敏感肌女性のマスクで肌荒れ、普通肌女性の約3倍

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株式会社ナリス化粧品(代表者:村岡弘義 本社:大阪市福島区)は、8月21日に新発売する敏感肌用スキンケアブランド「アトデリエ」のリニューアル発売を前に、敏感肌の女性のコロナ禍における肌の意識調査を行いました。コロナ禍により、多くの人がマスク着用を余儀なくされてきましたが、特に敏感肌の女性にとっては、マスク着用による不快症状・ストレスが大きかったことが明らかとなりました。
(実施期間:2022年5月23日~6月6日 調査方法:インターネットによる調査)対象:全国20歳~59歳の女性 2001名/内容によって回答者が異なるため、n数は、各図表に記入している数字を参照ください。)
【調査トピックス】
①  約6割の女性が敏感肌。
若年層の方が敏感肌の割合が多く、約7割。
「顔も身体も敏感肌」、若年層の方が多く、「季節や体調によって顔も身体も敏感肌」は高齢層の方が多い。

 ②  マスクによる不快症状、敏感肌の女性は、普通肌の女性の約3倍。
「むずむずする」「かゆみがある」「肌荒れしている」などの不快症状、顔も身体も敏感肌の女性は3割超があてはまる。「べたつきがある」などを除くほとんどの項目で、顔も身体も敏感肌の人が最も不快症状があてはまる。

 ③  敏感肌の女性は、スキンケア品の満足度が低い。
スキンケア品への満足度は、年齢よりも肌質によって異なることが判明。

 ④  マスクの着用で、敏感肌の状態が悪化した女性、5割超。
若年層の方が敏感肌の悪化を感じる割合が多く、40歳を超えると「変わらない」と答える割合が多い。

 ⑤  敏感肌の女性、「新しいスキンケア品に心配」8割超。
きれいになりたいワクワク感よりも、肌に合うか心配と感じる女性の方が多い。
 

【調査結果】
①約6割の女性が敏感肌。
全国の20歳~59歳の女性、2,001名に、ご自身の肌質について伺いました。敏感肌の症状は、その人それぞれに異なりますので、部位や季節・体調などによる感じ方を含めて聞きました。
全体から、「普通肌」29.3%と、「わからない」9.8%と、「答えたくない」1.1%を除くと59.8%となり、全体の約6割の女性が、症状の出る時や敏感肌の部位は異なれど、敏感肌であると答えています。
 これを年齢別に見てみると、20代前半の若年層では、「普通肌」と答えたのが17.5%にとどまり、何らかの敏感肌だと答えたのが、66.2%と約7割に上ります。敏感肌の症状の中でも、最も重い症状の「顔も身体も敏感肌」と答えた割合も23.6%と最も多いことがわかります。年齢を重ねるにつれて、普通肌だと答える割合が上がり、「顔も身体も敏感肌」と答える人の割合が減っていることがわかります。また、敏感肌の部位で見ると、全ての世代で、「顔のみ敏感肌」だと答える女性が「身体のみ敏感肌」だと答える女性よりも多く、平均すると、約2.5倍程度です。また、「季節や体調によって、顔も身体も敏感肌」だと答える女性は、若年層の方が少なく、年齢を重ねるほど、増えていく傾向があることがわかりました。

 

 

 

 

②マスクによる不快症状、敏感肌の女性は、普通肌の女性の3倍超。
現在の日常的なマスクの着用頻度を聞きました。全体では、「週に6~7日間つけている」と答えた女性が67.3%と圧倒的です。「ほとんどつけていない」1.8%、「全くつけていない」0.6%、「答えたくない」1.6%と合わせても、4.0%で、現在もほとんどの女性が、マスクを日常的につけています。当社では、2000年4月に、マスク着用時の女性の肌悩み、メイク悩みについての意識調査を実施しており、2000年4月30日に「マスク使用中の女性の肌悩み、かゆみ・べたつき・チクチクの順」のタイトルで、リリース発表しています。その時に「マスクを使用していない」と答えたのは、7.9%であったことから(20~59歳 女性 n=2,118)新型コロナ流行の第1波の時よりも現在の方がマスクをつけている女性の割合が増えているようです。

上記の調査で、マスクをつけていると答えた女性に、マスクをつけている時の肌であてはまるものを選んでもらいました。(複数選択なので、合計が100%にはなりません。)最も多かったのは、「あてはまるものはない」27.6%で、マスクをつけていてもつけていなくても肌に変化はないと感じている女性が3割弱です。約2割程度の回答を挙げると「むずむずする」21.9%、「かゆみがある」20.4%、「ニキビ・吹き出物ができる」19.8%、「肌荒れしている」19.3%と、こまごまとした症状について、あてはまる女性が多いことがわかりました。

 次にこの肌の症状を肌質別に掛け合わせて見てみました。(肌質が「わからない」「答えたくない」の女性は省いて見てみます。)明らかに、マスクをつけていても「あてはまるものはない」と答えたのが多いのは、「普通肌」の女性で、44.5%と、4割を超える女性が、マスクをつけていてもつけていなくても肌の症状に変化がないと答えています。「顔も身体も敏感肌」の敏感肌の症状が最も重い女性は、「あてはまるものはない」と答えたのは、12.8%です。最も「あてはまるものはない」と答えたのが少ないのは「季節や体調によって顔のみ敏感肌」と答えた女性で11.3%ですが、敏感肌だと答えている女性は、普通肌の女性と比較すると、3倍以上、何らかの不快な肌の変化や症状を感じていることがわかります。尚、「顔も身体も敏感肌」と答えている女性は、「ニキビ・吹き出物ができる」と「べたつきがある」「くすみを感じる」「赤みがある」以外の症状について、すべて最も多くの女性が「あてはまる」と答えており、他の肌質の女性と比べて、多くの症状を抱えていることがわかりました。特に「あてはまる」のが多い症状は、「かゆみがある」37.5%、「肌荒れしている」32.4%、「むずむずする」30.1%といった症状でした。「顔のみ敏感肌」と答えた女性も、あてはまる項目が多く、特に「赤みがある」は、突出して1位でした。また、「顔も身体も敏感肌」と答えた女性に続いて、深い症状の割合が平均して多かったのは、「季節や体調によって顔も身体も敏感肌」と答えた女性でした。

