コロナ禍で新規事業の動きがストップ。新たな成長の柱を求めてM&Aを検討
オキツモは耐熱塗料の製造販売で国内シェア50%超を誇るニッチトップ企業です。1990年代から積極的に海外進出、現地生産を進め、現在ではアメリカ、ブラジル、インド、スペイン、中国、タイの6カ国に駐在所を持つグローバル企業でもあります。海外でのネットワークや知見も豊富にある同社ですが、今回、初めてM&Aでタイの現地企業を譲り受けました。
タイにはすでに拠点があります。主力商品はオートバイのマフラーの塗料ですが、今後の脱炭素に向けた動きを見越して新たな事業創出に向けた動きを進めていました。それがコロナ禍ですべてストップ。新たな成長の柱を探す中で出会ったのがBu Chemical Industry Co., Ltd.(以下、Bu社)でした。
譲受け企業に当社の技術やノウハウを融合することで両社ともに成長を目指す
Bu社はタイでガスボンベの塗料を製造・販売する会社です。オキツモの山中 重治社長は、現地のローカル企業を顧客に持っている点が魅力だったと言います。
「日系企業は日本にいるときからの関係性がありますが、現地のローカル企業はそうした関係性が一切ありませんから価格勝負になってしまうんです。当社は顧客の要望に合わせた商品開発をしていますから、それでは強みを発揮できません。譲り受けることよって新たに事業領域を広げ、現地取引先の獲得もできると思いました」(山中社長)
今回が初めてのM&Aとなったオキツモ。Bu社にオキツモの技術やノウハウを融合することで、新しい事業や顧客を生み出し両社ともに事業を発展させていきます。
【譲受け企業】
会社名:オキツモ株式会社
事業内容:耐熱塗料、フッ素樹脂塗料ならびに機能性コーティング剤の製造販売
所在地:三重県名張市
【譲渡企業】
会社名:Bu Chemical Industry Co., Ltd.
事業内容:産業用塗料の製造
所在地:タイ パトンタニ県
※日本M&Aセンターは譲受け企業 オキツモ株式会社のFA(ファイナンシャル・アドバイザー)として本件M&Aを支援いたしました。
【株式会社日本M&Aセンター】
株式会社日本M&Aセンターは、M&A仲介業のリーディングカンパニーとして、「M&A業務を通じて企業の存続と発展に貢献する」ことを企業理念とし、グループ創業以来累計7,500件を超えるM&A支援実績を有しています。会計事務所・地域金融機関・メガバンク・証券会社との連携も深めており、事業承継やM&Aに関する相談機会の創出を加速し、マッチングを強化しています。国内7拠点、海外5拠点(日本M&Aセンターホールディングスの現地法人含む)を構えています。