【M&Aレポート】3月は105件(+12)1~3月期累計は前年比38件増

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2023年3月のM&A件数(適時開示ベース)は、前年を12件上回る105件でした。2022年9月(105件)以来、6カ月ぶりに100件を超えました。2023年1~3月期累計は前年比38件増の275件で、4四半期連続で増加しました。

上場企業に義務付けられている適時開示情報のうち、経営権の異動を伴うM&A(グループ内再編は除く)について、M&A仲介のストライク(M&A Online)が集計しました。

 

  • 調査結果の概要

1.  3月のM&A件数は、105件と前年同月比12件増
2.  2月にペースダウンした国内案件が好調を取り戻す
3.  1~3月期累計は前年比38件増の275件で、4四半期連続で増加

3月のM&A105件の内訳は、買収85件、売却20件でした(買収側と売却側の双方が発表したケースは買収側でカウント)。このうち国境をまたぐ海外案件は22件で、日本企業が買い手のアウトバウンド取引13件、外国企業が買い手のインバウンド取引9件でした。

1~3月累計の海外案件は前年比21件増の54件でした(アウトバウンド30件、インバウンド24件)。総件数はコロナ前の2019年45件を上回り、回復ぶりが顕著となりました。ただ、この間、海外子会社・事業を中心に日本企業による売却の動きが加速した結果、2019年に20%だったインバウンド比率は44%に急上昇しています。
 

  • 東芝の非公開化へ。日本産業パートナーズがTOB実施

取引金額(公表分を集計)は2兆1646億円となり、東芝の非公開化を目的とするTOB(株式公開買い付け)が2兆円規模に達し、金額が跳ね上がりました。ただ、東芝案件を除けば、年初来、件数の割に金額が伸び悩む傾向が続いています。

東芝は国内投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP、東京都千代田区)陣営による買収提案を受け入れると発表しました。JIP陣営は7月下旬をめどにTOBを始め、東芝の全株式を取得します。買付代金は最大1兆9987億円です。

非公開化は経営再建の足かせとされる物言う株主(アクティビスト)を排除することを目的としており、迷走が続いていた東芝の経営問題は新たな段階を迎えます。2兆円近い買収資金は国内企業17社の出資や主力銀行による融資で賄います。

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【3月M&Aサマリー】105件、昨年9月に続きまたも大台|東芝、2兆円TOBで非公開化 | M&A Online - M&Aをもっと身近に。
2023年3月のM&A件数(適時開示ベース)は105件と前年を12件上回った。昨年9月(105件)に2008年3月(111件)以来14年半ぶりに月間100件の大台に乗せたが、今度は半年のタイムラグで実現した。2月にペースダウンした国内案件が好調を取り戻し、海外案件も増勢を維持した。1~3月期累計は前年比38件増の275...
  • M&A Online

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