③敏感肌の女性は、使用しているスキンケア品の満足度が低い。
ご自身が現在使用しているスキンケア品への満足度を聞きました。全体では、「まあまあ満足している」女性が47.0%で、約半数の女性が「まあまあ満足している」ようです。これを、肌質別で見てみると、最も満足しているのは、「普通肌」の女性で、「とても満足している」8.5%と「まあまあ満足している」55.3%を合わせると63.8%と6割を超える女性が満足しているようです。反対に「あまり満足していない」と「全く満足していない」を合わせた「満足していない」割合を見てみると、全体では、29.9%と約3割が満足していないと答えていますが、「普通肌」の女性では、「満足していない」が、18.9%と2割を切ることに比べ、敏感肌の女性は、軒並み、約4割の女性が「満足していない」と答えています。最も満足していないのは、「身体のみ敏感肌」の女性で41.4%と、4割を超えています。「全く満足していない」で見てみると、最も多いのは、「季節や体調によって敏感肌」で、11.3%、次いで、「顔も身体も敏感肌」で、10.5%と1割を超える女性が、スキンケア品に「全く満足していない」と答えています。

 年齢別でもスキンケア品の満足度を確認しましたが、「とても満足している」と「まあまあ満足している」を合計した「満足している」人で見てみると、50代後半のみが6割を超えますが、それ以外の世代では、すべてが約5割だったことから、スキンケア品の満足度は、年齢層でなく、肌質によって大きく異なることがわかりました。

④マスクの着用で、敏感肌の症状が悪化した女性、5割超。
上記の女性のうち、日常的にマスクを着用している(週に4日以上マスクを着用)敏感肌の女性、984人に、マスク着用によって、肌の症状に影響があったかどうか聞きました。「とても悪化した」10.3%と「まあまあ悪化した」40.7%を合わせると、51.0%と、半数を超える女性が、日常的なマスクの着用により、敏感肌の症状が悪化したと答えています。

 これを年齢別に見てみると、若年層の方が、「悪化した」と答える割合が高く、20代前半では、70.1%と、7割を超える女性が、悪化したと答え、「とても悪化した」と答える人も、17.9%と2割に迫ります。高齢層になるほど「悪化した」人の割合が少なくなり、40代を超えると、「悪化した」と答える人よりも、「変わらない」と答える人の方が多い結果となりました。マスクをすることで、肌の保湿になるのではないかと考える人もいるようですが、今回の調査では、「よくなった」と答えた人は、全体でも4.3%にとどまっています。

⑤敏感肌の女性、「新しいスキンケア品に心配」8割超。
敏感肌で、スキンケアをしていると答えた女性、984人に、新しいスキンケア品を購入する際の気分について聞きました。一般的にスキンケア品は、きれいになりたいと願って購入するものだと思いますが、敏感肌の女性に限ると、最も多いのが、「肌の調子がよくなることを期待する」80.1%で、続いて「自分の肌に合うかどうか心配だ」80.6%が続きます。「きれいになりたいとワクワクする」は、72.2%だったことから、きれいになりたいとワクワクする気持ちよりも、「肌に合うか心配だ」と感じる女性の方が多いことがわかりました。

 また、マスク着用による敏感肌症状別に見てみると、「とても悪化した」と答える女性は58.4%と6割近くが、「自分の肌に合うかどうかとても心配だ」と答えており、「まあまあ心配だ」と答えている28.7%と合わせると、87.1%と9割に近い女性が、心配だと答えており、肌症状が悪化した女性ほど、心配だと感じている割合が高いことがわかります。
 また、「肌の調子がよくなることを期待する」についても見てみました。「とてもあてはまる」と「まあまああてはまる」を合わせた「あてはまる」女性は、全体では8割程度で、肌の変化による差は見られませんが、「とてもあてはまる」で見ると、「とても悪化した」と答えている女性が最も多く、4割を超える女性が「とてもあてはまる」と答えています。敏感肌の状態がより悪化した女性ほど、新しいスキンケア品の使用に不安を抱えながら、調子がよくなることも切実に期待していることが分かりました。

【全体を通した考察】
マスクの着用が社会生活を送る上でのマナーとなって以降は、マスクをつけることが普通となり、「脱マスク」はなかなか進む気配がありません。マスクをつけることで肌や心に起こる影響は様々ですが、多くの女性が敏感肌であり、肌の不快を感じながらもマスクをつけているということがわかりました。また、かゆみ・むずむず・肌荒れといった不快な症状は、肌質によって感じ方が大きく異なることもわかり、敏感肌の方が、不快症状を感じることが多いようです。近年、当社でも敏感肌用のブランド「アトデリエ」の売り上げが、ここ10年で2倍近くに拡大し、敏感肌の女性の増加を感じています。化粧品をお客様に提供する最も基本的な条件は、「安心して使える」ことだと思いますが、スキンケア品を使う不安を感じる女性も多く存在しました。当社では、それぞれの人の肌の悩みに寄り添い、ひとりでも多くの人に安心してスキンケア品を使用していただき、ひとりでも多くの人が「きれいになる喜び」を感じていただけるよう、製品開発の技術を高められるよう、取り組みたいと考えます。
 

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