青少年の成長を支援するさまざまな教育プログラムを展開するボーイスカウトにおいて、全ての進級章を取得した最高位が「富士スカウト章」です。小学生年代の「初級」に始まり、「2級」、「1級」、「菊」、「隼」、「富士」の6つの進級章をすべて取得した者だけが到達できる、栄誉ある章です。
この章の取得を目指すスカウトは、「基本」「スカウト技能」「スカウト精神」「奉仕」「信仰奨励」「成長と貢献」の6分野における課題に取り組み、2泊3日の単独キャンプに挑戦します。
富士スカウトを取得する上で、「リーダーシップ」は欠かせない要件です。プロジェクトの計画・実施・報告ができ、奉仕の精神と社会の一員としての責任を持ち、社会貢献を果たせるリーダーとなる資質を身につけた者だけが、富士スカウトとして認められます。
<2022年度の表敬訪問対象スカウト数>
全国18都道府県 88名
(2022年1月1日から同年12月31日の間に認証されたスカウトが対象)
2.2022年度富士スカウト顕彰 首相官邸を表敬訪問
<実施概要>
■日時:3月23日(木)17:10~17:25(15分)
■場所:首相官邸
■参加スカウト:2022年度の表敬訪問対象スカウトの代表45名
■内容:岸田内閣総理大臣からの励ましの言葉、永岡文部科学大臣から激励の言葉、富士スカウト代表より決意の言葉、弥栄 他
岸田内閣総理大臣から
「スカウトの鏡として今後も研鑽をつみ、これまでの活動で培ったボーイスカウトの精神や力を土台にして、夢に向かって輝かしい人生を歩んで欲しい」というお言葉をいただきました。
永岡文部科学大臣から
「スカウトの活動のなかで、自分で課題を見つけて解決する力、仲間とともに困難を乗り越えていく力はこれからの変化の激しい社会を生き抜くうえで必ず役に立つ力である」というお言葉をいただきました。
当日実施後の集合写真
3.2022年度富士スカウト顕彰 秋篠宮皇嗣殿下を表敬訪問
<実施概要>
■日時:3月31日(金)10:00~11:30(90分)
■場所:赤坂東邸
■参加スカウト:2022年度の表敬訪問対象スカウトの代表45名
■内容:秋篠宮皇嗣殿下とのご懇談、代表スカウトによる決意の言葉、弥栄 他
秋篠宮皇嗣殿下から
「多様な若い人の意見や何に興味をもっているのかを知る一端となったボーイスカウト連盟の最高峰である富士スカウト章を受章された皆様が今後指導者として、一先輩として後輩の育成に励んでください。また広く国際的な視野をもって、各地で活躍することを願っております。楽しいひと時でした。ありがとうございます。」というお言葉をいただきました。
参考資料
●岸田総理への「きじ章」贈呈
昨年11月26日に開催したボーイスカウト日本連盟創立100周年記念式典には、岸田文雄 内閣総理大臣にご出席いただき、長きにわたるボーイスカウト運動へのご支援に対して、当連盟の最高功労賞である「きじ章」を贈呈いたしました。
※「きじ章」とは、日本のボーイスカウト運動に対して多年にわたり特に功績顕著なる者に贈呈している褒章。過去には皇族や元首相などに贈呈しているもの。
●秋篠宮皇嗣同妃両殿下、2022年夏のジャンボリーにご臨席
昨年8月7日に開催した第18回日本スカウトジャンボリー「ジャンボリー大集会」に、秋篠宮皇嗣同妃両殿下にご臨席いただき、代表スカウトとのご懇談や全国の参加者に向けたお言葉を賜りました。
(https://youtube.com/live/O1TcKzeffOA?feature=share ※日本連盟公式YouTubeチャンネル)
●富士スカウト章受章者の挑戦
あるスカウトは県内のゴミ問題について問題意識を持ち、自身の活動エリアで清掃活動を計画しました。コロナ禍により一部活動が制限されましたが、水辺のゴミ回収や回収できない大型の漂流物の堆積場所の調査などを行うことでプロジェクトを完遂しました。
※従来は富士スカウト章を取得できる年齢が決まっておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響により活動できない時期がありましたので、特別に延長措置を講じました。今回、赤坂東邸を表敬する参加者の半数程度は特別措置のなかで取得しました。
●ボーイスカウトとは
1907年にイギリスで始まったボーイスカウト運動は、今では世界172の国と地域、5,700万人以上が参加しています。野外活動を中心に、子どもたちの自発性を大切に、グループでの活動を通じて、自主性、協調性、社会性、たくましさやリーダーシップなどを育んでいきます。そのプログラムはバラエティに富んでいて、各年代においてもさまざまです。
日本には団と言われる活動母体が全国に約2,000あり、子どもと大人をあわせて約9万人が活動しています。ボーイスカウト日本連盟は、2022年に創立100周年を迎えました。