容:IT・業務コンサルティング、ITシステム開発・運用
・ウェブサイト:https://alkaased.jp/
■ 本件に関するお問い合わせ
アルカセット・コンサルティング株式会社 広報PR担当
メールアドレス:pr@alkaased.jp