現在、左官業界は建設業界の中でも特に高齢化が進むと同時に(60歳以上が52%(2020年国勢調査より))、若年者の採用と育成も少ないため、あと10年後には左官職人が半分になると言われている業界です。しかし、ここ数年で法律が変わり漆喰や土壁が公共工事で使用できるようになったり、海外のデザイン性の高い塗り壁材が多く採用されていることもあり、魅力のある業界ともいわれております。
そして、一般の方や設計事務所等に左官をもっと分かりやすく知ってもらい、同時に若手の採用や育成にも役立てる施設が必要だと考えていたところ、経産省の事業再構築補助金に採択され、当左官ショールームを建設するに至りました。
この施設は左官の伝統と新しい可能性を皆様にご紹介し、左官の魅力を身近に感じていただくために2023年7月29日にオープンいたします。
建物内部外部の床・壁・天井のほとんどが左官で仕上げておりこれらを見て触っていただき、左官の繊細なワザと深い歴史を感じとることができます。
また、展示している数多くの塗り壁見本も、伝統的な仕上げから新しい海外の素材まで当社左官職人が一枚一枚手作りで製作したものを手に取って左官仕上げの種類を知ることもできます。
当社が考えているこの建物の活用方法としては、個人の方は、左官塗り壁の色や仕上げを見たり、空間を体感してみたり、その優れた機能性を知ることができます。また、塗り壁体験会や、光る泥だんごなどのイベントも定期的に開催しております。また法人の方には、お施主様と一緒に左官塗り壁の色や模様を選んだり、下地から仕上げまでの施工方法などプロの左官職人が一緒に相談させて頂きます。
このように多くの方に幅広くご活用していただきたい場所になることを期待しております。