「識学」を使った経営・組織コンサルティングや従業員向け研修を展開する株式会社識学(本社:東京都品川区、代表取締役社長:安藤広大)は、2023年6月5日(月)「残業に関する調査」を行いました。
20代~50代の会社員に、残業するために“ダラダラ仕事をする人”がいるか聞いたところ、「“ダラダラ仕事をする人”がいる」と回答したのは49.7%でした。関連して、 “残業している人の方が実は稼いでいるのでは?”と思うことがあるかを聞いたところ、「そう思う」が65.7%(「そう思う」「まあまあそう思う」の計)という結果となりました。
また、実際に残業をしたいかどうか聞いたところ、「残業は絶対したくない」が21.3%、「どちらかというと残業はしたくない」が56.3%と、“残業したくない”と回答したのは計77.7%だった一方で、「どちらかと言えば残業したい」16.7%、「できれば残業したい」5.7%と、“実は残業したい”と思っている会社員が22.3%いることがわかりました。“残業をしたい”理由を聞いてみると、「残業代無しでは生活が苦しいから」「収入が増えるから」など、仕事が終わらない等の業務的な理由は少なく、“金銭的な理由”が多く挙がりました。
■調査背景
昨今、長時間労働による過労死などの問題で、残業を推奨しない、もしくが残業させない企業が増えています。また働き手側も、ライフワークバランスの観点から、残業をできるだけしないようにしてプライベートを充実させたいという人も増えたでしょう。一方で、経済的な理由や、もっと働きたいという意欲があり、“実は残業したい”と思っている方も少なからずいるのではないでしょうか。
そこで今回、「残業したいか」や、「残業するために“ダラダラ仕事をする”人はいるか」、また企業側の「残業しない施策はあるか」など、様々な残業に関する調査を行いました。
■調査トピックス
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「残業するために“ダラダラ仕事をする人”がいる」49.7%
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残業している方が稼いでるのでは?「そう思う」65.7%
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実は残業したい?…“残業したい”会社員は22.3%
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理由は「残業代無しでは生活が苦しい」「収入が増えるから」等、金銭的理由が挙がる
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「残業」に対するイメージ…「仕事を頑張っている」というポジティブなイメージも上位に
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ノー残業デーなど、“残業施策をしていない企業”は88.0%
Q1.あなたの会社には、残業するために“ダラダラ仕事をする人”はいますか。
(単数回答、n=300)
20代~50代の従業員数10名以上の企業にお勤めの会社員に、残業するために“ダラダラ仕事をする人”がいるか聞いたところ、「“ダラダラ仕事をする人”がいる」と回答したのは49.7%で、「いない」と回答したのは50.3%でした。
実際に仕事を“しっかりしている”か“ダラダラしている”かは、見る人の主観になってしまいますが、“ダラダラしている”と見えている人は、少なくないようです。
Q2.あなたは、“残業している人の方が実は稼いでいるのでは?”と思うことはありますか。
(単数回答、n=300)
前問で、残業するために“ダラダラ仕事をする人がいる”と回答した方が半数近くいたことに関連して、周囲に残業代で“稼いでいるのでは?”と疑念を持つ人も多いのではないでしょうか。そこで“残業している人の方が実は稼いでいるのでは?”と思うことはあるかを聞いたところ、「そう思う」が65.7%(「そう思う」「まあまあそう思う」の計)でした。
Q3.あなたは残業をしたいですか。
(単数回答、n=300)
Q4. 上記のように回答した理由をお答えください。
(自由回答、n=300)
では実際に“実は残業したい”と思っている人はいるのでしょうか。残業をしたいか聞いたところ、「残業は絶対したくない」が21.3%、「どちらかというと残業はしたくない」が56.3%と、“残業したくない”と回答した人は77.7%でした。一方で、「どちらかと言えば残業したい」は16.7%、「できれば残業したい」は5.7%と、“実は残業したい”と思っている会社員も22.3%いる結果となりました。
また、“実は残業したい”と回答した方の理由を見てみると、「残業代無しでは生活が苦しいから」「お給料が増えるから」など、“仕事が終わらない”などの業務的な理由は少なく、“金銭的な理由”が多く挙がりました。
【残業をしたい/したくない理由】
〇残業をしたい理由
・残業代無しでは生活が苦しいから。(56歳男性・営業)
・お給料が増えるから。(26歳男性・生産 製造)
・お金がほしいから。(32歳男性・事務 労務)
・仕事が多いため。(33歳男性・事務 総務)
・仕事が残っていると気持ちが落ち着かないから。(男性44歳、営業)
・ノルマを達成したいから。(男性31歳、カスタマーサポート)
〇残業をしたくない理由
・家庭を優先したいから。(29歳女性・カスタマーサポート)
・心身ともに疲弊するから。(54歳男性・人事 労務)
・ワークライフバランスを大事にしたい。(49歳男性・研究 開発)
・家事、育児やることが多い。(29歳女性・事務 総務)
Q5.残業することに対して、あなたの会社ではどのような評価がされていると思いますか。
(単数回答、n=300)
