<過去の報告>
⇒第1報:既婚者の22.5%に「婚外恋愛」の経験ありetc.
⇒第2報:「婚外恋愛」に地域差ありetc.
⇒第3報:婚外恋愛の「出会いの場」は職場が42%、アプリが15% etc.
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/104522
今回の第4報では「婚外恋愛経験者」の既婚男女350人に「体の関係の有無」「婚外恋愛の目的」「妻・夫への罪悪感の有無」「婚外恋愛は人生のプラスになったか」「今後も婚外恋愛をしたいと思うか」などを尋ねた結果を分析します。
<結果のポイント> ・婚外恋愛で「体の関係あり」は男性85.1%、女性は73.3% →男性は30代84.8%、40代87.5%、50代82.6%で年代による差はなし →女性は30代71.1%、40代70.4%、50代81.3%で50代がやや高い ・婚外恋愛の一番の目的は、男性は「体の関係・セックス」が55.9% →女性は「心のつながり・癒し」が37.4%で最も高く、次いで「体の関係・セックス」(21.2%) →男性で「心のつながり・癒し」が一番の目的なのは25.0% ・妻や夫に対する罪悪感は男女で大きな差。女性は「特にない」が多い →男性の「特にない」が18.2%に対し、女性の「特にない」は35.2% →男性では30代で「特にない」が突出し、32.6%。女性は年代差なし ・男女とも婚外恋愛の経験をプラスにとらえるも、「今後もしたいか」には大きな差 →男女とも「婚外恋愛が人生のプラスになった」という回答が約5割 →一方で「今後もしたいか」の問いに、男性は「したい」54.7%、女性は「したくない」42.6% |
【調査概要】
・調査タイトル:婚外恋愛に関する実態調査 第4報
・調査期間:(1)2023年7月10日~7月11日
(2)2023年7月26日~28日
・調査対象者:(1)婚外恋愛経験のある30~59歳の既婚男女350人(男性148人、女性202人)
(2)婚外恋愛経験のある30~59歳の既婚男女350人(男性152人、女性198人)
・調査方法:インターネット
・エリア:全国
・調査機関:レゾンデートル株式会社(https://raisondetre-inc.co.jp/)
・調査報告の掲載:https://healmate.jp/dev/survey/
◆調査対象者について
2023年6月30日~7月7日に実施したスクリーニング調査で全国30~59歳の既婚男女2,000人(男性500人・女性1,500人)に「婚外恋愛の経験の有無」を尋ねたところ、約2割の人が「経験あり」と回答しました。人数にすると406人(男性165人・女性241人)になります。本調査は、この406人から抽出した婚外恋愛経験者350人を対象としたものです。
男性(148人) |
女性(202人) |
|
30代 |
46人(31.1%) |
83人(41.1%) |
40代 |
56人(37.8%) |
71人(35.1%) |
50代 |
46人(31.1%) |
48人(23.8%) |
なお、今回の報告に含めた「婚外恋愛の一番の目的は何か?」のアンケート結果は、上記の406人から別の時期に抽出した350人(男性152人、女性198人)を対象に行ったものです。対象者の多くは重なっており、年代の分布も似ています。
※1 初回は男女同数の1,000人を対象に行ったが、女性の婚外恋愛経験者を想定数確保できなかったため、女性のみ1,000人に追加調査を行った。
※2 婚外恋愛を「婚姻関係にあるパートナー(妻・夫など)以外との恋愛関係をいい、体の関係の有無は問わない。不倫・セカンドパートナーも含む」と定義したうえでの調査。
◆婚外恋愛パートナーとの「体の関係」の有無
婚外恋愛には、体の関係を伴わない「友達以上、恋人未満」の関係であるセカンドパートナーも含まれます。近年、セカンドパートナーという言葉を目にする機会が増えましたが、果たしてどれほどの人が婚外恋愛でプラトニックを貫いているのでしょうか。婚外パートナーと体の関係を持つ人は何割でしょうか。
調査結果をみると、男性の85.1%、女性の73.3%が「体の関係がある/あった」と答えています。やはり大半のケースが肉体関係に発展しているようです。「ない/なかった」には、体の関係を持つ前に別れてしまったケースも含まれるでしょうから、婚外恋愛のうちセカンドパートナーが占める割合はかなり低いと分かります。
●婚外恋愛の目的(全体)
