ICDL Asiaは同社をはじめとする公認テストセンター通じて、デジタルスキルの客観的評価、学習、認定までのスキームを日本の社会の全ての人に提供します。
世界標準のデジタルスキル認定を日本でも習得可能
ICDL財団は、職場、教育、社会生活におけるすべての人のデジタル能力を高めることを目的とした国際組織で1997年に設立されました。ICDL財団の認定プログラムは、20年以上にわたり、世界中の1,600万人以上の人々に100カ国以上のネットワークを通じて提供されています。個人や組織が、世界的に認められているICDL規格に基づいて、コンピュータやデジタルツールを使用する能力を評価し、構築し、認定することができます。提供している科目(モジュール)は30以上あり、個人や組織の目的に沿って学習できます。
ICDL財団が提供する学習プログラムは、世界で30以上の公的機関などから高く評価され、認定・認証をうけています。アジア・太平洋地域では、シンガポール政府のSkillsFuture政策で採用されている他、タイ・ベトナム・マレーシア・中国の公的機関によるデジタルスキル教育・研修・訓練の場で活用されています。またアジア・太平洋地域において、公認テストセンター(ATC)がない国または地域はごく少数です。
パーソルワークスデザイン株式会社がATCとなることで、日本においても各人のデジタルスキル(PCスキル)を世界基準で学び、評価できるようになります。同社の公認テストセンターのURLは https://sub2.persol-wd.co.jp/icdl/ です。
ICDLとSGDs4.4
ICDLの理念は、すべての人のデジタルスキルを高めることにあります。
2018年に発行された、UNESCOのSDGs4.4 に関する調査ペーパーでは、EU委員会が提唱するデジタルスキルフレームワーク(デジタルスキルとは何か、を網羅・定義したもの。通称DigComp)と世界の主要なデジタルスキル学習プログラムをマッピングしています。その調査の中でICDLの学習モジュール群はDigCompに定める項目に最も多く対応していると評価を受けています。
SDGs4.4のグローバル指標4.4.1は、「ICTスキルを有する若者や成人の割合(スキルのタイプ別)」です。
ICDLのモジュール(学習プログラム群)はこの各評価項目を全てカバーしています。つまり、ICDLの学習プログラムで評価・学習・認定を行えばSDGs4.4の取り組みについて自己評価基準ではなく、客観的評価基準をもって取り組むことができると言えます。
ICDLプログラムの活用事例
ICDLプログラムを通して学習し認定を受ければ、その分野においての一定のデジタルスキルをユーザーとして習得したといえます。DXの過程で生じる様々な業務上の変化にユーザーとしての対応できる能力やマインドセットの向上を通し、円滑なDX推進への寄与が期待できます。
また、モジュールはデジタル機器に縁のない職域からデータ分析・マーケティングなど専門性が求められる職域まで対応していますので、学習者や研修実施者の目的に応じて柔軟に対応できます。
これまでデジタル機器に馴染みのなかった方や、10歳以上のお子様にも学んでいただけるモジュールもあります。
このことから、
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教育機関等におけるICT教育の成果を評価する基準
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人材採用時の書類審査におけるデジタルスキルの評価基準
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企業等における人事評価基準
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転職時や異動時などに求められるデジタルスキルに関するフォロー学習/研修/訓練(リスキリング)
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自己啓発の一環として福利厚生の一つとして採用(リカレント教育)
など、様々な場面で幅広い活用を期待できます。
業務提携の経緯
日本においてICDLプログラムの認知度を高め・活用事例数を多くするには、ICDLの理念に賛同し、ICDLのATC基準を厳格に守り、公平性・確実性をもって活動する複数の企業・教育機関などの団体などの参加が不可欠です。
また、社会全体へ裾野を広げるためには、特に試験運営のノウハウのある企業・団体であれば尚好ましく、その条件に合う企業・団体数社にお声がけをしていたところ、パーソルワークスデザイン株式会社に好意と興味、そして熱意を持って接していただき、今回の業務提携につながりました。
今後の方針
今回の業務提携により、『世界標準のICT教育を日本へも』をキーワードにさらなるグローバル化、SDGs4.4の目標達成を推し進めるため、公認テストセンターへの活動支援の他、比較的小規模の組織・団体や組織内部のみでICDLの活用を検討する教育機関・企業などを対象として幅広く活動を展開する方針です。また、「日本リスキリングコンソーシアム」(主幹事:グーグル合同会社、後援:総務省・経済産業省・デジタル庁他)に参画し、あらゆる人のデジタルスキルをアップデートするリスキリングに引き続き取り組んでまいります。
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【出典資料】
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アジア太平洋地域におけるATC:https://icdlasia.org/find-a-test-centre/
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A Global Framework of Reference on Digital Literacy Skills for Indic ator 4.4.2 』(UNESCO, 2018, p.12)https://uis.unesco.org/sites/default/files/documents/ip51-global-framework-reference-digital-literacy-skills-2018-en.pdf
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グローバル指標4.4.1 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/statistics/goal4.html
【グローバル指標4.4.1:ICTスキルを有する若者や成人の割合(スキルのタイプ別)】
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ファイルのコピーや、文字や図表のコピー・貼り付けができる(ファイルのコピーや、文字や図表のコピー・貼り付けを含む)Using copy and paste tools to duplicate or move information within a document(Including using copy and paste tools to duplicate or move information within a document)
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写真や文書を添付して電子メールを送ることができるSending e-mails with attached files (e.g. document, picture, video)
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エクセル、Open Office等の表計算ソフトを使用して足し算や引き算等の簡単な計算をすることができるUsing basic arithmetic formulas in a spreadsheet
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パワーポイント、Keynote等のプレゼンテーションソフトを使用して資料を作成することができるCreating electronic presentations with presentation software (including images, sound, video or charts)
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パソコンにプリンタやカメラ等の機器を接続することができるTransferring files between a computer and other devices
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インターネットを利用してソフトウェアのダウンロードやインストールをすることができるFinding, downloading, installing and configuring software
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パソコンと他の機器(スマートフォン、タブレット等)との間でデータのやり取りをすることができるTransferring files between a computer and other devices
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プログラミング言語を使用してコンピュータプログラムを作成できるWriting a computer program using a specialized programming language
アイルランド大使公邸での署名式の様子
日本リスキリングコンソーシアム
https://japan-reskilling-consortium.jp/