JCSIは日本最大級の顧客満足度調査で、今回は7業種(シティホテル、ビジネスホテル、近郊鉄道、生命保険、損害保険、クレジットカード、映画館)の有力89企業・ブランド(条件を満たしランキングの対象となったのは75)について測定しました。今回の7業種はすべて平均スコアが前回より低下しています。一方、各業種のランキングではシティホテルで帝国ホテル、近郊鉄道で阪急電鉄、クレジットカードで楽天カードがいずれも14年連続で首位に輝きました。
5企業・ブランドが対象になったシティホテルは1位の帝国ホテルがスコアを落とし、2年連続2位のホテル日航がスコアを伸ばしたため、その差が3.3ポイントから2.1ポイントに縮まりました。3位も前回と同じリーガロイヤルホテルが入りました。
近郊鉄道は18企業・ブランドが対象となりました。1位の阪急電鉄のスコアは前回より1.6ポイント低下しましたが、前回2位の京阪電車はそれを上回る2.3ポイントの下落で4位に後退し、代わって0.7ポイントのマイナスで踏みとどまった東急電鉄が前回3位から2位に浮上しました。3位にはスコアを1.8ポイントアップさせた京王電鉄が前回6位から上昇しました。
クレジットカードは前回と同じ11企業・ブランドが対象となりましたが、ファミマTカードが外れ、新たにエポスカードが加わりました。楽天カードは前回ほどの大きなスコアダウンはなかったものの、今回もわずかながらスコアは低下しました。前回同点で2位だったJCBカードとイオンカードは明暗が分かれました。2位のJCBカードは1.6ポイント上昇して楽天カードとの差を3.0ポイントから1.2ポイントまで縮めたのに対し、イオンカードは2.0ポイントの下落で6位にダウンしました。新たに対象となったエポスカードは3位に食い込みました。
12企業・ブランドが対象になった生命保険は、コープ共済がスコアを1.0ポイント伸ばし、2年連続で首位になりました。2位の都道府県民共済は前回より1.3ポイントのマイナスで、両者の差は0.4ポイントから2.7ポイントに広がりました。共済を除く8企業・ブランドでは、全体3位のソニー生命がトップでした。
損害保険は17企業・ブランドが対象となり、自動車保険系のソニー損保が3年連続で首位になりました。2位にSBI損保、3位に三井ダイレクトが入り、4位までを自動車保険系(10企業・ブランド)が占めました。住宅・火災保険系(7企業・ブランド)は全体5位の都道府県民共済が3年連続の1位でした。
ビジネスホテルは7企業・ブランドの中から、ドーミーインが調査を実施しなかった2020年度を挟んで3回連続でトップになりました。前回0.1ポイント差で2位だったリッチモンドホテルは今回も0.5ポイント及びませんでした。3位以下とはやや差があり、この2強のデッドヒートは今後も続きそうです。
このほか、サービス業の中で注目を集める業種を対象にした特別調査として、5企業・ブランドを対象に映画館を調査し、前回2位のイオンシネマが初の首位に輝きました。前回スコアを大幅に伸ばして初めてトップに立ったUNITED CINEMAS(CINEPLEX)は5.2ポイントもスコアを落とし、3位にダウンしました。
JCSIは米国ミシガン大学で開発された顧客満足度指数をベースに、経済産業省の支援のもと、日本生産性本部のサービス産業生産性協議会(SPRING)が開発した指数で、当社はJCSI開発当初から深く関与してきました。
各業種のランキングは日本生産性本部サービス産業生産性協議会(SPRING)のプレスリリースをご覧ください。
https://www.jpc-net.jp/research/detail/006166.html
当社はJCSIの利用推進パートナーとしてレポートなどを販売するだけでなく、JCSIをベースにしたカスタマイズ調査「JCSI活用サービス」を企画・設計いたします。
サービス詳細はこちらをご覧ください。
https://service.nikkei-r.co.jp/service/cscx/jcsi
■会社概要
会社名:株式会社 日経リサーチ
住所:東京都千代田区内神田2丁目2番1号 鎌倉河岸ビル
代表者:代表取締役社長 新藤政史
事業内容:顧客満足度(CS)調査や、ブランド調査、デジタルマーケティングなど各種市場調査を国内外で幅広く展開しています。また、定期的に実施する世論調査や企業調査の結果は日本経済新聞などの媒体に多く掲載されています。
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