令和7年(2025年)3月末までのフェーズ1期間において、BULLとして交付額の上限を14.7億円とする事業を採択頂いております。なお、本事業は3つのフェーズから成っており、フェーズ2への移行は、予算額も含め、今後のステージゲート審査において判断をされます。BULLが採択を頂いたテーマBは、事業全体で1社最大40億円とされています。
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SBIR事業の概要 ※公募要領より抜粋
本事業は、「革新的な研究開発を行う中小企業(以下「スタートアップ等」という。)による研究開発を促進し、その成果を国主導の下で円滑に社会実装し、我が国のイノベーション創出を促進するための制度(SBIR, Small Business Innovation Research制度)」として行われるものです。
本施策の背景として、「近年、世界における通信衛星及び地球観測衛星の打上げ増加に伴い、宇宙空間における衛星数が飛躍的に増大している。宇宙空間における スペースデブリ(ロケット上段や運用を終えた衛星、破片等)についても年々増加している中、人工衛星やスペースデブリ等の物体同士の衝突リスクが上昇しており、このことは、持続可能な宇宙開発利用を 実現する上での大きな課題となっている。スペースデブリを抑制するためには、①スペースデブリとなった物体を安全に除去すること、及び②今後スペースデブリを増やさないことが重要となるが、我が国含め世界の様々な企業が技術開発を進めているものの、本格的な技術の確立・サービス提供には至っていない状況である」ことが指摘されています。
詳細はこちら
⽂部科学省HP:https://www.mext.go.jp/mext_02308.html
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BULLが提案する事業
BULLでは、宇宙空間におけるスペースデブリの抑制のうち、今後スペースデブリを増やさないこと、に資する事業として、衛星等の宇宙機のデブリ化を⾃律的に防⽌する装置を開発しています。PMD(Post Mission Disposal)と呼称される本装置は衛星等の宇宙機に予め搭載しておくことで、運用終了後、インフレータブル構造を有するテザー状の構造物を展開し、大気抵抗や電磁力によるブレーキ力を用いて搭載先の宇宙機を減速させます。その結果、同宇宙機の軌道上での滞在期間を大幅に短縮させることができ、宇宙デブリの発生を将来に向かって防止することが可能となります。
ロケット向け装置の開発を皮切りに市場における地位を確立した上で、弊社の開発する装置が、デブリ発生防止を実施する上でのデファクト・スタンダード・モデルとなり、将来の宇宙機への搭載が「当たり前」の装置として社会実装される未来を実現させます。
まず、フェーズ1として基本設計の結果を踏まえた地上モデルを完成させることを予定しています。今後は、ステージゲート審査を経て、フェーズ2では実機と同一仕様モデルを経て宇宙実証用モデルを開発完了させ、フェーズ3では軌道上実証を経て汎用・量産モデルの設計に着手することを予定しています。
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株式会社BULL 代表取締役/CEO 宇藤恭士コメント
宇宙開発利用が持続可能な形で発展する上で大きな課題となる宇宙デブリ「防止」施策として、弊社が提案する事業を採択頂き大変嬉しく思います。弊社事業にご協力を頂いている多くの方々に改めて感謝申し上げます。次世代の人々に美しい地球と宇宙をつないでいけるよう、社員一丸となって拙速を貴びつつ全力を尽くしたいと思います。
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株式会社BULLについて
BULLは「地球内外の惑星間の行き来を『当たり前』に」をビジョンに掲げ、「天体への(再)突入技術を活かし宇宙利用サービスを安価・簡潔に提供」することを目指すスタートアップ企業です。栃木県宇都宮市を拠点とした産学官連携による事業を推進しています。
宇宙デブリの発生を防止する装置開発、軌道利活用のための微小重力実験衛星・装置の開発を進め、新たな時代の宇宙開発におけるSDGsに貢献します。
社 名 : 株式会社BULL(ブル)
本社住所:栃木県宇都宮市中央三丁目1-4
代 表 者 : 代表取締役/CEO 宇藤恭士
設 立 : 2022年11月
事業内容 : 宇宙デブリ対策事業、軌道利活用関連事業
U R L : https://bull-space.com/