そもそも既婚者が婚外恋愛に踏み出す目的は何でしょうか。「調査対象者について」で説明したように上の「体の関係の有無」とは若干違うサンプルを対象にした調査ですが、次の結果が示されました。なお、複数選択ではなく、あえて「一番の目的」を尋ねています。
既婚男性の一番の目的は「体の関係・セックス」(55.9%)との結果になりました。婚外恋愛調査前からある程度の予想はできていましたが、数字で示されると大きなインパクトを受けます。案の定ではありますが、女性とは大きな齟齬が生じました。
この男女の齟齬は以降の調査結果の分析に重要な意味を持つことになるので、記憶にとどめておいてください。
●婚外恋愛の目的(年代別)
続いて、男女別・年代別にみると表1の通りになります。
表1 婚外恋愛の一番の目的
体の関係・セックス |
心のつながり・癒し |
非日常感・刺激 |
その他 |
|
30代男性 |
45.7% |
37.0% |
8.7% |
8.7% |
40代男性 |
58.6% |
19.0% |
10.3% |
12.1% |
50代男性 |
62.5% |
20.8% |
8.3% |
8.3% |
30代女性 |
30.4% |
40.5% |
5.1% |
24.1% |
40代女性 |
16.2% |
29.4% |
16.2% |
38.2% |
50代女性 |
13.7% |
43.1% |
15.4% |
27.4% |
※その他は「自分が必要とされているという感覚」「心の隙間やさびしさを埋めること」を含む。
男性は「体の関係・セックス」の割合が年代の上がるたびに増えていきます。50代男性は以降で紹介する「婚外恋愛をした理由」「妻への罪悪感」などの結果から比較的ピュアな傾向が見て取れますが、「一番の目的」と聞かれると性的関係ということになるのかもしれません。逆に30代男性はドライな印象を受ける結果が出ていますが、「心のつながり・癒し」が37.0%と有意に高くなっています。夫婦関係の悪化により家庭外に心の拠り所を求める男性が多いのかもしれません。
女性は30代で「体の関係・セックス」(30.4%)、「心のつながり・癒し」(40.5%)が有意に高くなっています。第1報・第2報において30代女性は比較的「婚外恋愛に積極的」との結果が示されています。結婚観や異性交遊に関する考え方に違いがあるのかもしれません。また若年男性の草食化の影響もあるでしょう。「心のつながり・癒し」については男性同様に夫婦関係の悪化が示唆されます。30代は夫婦関係がまだ不安定なケースも多く、男女の行動に影響を与えているようです。
⇒第1報:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000104522.html
⇒第2報:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000104522.html
40代・50代の女性は肉体関係よりも心理的な効果を求める割合が有意に高くなっています。また、日常生活に倦むのでしょうか、非日常感・刺激が比較的高いのも興味深いところです。
◆婚外恋愛をした理由
今度は複数回答で「婚外恋愛をした理由」を尋ねてみたところ、次の結果になりました。
男性の「セックスレスのため」が26.4%で女性より8ポイントの差がついています。女性は「夫婦仲が悪いため」が17.8%で男性より5ポイント、「女性としてみられたかったから」が21.8%で6ポイントの差がついています。
男女とも最も多い回答は「相手を好きになってしまったため」(男性29.7%、女性30.7%)でした。男女とも3割は「好き」が高じて婚外恋愛に移行したことになりますが、逆に言えば7割が「そうではない」ということになります。
こちらも男女別・年代別の結果を紹介します。
●婚外恋愛の理由(男性・年代別)
男性では30代の「夫婦仲が悪いため」(21.7%)が突出していることが注目されます。そして、50代の「相手を好きになってしまったため」(43.4%)も注目でしょう。後ほど紹介する「妻への罪悪感」の結果と合わせて、50代男性は「ピュア」という印象をつくります。逆に30代男性は「相手を好きになってしまったため」が15.2%しかなく、婚外恋愛にある種の「逃避」の要素が含まれているのかもしません。
「男性としてみられたかったから」は30代(26.1%)と50代(17.4%)で高いですが、前者は独身時代を引きずり、50代では加齢を受けているとも考えられます。
●婚外恋愛の理由(女性・年代別)
女性の場合は年代を追うごとに「夫婦仲が悪いため」が増加していること、30代で「セックスレスのため」(24.1%)が有意に高いことが注目されます。第3報では、40代女性は「マッチングアプリ/サイト」で出会う割合が女性のなかで最も高い年代でしたが(18.3%)、上記の結果から「恋愛がしたい」という思いが特に強いのかもしれません。
