企業による多様な働き方への対応が急速に進む中で、リモートワークのひとつであるワーケーションへの関心が高まりを見せています。近年では、コロナ禍における感染症リスク低減につながる働き方としてはもちろん、求職者の企業選択理由として「ワーケーションの実施可否」が挙げられるなど、ワーケーションに大きな注目が集まっています。
一方、自治体においても、将来的な移住や企業誘致などの地方創生の取り組みとしてはもちろん、コロナ禍により減少した旅行需要の回復や疲弊した地域経済の活性化など、喫緊の課題解決へのアプローチとしても有効な施策として、多くの自治体が事業に取り組んでいるところです。
日向市では、お倉ヶ浜や金ヶ浜などの全国有数のサーフスポットをはじめ、日向市の持つ魅力的な観光コンテンツの強みとコロナ禍で働き方改革としても注目される「テレワーク」の連携により、交流・関係人口の増加とその後の都市部からの移住者及び企業誘致の実現を図ることを目的として、2019年からワーケーションを推進しています。
「サーフィンの聖地」として知られる日向市は、気温・水温が温かく、一年を通して楽しめる質のよい波とゆったりと広いビーチがあるのが特長で、ワーケーションに取り組む以前から、全国からサーファーが訪れる日本有数のサーフタウンとして有名でした。南国情緒あふれる非日常空間で、都会の喧騒から離れて新しい働き方として注目されるワーケーションに取り組むことで、仕事の効率化や生産性の向上、地域課題の解決等につなげることを目的に、ワーケーション導入に向けた議論を進めてきたところです。
その後、日向市では2020年からワーケーションの受け入れを行っています。各種モニターツアーやフォーラム等のイベント開催などの情報発信を通じて、2022年12月末時点で、延べ800名を超える参加者にお越しいただいています。
2020年には、全国の自治体で組織する「ワーケーション自治体協議会(WAJ)」(会長:岸本周平 和歌山県知事)に、宮崎県の自治体として初めて加盟。今年11月には、同協議会と総務省が主催する「ワーケーション・コレクティブインパクト2022」の全国6地域の開催地のひとつに、単独市町村としては唯一選定されるなど、全国でのワーケーションの先進事例としても注目を集めています。
この度、日向市は観光庁ワーケーション推進事業モデル実証事業の一環として、総合エンタテインメント企業であるセガサミーと合同で、ワーケーション・トライアルプログラムを実施することとなりました。
日向市とセガサミーは、同モデル実証事業を通じて、ワーケーションの効果検証や最適化・高度化、ワーケーション制度の導入・促進に向けて、様々な取り組みを行っていきます。
【実施概要】
・実施地域
宮崎県日向市
・実施企業
セガサミーホールディングス株式会社
・日程
第1回:2022年12月13日(火)~12月16日(金)/ 3泊4日
第2回:2022年12月19日(月)~12月22日(木)/ 3泊4日
第3回:2023年 1月16日(月)~ 1月19日(木)/ 3泊4日
・参加人数
計16人 (第1回:3名、第2回:8名、第3回:5名)
・内容
リモートワーク(通常業務)、集中討議、ビーチクリーン、森林探索、地域との交流会、焼酎蔵見学 他