カーボンニュートラルをはじめ持続可能な社会に向けた資金調達を継続実施、2年でサステナブル・ファイナンス調達実績 2,000億円を達成

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野村不動産ホールディングス株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:新井 聡、以下「当社」)は、2021年よりサステナブル・ファイナンスの取組みを積極的に開始し、「2026年3月期までに2,000億円調達」という目標を2023年3月末において大幅に前倒しで達成いたしましたので、お知らせいたします(調達実績:2,055億円/期間:2021年2月~2023年3月の約2年間)。

当社は、持続可能な社会の発展に貢献するための資金調達を行うことを目的として、サステナビリティ・リンク・ローンやサステナビリティボンドなどの取組みを推進しています。 

特に2021年7月に開始した、サステナビリティ・リンク・ローン(以下、「SLL」)では、複数金融機関から同一スキームでの資金調達が可能な国内初の仕組み 「包括型 SLL フレームワーク」を構築し、累計1,810億円を調達しました。「包括型 SLL フレームワーク」は、ESG ファイナンス実施への社会的要請が高まる中、金融機関・企業双方にとって導入のハードルになっていた、サスティナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(以下「SPTs」)等の個別要件を借主主導でフレームワーク化させた新たな取組みです。これまでに64の金融機関とSLLを実施、そのうち25社が相対での初めてのSLL取組みとなっており、国内のサステナブル・ファイナンス拡充に寄与しています。

1.取組実績

サステナブル・ファイナンスの主な取組実績は以下の通りです。

<SLL締結金融機関名(五十音順)>

SLLを実施した金融機関は以下の通りです※5。このうち25社が相対での初めてのSLL取組みとなります。

(相対での初取組み先25社のうち掲載許可の得られた20社に下線)

2.今後の調達目標について

このたび、当社はさらにサステナブル・ファイナンスを拡充するため、新たな目標を設定いたしました。この実現に向けて、以下の施策に取り組んでまいります。

新目標:

「2028年3月期までの5年間で、新たにサステナブル・ファイナンスで5,000億円の調達」(累計7,000億円)

<主な施策>

①     SLLによる継続調達

②     ポジティブ・インパクト・ファイナンスによる複数の金融機関からの調達

③     「芝浦プロジェクト」を資金使途とする、新たなサステナブル・ファイナンスへの取組み

①     SLLによる継続調達

包括型SLLフレームワークを継続活用し、当社のメインの調達手段として取組んでいきます。

 今年度はさらに取組み先の金融機関および調達金額を拡充していきます。

②     ポジティブ・インパクト・ファイナンス(以下「PIF」)による複数の金融機関からの調達

新たなサステナブル・ファイナンスへの取組みとして、2023年3月より、三井住友信託銀行のフレームワークを活用したPIFを開始しました。今後SLLに次ぐ調達手法として複数の金融機関からの調達に取組みます。

③    「芝浦プロジェクト」を資金使途とする、新たなサステナブル・ファイナンスへの取組み

当社グループの中核会社である野村不動産株式会社が手掛ける大規模複合開発「芝浦プロジェクト※6」においては、街区全体でCO₂排出量実質ゼロを実現予定です。 

「芝浦プロジェクト」は総事業費4,000億円規模を予定しており、本プロジェクトを資金使途とするグリーンボンドやサステナビリティボンド等への取組みを2024年3月期以降に開始します。

【ご参考】「芝浦プロジェクト」について  

「芝浦プロジェクト」は、野村不動産株式会社と、東日本旅客鉄道株式会社が共同で推進している、国家戦略特別区域計画の特定事業です。浜松町ビルディング(東京都港区芝浦1-1-1)の建替事業として、延床面積55万㎡、オフィス・ホテル・商業施設・住宅を含む、ツインタワーから成る大規模複合開発事業であり、全体竣工は2030年度を予定しています。

本プロジェクトでは、街づくりを通じて、人も社会も、現在も未来も、継続して健やかで幸せであることを目指します。人々の新たな時間の過ごし方を実現し、サステナブルな社会を未来に届けていきます。

 

<「芝浦プロジェクトの」サステナビリティに関連する主な取組み>  

■街区全体でのCO₂排出量実質ゼロ

最新の省エネ・省 CO₂技術と、「自社施設等での発電」 による再生可能エネルギーと、「カーボンニュートラル都市ガス」の導入等により、大規模複合開発における街区全体でのCO₂排出量実質ゼロを実現予定です。建物内および地域冷暖房施設での省エネの取組みにより、2010年度の都内大規模事務所のCO₂排出量原単位の実績※7を基準とし、都市再生特区の目標である40%削減に対して、目標を上回る45%以上のCO₂排出量削減を達成できる見込みです。

■サステナブルな都市開発を目指した「芝浦サステナブルアクション」を実施

施設の開業前から、自然との共生、地域特性を生かした文化の育成、地域のレジリエンスに複数取り組んでおり、カーボンニュートラル技術の普及促進を目指した産学官連携拠点の整備に関する連携も始めています。

※1 プレスリリース:https://www.nomura-re-hd.co.jp/cfiles/news/n2021021901800.pdf(2021年2月19日発表)

※2 プレスリリース:https://www.nomura-re-hd.co.jp/cfiles/news/n2021092701870.pdf(2021年7月30日発表)

※3 プレスリリース:https://www.nomura-re-hd.co.jp/cfiles/news/n2022033101995.pdf(2022年3月31日発表)

            https://www.nomura-re-hd.co.jp/cfiles/news/n2023033102196.pdf(2023年3月31日発表)

※4 プレスリリース:https://www.nomura-re-hd.co.jp/cfiles/news/n2023033102197.pdf(2023年3月31日発表)

※5  SLLを実施した金融機関全64社のうち掲載許可の得られた63社を掲載

※6 プレスリリース:https://www.nomura-re-hd.co.jp/cfiles/news/n2022052302034.pdf(2022年5月23日発表)

※7 『東京都★省エネカルテ(平成23年度)』事務所用途原単位平均H22より

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