​日本政府、シリアにおける社会的弱者のレジリエンス強化のための社会サービス改善計画に7億3,500万円の無償資金協力を供与

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ホムス県及びハマ県の60万人の子どもや若者、女性が、教育や基本的な保健ケア、スキル構築支援の恩恵を受ける。
2022年12月19日 ダマスカス(シリア)発

日本政府は、シリアのホムス県とハマ県のぜい弱な子どもたちとその家族に、教育や基本的な保健ケア、スキル構築支援を提供するため、国連児童基金(UNICEF)に7億3,500万円の無償資金協力を供与しました。

三宅浩史 在シリア日本国大使館参事官は、「UNICEFとのパートナーシップを継続できることを嬉しく思います。シリアのぜい弱な子どもたちが直面する課題に取り組み、必要不可欠な社会サービスへのアクセスを強化し、より多く女の子や男の子が人生の公平な機会を得られるようにするための、日本政府の強い決意を改めて表明します。」と語りました。

シリアではほとんどの家族が、紛争の影響や深刻化する経済危機、貧困の拡大という多くの課題に直面する中で、日々生きていくために力を尽くしています。多くの学校は紛争で破壊され、使用できません。再建された学校は少なく、子どもたちの学習へのアクセスが妨げられています。プライマリー・ヘルスケアシステムも同様に、依然として大半が機能していません。

「日本政府の貴重なご支援に感謝いたします。この度の資金協力は、シリアの最も弱い立場に置かれる子どもや10代の若者、女性の福祉と未来に投資するという、日本政府の揺るぎない姿勢を表しています。本支援により、UNICEFはホムス県とハマ県で基本的な社会サービスへのアクセスを改善させ、コミュニティのレジリエンス(回復力)を強化することができます。」と、UNICEFシリア事務所代表代行のガーダ・カチャチが述べました。

本事業は、子どもたちの学習機会を拡大させるため、学校の修復や教科書の提供を支援します。そして、保健センターの修復や必要な医療キットや物資の提供、保健員やボランティアへの研修を通じたコミュニティレベルでのプライマリー・ヘルスケアへのアクセス強化も実施されます。また、本事業では「若者にやさしい空間」を修復し、スキル構築のためのサービスや機会を提供し、若者の社会的・市民的参加やデジタルを通じたエンゲージメントの強化を行うことで、社会的な結束を高め、若者が自分たちでより良い未来を築くことができる力を養うことを目指します。

日本政府は長年にわたるUNICEFの重要なパートナーです。2017年以降、シリアのぜい弱な子どもたちや家族を支援するため、日本政府はUNICEFの活動に8,100万米ドル以上の資金を供与しています。

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国連児童基金(UNICEF)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190以上の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。
※UNICEF国内委員会が活動する33の国と地域を含みます
※UNICEFの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

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