ウクライナ人道危機発生から1年に際し、平和を今、改めて求めます

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国際NGOアドラ(ADRA: Adventist Development &Relief Agency 本部:アメリカ・メリーランド州、以下ADRA)は、大規模な人道危機の発生から一年を迎える今日、世界約120カ国に広がる支部と平和への思いをひとつに声明を発表します。

ADRAは、ウクライナでは1993年から、傷ついている人々に寄り添う活動に取り組み、1年前の大規模な軍事行動以降は、世界的で広がった支援の輪のもと、ウクライナおよび周辺国で戦争の影響を受けている方々に、ネットワーク全体で協力をしながら命をつなぐ人道支援に取り組んできました。

ウクライナでは何百万人もの人々が、1年前に始まった武力紛争によって生活の影響を受けています。戦争が続けば、苦しみは止まりません。人命が守られ、人々が尊厳を持って生きるためには、平和を実現することが必要です。このままでは、より多くの命が失われ、次世代の人々の未来が損なわれてしまいます

人道支援に携わる者として、私たちは戦争の影響を受けた子どもたち、女性、男性、高齢者、若者の日々の苦しみを目の当たりにしています。そして、破壊、暴力、死を体感しています。

ADRAヨーロッパの緊急対応プログラムの責任者トーマス・ペトラチェックは次のように声明を発表しました。
「戦争が続く限り、このトラウマは続くことでしょう。21世紀のヨーロッパにおいて、このような前例のない悲劇が1年続きました。受け入れがたい事実です。破壊された場所に希望と平和を取り戻すときが来ています。
ですから私は、戦争という戦いの中で、すべての意思決定者が人生の目的を思い起こし、闇から光への道を切り開くことを訴えます。苦しみを和らげ、落ち込んでいる人々に希望をもたらすために貢献しているすべての人々に、心からの感謝とお礼を申し上げます。ADRAはこれからも一人ひとりの命に寄り添い、すべての人が公正で、思いやりがあり、愛に守られる毎日を送ることができるように私たちの使命を果たしていきます。」

ウクライナおよび近隣諸国での活動は、人道支援物資の輸送、食料や衛生用品・医薬品の配布、避難支援、給水、宿泊施設、基本的なシェルターの再建、暖房やエネルギー供給による越冬支援、心理的ソーシャルサポートやメンタルヘルス、女性や子どもの保護、障がい者、国外避難者と国内避難民の医療検査、法律相談、外国語講座、アートセラピー、子どもの教育支援、ウクライナの病院や難民センターへの医療機器提供など人道支援全般にわたるプログラムになります。

 この1年間でADRAが届けた人道支援は次の通りです。
 

この1年、皆さまからの温かいご支援のもと、総額22.5億円相当の支援活動によって、55,000人以上の避難を助け、66,000人の避難生活を支え、1,650万個のパン、41万2000リットルの水、230万個の食料キットをウクライナの人々に届けました。また、現金給付や住宅修繕、越冬支援なども含めて、累計ウクライナ国内の700万人以上の方に届け、国外に避難している方にも、必要な物資の配付のほか言語習得支援等に取り組んでいます。

■■■認定NPO法人 アドラ・ジャパンについて■■■
アドラ・ジャパン(ADRA Japan)は、世界中約120ヶ国に支部を持つ世界最大規模の国際NGO、ADRAの日本支部です。各国ADRA支部や国連等のパートナー団体と連携し、「ひとつの命から世界を変える」をモットーに人種・宗教・政治の区別なく、紛争や自然災害の被災地また途上国において、一人ひとりに寄り添い、自立を助ける支援に取り組んでいます。

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