また、残業することは、業務を数多くこなしている、もしくは頑張っているなど、企業側は残業をポジティブに評価してしまう実態もあるでしょう。そこで、残業することに対して会社はどのように評価していると思うかを聞いたところ、「残業の有無では評価されていないと思う」が66.0%と最も高かった一方、「残業している人の方が評価されていると思う」が21.0%、「残業しない人の方が評価されていると思う」が13.0%と、“残業している人”の方が、評価が高いのでは?と感じている会社員が、“残業しない人の方が評価される”を上回る結果となりました。
Q6.残業について、あなたご自身はどう思っているか、また会社はどう思っているか、それぞれあてはまるものをお答えください。
(複数回答、n=300)
次に、本人・会社双方にとっての“残業に対するイメージ”を聞いたところ、本人側は“残業”について「嫌だ」が最も高く48.7%、次いで「効率が悪い」が26.0%と、ネガティブなイメージが多かったものの、3位には「仕事を頑張っている」20.0%と、ポジティブなイメージを持つ人もいました。また会社側のイメージでも、トップは「嫌だ」で28.0%でしたが、2位は「仕事を頑張っている」21.7%と、残業する姿勢は、本人にとっても会社にとっても“ポジティブ”に捉えられる方が少なからずいることがわかりました。
Q7.あなたの会社では定時で帰ることに対してどのような環境ですか。
(単数回答、n=300)
では残業について会社の環境はどうでしょうか。定時で帰りやすい環境か聞いたところ、「定時で帰りやすい環境」と回答したのは55.0%で、残りの45.0%は「定時では帰りにくい環境」「どちらとも言えない」と回答しました。
“定時で帰りやすい環境”が「帰りにくい」「どちらとも言えない」を上回る結果となりましたが、“定時で帰りやすい環境”は半分程度で、多くの企業では“定時で帰りやすい環境”づくりがまだ進んでいないという捉え方もできるでしょう。
Q8.あなたの会社では、ノー残業デーなど、残業に対する対策・施策が行われていますか。また行われている場合、どんな対策・施策をしているかお答えください。
(単数回答、n=300)
また会社側は社員に対し、残業をしないようにする対策・施策を行っているのでしょうか。その内訳を聞いてみると、残業に対する対策・施策が「行われている」と回答したのはわずか12.0%で、残りの88.0%は「行われていない」という結果になりました。
また「行われている」と回答した方にその対策・施策を具体的に聞いてみたところ、ほとんどが「ノー残業デー」の施策で、他に「パソコンを強制的にシャットダウン」、「電気が消える」などが挙がりました。
Q9.あなたが残業を減らすために職場へ求めることをお答えください。
(複数回答、n=300)
では残業を減らすために、社員側が職場へ求めるものはなんでしょうか。その内訳を聞いてみると、「必要のない業務をさせない」が37.3%と最も多く、「残業をしない雰囲気づくり」32.0%、「人員を増やす」27.7%と続きました。
【調査結果まとめ】
「残業したくない」方は77.7%(Q3)と高く、“実は残業したい”と回答した方の理由の多くは“金銭面”でした。このことから、本当の意味で定時を過ぎてでも仕事をしたい・仕事を頑張りたいと思っている方は少ないと言えるでしょう。会社にとってわざと効率を落とし、高い給与を得ている人が一定数いる、というのは大きな問題です。また、「残業するために“ダラダラ仕事をする”人がいる」(Q1)
や「残業代で稼いでいるのは」(Q2)という数値が高かったことから、残業しないで働く人にとっては働く意欲を減退させるとも言えるでしょう。そのため、会社としては無駄な残業を減らすための施策に取り組む必要があります。
では、社員に無駄な残業をさせてないために、どのような取り組みが考えられるでしょうか。具体的な解決方法として、評価制度を整えることが挙げられます。
「残業の有無では評価されていないと思う」(Q5)と回答した人が66.0%いた一方で、残業に対し「仕事を頑張っている」(Q6)と感じている人も一定数いました。そのため、従来の「積極性」などの定性的な項目を評価制度に入れていた場合、「残業している人の方が仕事を頑張っている」と見られ、高い評価を獲得する可能性があります。最悪の場合、ダラダラ仕事をする方が、残業代も貰え、高い評価も得られる、という状態になってしまいます。
仕事に対する姿勢などではなく、結果のみを評価するように修正することでこの矛盾を解決することができます。例えば、営業などに対しては売上のみで評価することで、定性的ではなく、定量的な成果を出している人を正しく評価できるようになります。また、間接部門などに対しては一定時間内にこなせた業務の量で評価することも有効です。時間に制限を設けることで、勤務時間内に集中して業務に取り組ませることが可能となります。
ノー残業デーなどの施策だけではなく、残業せず働く人に対しても正しく評価をするために、評価制度を整えることも重要なのではないでしょうか。
■調査概要
調査機関:株式会社識学
調査対象:全国の従業員数10名以上の企業に勤める20歳~59歳の会社員
有効回答数:300サンプル
調査期間:2023年6月5日(月)
調査方法:インターネット調査
※本調査では、小数点第2位を四捨五入しています。そのため、数字の合計が100%とならない場合があります。
■引用・転載時のクレジット表記のお願い
本リリースの引用・転載は、必ずクレジットを明記していただきますようお願い申し上げます。
<例>「株式会社識学が実施した調査結果によると……」
■識学について
【会社概要】
会社名:株式会社識学(SHIKIGAKU. Co., Ltd.)
本社所在地:〒141-0032 東京都品川区大崎2-9-3 大崎ウエストシティビル1階
電話番号:03-6821-7560
事業内容:「識学」を使った経営、組織コンサルティング
「識学」を使った従業員向け研修
「識学」をベースとしたwebサービスの開発、提供
「識学」関連書籍の出版
設立:2015年3月
代表者:代表取締役社長 安藤 広大
従業員数:238名(役員・パートアルバイト除く) ※2023/5/31 時点
支店情報:■大崎分室
〒141-0032 東京都品川区大崎2-11-1 大崎ウィズタワー8階、19階
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