東芝エネルギーシステムズ株式会社
東芝ネクストクラフトベルケ株式会社
東芝エネルギーシステムズ株式会社(以下、「東芝ESS」)は、このたび、株式会社レノバ(以下、「レノバ」)が開発する多数の小規模分散型太陽光発電所から再エネ電力を買い取り、アグリゲーターとして市場売電する再エネアグリゲーションサービス契約を締結しました。まず、合計9MW(AC:交流)の電力買い取りから始め、今後のレノバの開発状況を踏まえ、取引規模の拡大を目指します。なお、再エネ電力の環境価値はバーチャルPPA(注1:以下、「VPPA」)によりレノバから需要家に非FIT非化石証書として供給されます。東芝ESSとしては初めて、東芝グループ以外でのVPPAを対象にアグリゲーターとして計画値同時同量(注2)を行い、インバランス費用も負担することで、発電事業者であるレノバの投資予見性を高めます。
東芝ESSは、昨年5月に再エネアグリゲーション事業を開始しており、東芝ネクストクラフトベルケ株式会社が提供するSaaSを活用し事業を拡大しています。精度の高い発電量・需要量予測やこれまでの実績などが評価され、今回の長期契約の締結に至りました。
本契約では、東芝ESSは、再生可能エネルギーを束ね、長期にわたり、計画値同時同量業務と市場取引業務を発電事業者のレノバに代わって行います。具体的には、発電量予測・発電計画の作成・提出を行い、計画と実績に差が生じた場合のインバランス費用も負担します。買い取った再エネ電力は卸電力市場(以下、「JEPX」)に売電します。このスキームによってレノバはバランシング責務を負うことがなく、需要家に対して長期安定して非FIT非化石証書を供給できるようになります。今回契約の対象となる太陽光発電所は今年中に順次、運転を開始する予定です。
VPPAは、従来の電力契約を継続しながら、地域をまたいで非FIT非化石証書が入手可能なため、今後環境意識の高い需要家のニーズが高まっていくと考えられます。当社は今後拡大する市場ニーズに応え、再エネ発電事業者とのVPPAスキームを活用した再エネアグリゲーションサービスの営業活動を加速していきます。
東芝ESSは、エネルギー機器メーカーとして培ってきたノウハウにデジタル技術を組み合わせることで、付加価値の高いサービスを提供することによってカーボンニュートラル社会の実現を目指していくと共に、再エネアグリゲーション事業を通じて、再エネを活用した安定的かつ効率的な電力システムの実現に貢献していきます。
注1: Virtual Power Purchase Agreement:電力需要家の敷地外にある発電所で発電された再エネ電力の環境価値のみを仮想的に需要家が調達する手段。
注2:発電事業者や小売電気事業者などが30分単位で発電計画と発電実績、需要計画と需要実績を一致させるように調整をおこなう仕組み。
【本取引イメージ図】
※東芝エネルギーシステムズの詳細はこちらをご覧ください。
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※東芝エネルギーシステムズのVPP事業についてはこちらをご覧ください。
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