• VirusExpress® プラットフォームによって開発と臨床研究を加速
• メルクのM Lab™ コラボレーションセンターを活用しシンプロジェンに実践的トレーニング等を行う予定
メルク株式会社の執行役員プロセスソリューションズ事業本部長の波多野功は次のように述べています。「メルクは細胞・遺伝子治療における30年近い経験を生かし、ウイルスベクターの開発・製造を促進するためシンプロジェンと協業できることを楽しみにしています。人生を変えるような治療法をより多くの患者さんに提供するために、ウイルスベクターのプロセステンプレートの開発と製造に取り組みます」
今後は基本合意書を踏まえ、メルクのVirusExpress® 293アデノ随伴ウイルス生産プラットフォームを提供することにより、シンプロジェンが治験薬製造までに要するスピードを加速し、プロセス開発の時間とコストを節約することに貢献します。また、2021年に開設した米国カリフォルニア州カールズバッドのMillipore® CTDMOサービスの拠点を活用し、遺伝子治療用ウイルスベクターの大規模商業生産をサポートします。
シンプロジェンの代表取締役社長兼CEOである山本一彦氏は次のように述べています。「シンプロジェンは、近年飛躍的な市場の成長を続ける遺伝子治療用製品の開発に必要となる技術・サービス(DNA合成・細胞開発・プロセス開発・試験法開発)をお客様に提供してきました。メルクと協力することで、遺伝子治療用ウイルスベクターのCMC開発からGMP製造までを総合的に支援する体制を構築することができます。将来的には、当社の独自技術を海外企業へライセンスする等のグローバル展開も視野に入れています」
また、メルクは今後、M Lab™ コラボレーションセンターを活用し、シンプロジェンへのテクニカルサポート、実践的トレーニング、プロセス開発および最適化などを行う予定です。メルクはシミュレーションラボであるM Lab™ コラボレーションセンターを世界9ヵ国に設置し、メルクの科学者やエンジニアがお客様にコラボレーションや技術指導・教育の機会を提供しています。
株式会社シンプロジェンについて
株式会社シンプロジェンは、2017年に設立された神戸大学発の合成生物学バイオベンチャーです。独自のDNA合成技術「OGAB法」「Combi-OGAB法」を活用し、超長鎖・高難度のDNA合成や、多様な組合せのDNAライブラリーを構築することができます。また遺伝子治療に特化したバイオファウンドリとして、高品質かつ費用を抑えた遺伝子治療用ウイルスベクターの設計・開発サービス(DNA合成、プラスミドDNA大量調製、ウイルスベクター作製、プロセス開発、特性解析・品質試験、GMP準拠製造施設への技術移管支援)を、神戸R&Dセンターにおいてワンストップ・ソリューションで提供しています。URL:https://www.synplogen.com/
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、エレクトロニクスの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。約60,000人の従業員が、人々の暮らしをより良くすることを目標に、より楽しく持続可能な生活の方法を生み出すことに力を注いでいます。ゲノム編集技術を進展させることから治療が困難を極める疾患に独自の治療法を発見すること、また 各種デバイスのスマート化まで、メルクはあらゆる分野に取り組んでいます。2021年には66カ国で197億ユーロの売上高を計上しました。
メルクのテクノロジーと科学の進歩において鍵となるのは、サイエンスへのあくなき探求心と企業家精神です。それはメルクが 1668年の創業以来、成長を続けてきた理由でもあります。創業家が今でも、上場企業であるメルクの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国では、ヘルスケア事業ではEMDセローノ、ライフサイエンス事業ではミリポアシグマ、エレクトロニクス事業ではEMDエレクトロニクスとして事業を行っています。
メルク株式会社について
メルク株式会社はメルクの日本法人として1968年に設立されました。バイオサイエンス基礎研究や医薬品製造、創薬などライフサイエンスに関わる製品・サービスを展開しています。メルク株式会社は、ライフサイエンス・ビジネスおよびメルクの管理部門を担っています。メルク株式会社の詳細については https://www.merckgroup.com/jp-ja をご覧ください。