当社では各発電事業者と、あらかじめ定められた価格での相対取引(発電事業者からの固定単価による電力調達契約)での電力調達をおこなっており、不足電力を日本卸電力取引所(以下、「JEPX」という。)から調達しています。
2023年4月以降も、主な販売エリアである関西の相対割合を、現時点で約6割以上確保出来ており、現在も更に相対割合を増加および確保出来るよう継続して調達電力の確保に取り組んでおります。
今後も相対取引の確保等によるリスクヘッジを適切におこない、安定した顧客サービスの提供をおこなってまいります。
【補足説明】
・相対取引とは
相対取引とは、あらかじめ定められた価格で電力を一定量調達することができる取引のことで、利益及び安定供給を確保するものであります。
相対取引がなされていない場合においては、時間帯や気象状況、発電コストや需給ひっ迫度合い等により価格が変動する、日本卸電力取引所(以下、「JEPX」という)から電力を調達することになります。
・業界の状況
JEPXにおいては2021年1月に252円/kWhを記録し、2022年8月にも200円/kWhで取引される等、小売電気事業者が販売する価格を遥かに上回る取引が発生していることが現状としてあり、結果として多くの小売電気事業者が負債を抱え倒産や事業撤退を余儀なくされました。
【参考】東京電力エナジーパートナー 従量電灯B・Cの3段階料金単価:30.57円/kWh
相対取引はそういったリスクを回避し利益や安定供給を確保するものであります。しかしながら、現状、各種報道であるとおり日本の電力は原子力・火力発電所の停止や廃止、発電燃料の高騰・不足等を背景に発電が十分に足りておらず、一定の利益を確保した価格で相対取引をおこなうのは困難な状況です。
この度の相対取引においては、そういった状況下で確保した電力であり、より株主や投資家の皆様に当社の利益確保・向上への取り組み及び事業安定性を周知いただくため公表したものです。
当社相対取引のイメージ図
調達価格が固定され安定した利益が確保できる。
相対取引が無い場合(JEPX取引)のイメージ図
時間帯や気象状況、発電コストや需給ひっ迫度合い等により価格が変動するため、安定している場合は利益が確保できるが、高騰時は販売価格を上回る原価となり、逆ザヤと言われる販売すればするほどマイナスが拡大する状況に陥る。