⇒第3報:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000104522.html
第1報・第2報の結果からは50代女性の保守性がうかがえました。上記の結果をみると「女性としてみられたい」「恋愛がしたい」「さびしい」などの内的要因はあまり婚外恋愛の動機にならず、相手への感情が最大の動機となっていることが分かります。
また、女性の40代・50代では「その他」が3割近くに上ります。調査項目には「夫への仕返し」を含めませんでしたが、動機としてあげられるかもしれません。今後の調査課題です。
◆婚外恋愛をした人の妻や夫への罪悪感
婚外恋愛の経験者たちは、妻や夫に罪悪感をもっているのでしょうか。尋ねてみたところ、興味深い結果となりました。
男性に比べて女性の方が「特にない」が有意に高くなっています。前述の通り、女性の方が「夫婦仲が悪い」と認識している人が多かったことに加え、女性の方が「思い切りがよい」という傾向も反映しているかもしれません。一般的に、男性の方が「心の整理が苦手」な傾向にはあります。
続いて、男性を年代別にみてみましょう。
30代男性に「特にない」が有意に高く(32.6%)、夫婦関係の悪化や感情的なドライさなどの背景が類推できるでしょう。逆に50代男性は「強くある」が高く(26.1%)、この世代のピュアさを示すように思えます。
女性はすべての世代で「特にない」の割合が高く、女性の性格的な傾向を現わしていると見て取れます。
◆経験者たちの「婚外恋愛」のとらえ方
経験者たちは「婚外恋愛」をどのようにとらえているのでしょうか。ポジティブな経験ととらえているか、ネガティブととらえているか。実際に交際した相手との関係も大きく影響するでしょう。まず、婚外恋愛の経験が「自分の人生にプラスとなったか」を尋ねました。
●婚外恋愛はプラスになったか
少々抽象的な質問ですが、人生経験になった、人生を前向きに進めるようになった、人生が豊かになったなどを含んでいます。男女とも「プラスになった」が約5割と、肯定的にとらえている様子がうかがえます。男性で「プラスにならなかった」が女性より8ポイント近く高いのは「家族バレ」「職場バレ」などが含まれているかもしれません。世代別でも大きな違いはありませんでした。
しかし、「今後も婚外恋愛をしたいか」と尋ねてみると、興味深い結果となりました。
●今後も婚外恋愛をしたいか
男性は5割以上が「今後もしたいと思う」と答えたのに対し、女性は同じ答えが35.2%で、4割以上が「今後したいと思わない」と答えました。「一度で十分」なのか「一度で懲りた」なのか、興味深いところです。前半で述べた「男女の目的の齟齬」も影響しているかもしれません。
年代別にみてみると、次の結果となりました。
男性は年代を追うごとに「今後もしたいと思う」の割合が下がります。女性では40代・50代は「今後したいと思わない」が「今後もしたいと思う」を大きく上回っていますが、「一度で十分」「一度で懲りた」のどちらでしょうか。日常生活が安定した結果という理由も含まれるかもしれません。30代は女性で唯一、「今後もしたいと思う」が最も高くなっており、婚外恋愛に対する積極性がうかがえます。
Ⓒレゾンデートル株式会社(https://raisondetre-inc.co.jp/)
◆今後の調査予定
今回の報告は、婚外恋愛経験者を対象とした【本調査】の結果分析の第2弾です。
次回の第3弾では、「連絡の頻度や手段」「デート頻度」「デート代」「セックス頻度」「配偶者に疑われたことはあるか/バレたことがあるか」など、婚来恋愛の付き合い方や「家族バレ」に関する実態を解明します。
婚外恋愛に関する調査終了後は、セックスレス、セカンドパートナー、既婚者の異性関係など、「現代の夫婦関係の形」「既婚者の新たな生き方・ライフスタイル」をテーマとした調査を実施していく予定です。
今後も私どもの調査について注目していただければ幸いです。
◎調査内容・本リリースに関するお問い合わせ
今回の調査内容やデータの詳細に関するお問い合わせ、報道関係の皆様の取材依頼やお問い合わせは下記までお願い申し上げます。
株式会社レゾンデートル(https://raisondetre-inc.co.jp/) 〒160-0022 東京都新宿区新宿4-3-15 レイフラット新宿B棟3F 問い合わせアドレス : info@healmate.jp 担当:浦野 |