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【日立ソリューションズと協業の背景】
従来の配筋検査は、複数人の人員確保が必要なうえ、準備、計測、立合検査、写真撮影、片付けや写真の管理、帳票作成と多くの手作業で構成され負荷が高く、かねてから現場より省力化が求められていました。さらに、2023年7月10日には、国土交通省より正式に配筋検査の自動計測システムの利用が認可されたことを受け、自動化への需要は高まっています。
ただ、市場に流通している自動計測ができる機器の多くは、端末サイズが大きすぎたり、配筋検査以外の用途で使うことができない専用機であったりするなどの難点がありました。
そこで、2014年から発売以来、9年間で建設29業種、12万を超える公共・民間工事の現場に導入されている『蔵衛門Pad』の開発を手掛けるルクレは、画像から三次元の距離を計測する仕組を活用し、鉄筋の継手長、かぶり間隔を自動計測する技術を開発した日立ソリューションズと協業することで、従来の配筋検査の抱える課題の解決を目指します。
2024年4月の建設業への「働き方改革関連法」適用まで残り半年を切り、現場業務のDX化や省力化への取り組みは待ったなしの状況です。今後も「蔵衛門」は、全ての建設現場へのDX推進に取り組んでまいります。
■株式会社日立ソリューションズ フィールドソリューション部 部長 犬塚 武氏からのコメント
建設業では2024年から始まる時間外労働の上限規制を目前にして、現場作業の効率化や省人化に注力している状況です。そのような中で、ルクレ様と日立ソリューションズの協業により、互いの得意分野・技術・経験を持ち寄り、従来の配筋検査業務における計測作業から電子納品までの一連の業務をカバーするソリューションをご提供することができるようになり、現場作業の効率化へ大きく寄与する連携となります。『蔵衛門Pad Tough DX』と『GeoMation 鉄筋出来形自動検測システム』の連携を契機に、今後も日立ソリューションズはルクレ様との協業を通して、建設現場の生産性向上を実現していきます。
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【製品の特長】工事写真撮影と配筋検査を『蔵衛門Pad Tough DX』で一元化
日立ソリューションズ『GeoMation 鉄筋出来形自動検測システム』を『蔵衛門Pad』シリーズの最上位モデル『蔵衛門Pad Tough DX』へ搭載。配筋間隔の自動計測を可能にし、帳票作成まで自動出力します。その結果、工事写真分野で業務時間を1/3、配筋検査分野で作業時間を1/3にでき、施工管理者の現場での拘束時間・作業時間を大幅に短縮します。
本体は、8インチ856gと小型で軽量。簡単に取り外し可能なデプスカメラを取り付けるだけですぐに利用を開始できます。『蔵衛門Pad Tough DX』上で『GeoMation 鉄筋出来形自動検測システム』のアプリケーションを立ち上げ撮影をすることで、配筋間隔の自動計測、帳票作成まで完了します。
検測用に撮影した写真を台帳ソフト『蔵衛門御用達DX』に取り込むことで、電子納品まで完了。
工事写真撮影から配筋検査業務をワンストップで実施することができます。
■『蔵衛門Pad Tough DX』の特長
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工事関係者で工事写真、電子小黒板、図面をリアルタイム共有 (※2)
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ビデオトーク機能による遠隔臨場 (※2)
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J-COMSIA認定製品(写真の改ざん防止と工事写真レイヤ化)
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国土交通省推奨新技術「NETIS」で最高評価VEを獲得(番号:KTK-160024-VE)
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マイナス20度~60度の耐熱仕様
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IP68防水防塵
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建設業界用語3万語収録
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耐衝撃耐落下1m以上
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LEDフラッシュライトと高速オートフォーカス
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軍手を装着したまま操作できるグローブタッチ
製品ページ:https://www.kuraemon.com/pad/tough/
■鉄筋出来形の自動検測システム搭載の『蔵衛門Pad Tough DX』導入のご相談
こちらのフォームよりお問い合わせください:https://www.kuraemon.com/all_contact/
※1 日立ソリューションズ『GeoMation 鉄筋出来形自動検測システム』とは
デプスカメラ(※3)を接続したタブレットで鉄筋を撮影するだけで、計測対象の鉄筋本数と鉄筋間隔を計測することが可能です。計測結果がクラウドの帳票生成サービスに送信されると、クラウド上で帳票が自動生成されます。建設現場では、上記のような計測や帳票作成の作業を従来、3人一組の人手で行ってきましたが、デジタル計測技術を活用した本システムによって、1人で、かつ従来の3分の1の時間で行えるようになります。国土交通省の令和5年度「デジタルデータを活用した鉄筋出来形計測の実施要領(案)」対応および、J-COMSIAのデジタル工事写真の信憑性確認(改ざん検知機能)、小黒板情報連携機能、「工事写真レイヤ化」アプリの認定試験に合格したシステムです。
製品ページ:https://www.hitachi-solutions.co.jp/geomation/sp/product/rebar_check/
※2 別途、蔵衛門クラウド『プレミアム』の申込が必要です
※3 奥行きの情報を取得する深度センサーがついたカメラ
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『蔵衛門(くらえもん)』とは
1999年に発売した台帳作成ソフト『蔵衛門御用達』によって、写真管理に忙殺される現場監督の負担を軽減、大手ゼネコンから小規模工務店にまで導入されています。建設業界が業務効率化のために推奨する“電子小黒板”を、デジタルカメラに代わる電子小黒板タブレットとして『蔵衛門Pad』を2014年に発売。国土交通省が定めるNETIS(※4)で最高評価(VE)を獲得しました。
2022年4月より開始した現場共有アプリ『蔵衛門クラウド』は、今まで見えにくかった工事の状況や進捗をリアルタイムに把握する“現場が見える”を提供します。『蔵衛門クラウド』を通じて指示・確認・報告・記録などの業務をスピーディーに行え、業務の分業化などの建設DXを実現させます。
※4 NETIS(New Technology Information System:新技術情報提供システム)
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【株式会社ルクレ】
株式会社ルクレは、“デザイン×アイデア×ITで すべての人を次の世界へ”をミッションに掲げ、生活やビジネスなどさまざまなシーンにおける既存の考え・方法・癖(ユーザーリアリティ=UR)を理解し、ユーザーを軽やかに次の世界へと連れて行くサービスを提供しています。
代表取締役:有馬 弘進(ありま ひろのぶ)
会社設立:1995年9月20日 公式サイト:https://lecre.jp
※ 「蔵衛門」は、株式会社ルクレの登録商標です