Appier、Woopra 社を完全子会社化 AIを活用した次世代 CDP (カスタマーデータプラットフォーム) 構築

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人工知能 (AI) x SaaS リーディングカンパニーの Appier Group 株式会社 (エイピア、本社:東京都港区、代表取締役CEO:チハン・ユー、証券コード:4180、以下Appier)は、詳細なデータとインサイトで企業の顧客エンゲージメントを可能にする米国のカスタマージャーニー分析SaaS、Woopraの買収が完了したことをご報告いたします。この統合により、Appierはファーストパーティデータを活用した高度なAI技術の下、ユーザー目線でデータの可視化ができる次世代CDP(カスタマーデータプラットフォーム)を構築することで、AI業界でのリーディングポジションをさらに強化して参ります。AppierのAIを活用したソリューション群にWoopraの強みが加わることで、企業はワンクリックで顧客データを統合・同期し、カスタマージャーニー全体を通して、あらゆる顧客接点をリアルタイムに分析することが可能になります。また、Appierが強みとするAI主導の意思決定および実行力を、これまで以上に最大限ご活用いただけるようになります。

米国カリフォルニア州に本社を置くWoopraは、米国および欧州において、B2CおよびB2Bの多業種にまたがる幅広い顧客基盤を有し、カスタマージャーニー分析、プロダクト分析、マーケティングオートメーション、データ管理のための高性能かつ実績のあるSaaSプラットフォームを提供しています。これらをAppierのソリューションと統合することで、顧客・製品分析市場でのポジションを盤石なものとし、米国および欧州のエンタープライズ市場でさらなる製品提供、事業成長が見込まれております。Woopraのグローバルな顧客基盤は、Appierのグローバル事業展開における重要な足がかりとなり、特にエンタープライズ向けの製品群の展開が強化されます。

世界のCDP市場は、2022年の14億2000万米ドルから、2029年には69億4000万米ドルに、年平均成長率25.4%で拡大すると予測されており(※1)、企業にとってパーソナライゼーションおよび、アクティベーション、そして事業成長を測るためにCDPが重要な役割を果たすことが示唆されています。しかし、データから顧客インサイトを得る、そして顧客インサイトからアクションに至るまでの所要時間の長さがCDPの運用にあたっては大きな課題であり、企業の87%以上はデータ分析の成熟度が低いという事実も浮き彫りになっています(※2)。

インサイト取得までの時間を大幅に短縮し、直感的で分かりやすいデータの可視化によりデータ分析や、AI主導のインサイトに基づく意思決定を行うことは、依然として多くのCDPユーザー企業、CDP導入検討企業にとって最大の課題となっています。これまで満たされてこなかったこれらのニーズに対し、当社が持つ強固な技術力、AIの強み、そしてマーケティング分野の高度な知見をあますところなく活かすことで、AI主導のデータ分析の下、マーケティング・インサイトからエグゼキューションまで、シームレスかつ効果的に実行する次世代CDPを提供して参ります。これにより企業は、AIシステムを自社で開発する追加投資やリスクを負うことなく、高度なCDPの実装が可能です。

次世代CDPプラットフォームは、ファーストパーティデータから360度の包括的な顧客プロファイルを構築し、ユーザー中心のインサイトに満ちた分析と可視化されたデータを提供することで、エンドユーザーの行動を正確に予測し、機械学習の自動モデル構築によってユーザー獲得とエンゲージメント戦略を効果的に行うことが可能です。

Appierの共同創業者兼CEOであるチハン・ユーは次のように述べています。「AIを活用したファーストパーティデータ管理および顧客インサイト提供におけるAppierのソリューションと、Woopraが持つ高度な分析・データ可視化能力を融合させることで、業界最高峰のCDPを世界中の企業に提供することが可能になりました。私たちはWoopraと共に、AIを中心とした製品群にさらなる革新をもたらし、デジタル環境で働く現代のマーケティング担当者に、より創造的なソリューションを提供していきます。Appierのミッションは、『ソフトウェアをよりスマートに、AIでROIを向上させる』ことです。今回の統合により、Woopraの顧客企業を引き続きサポートすることを約束するとともに、あらゆる企業がAIの力で顧客体験に革新をもたらし、ビジネスチャンスを拡大させるCDPのイノベーションを推進していきます」

Woopraの共同創業者兼CEOであるElie Khoury氏は次のように述べています。「我々は10年前、誰もが顧客データを活用した情報に基づく意思決定を行うことを使命として、Woopraを設立しました。そして当社は次の段階へと確かな歩みを進めています。これからAppierと協業することで、カスタマージャーニーにおけるあらゆる顧客接点でのインサイトを獲得でき、さらに、将来の顧客行動予測を可能にする、AI実装の次世代CDPを市場へ提供できることを、大変嬉しく思います」

AIを活用した次世代カスタマーデータプラットフォーム(イメージ)

※1 Fortune Business Insights – Customer Data Platform Markett ( https://www.fortunebusinessinsights.com/industry-reports/customer-data-platform-market-100633
※2 Gartner – Four steps to improve data and analytics capabilities when business intelligence maturity is low ( https://www.gartner.com/document/3891635 )

参考情報:統合による製品メリット

Woopraが有する優れた分析およびデータの可視化技術が、AI搭載の「AIXON」に統合されることで、予測分析に最もインテリジェントかつ有益な顧客データの構築が可能となります。企業は、Appier独自のアプローチにより、より高度なユーザーデータ統合と包括的な顧客プロファイルの恩恵を受けることができます。

Woopraのモジュール化されたデータコネクタおよび操作が容易なソフトウェアプラットフォームは、Appierのソリューションとシームレスに統合され、CRMデータウェアハウスなどの外部ツールとの連携はもとより、有料・無料のメディアチャネル、Eコマース、ソーシャルメディアプラットフォームの総合管理など、内蔵プラグインを使って外部システムとスムーズかつ容易に接続することが可能になります。

WoopraをAppierのフルファネルソリューションと同期させることで、企業はファーストパーティデータから生成される推論インサイトとAIによるユーザーアフィニティから恩恵を受け、マーケティング・キャンペーンのパフォーマンスを次のレベルにアップグレードすることができます。

「AIXON」および付属するソリューションにWoopraを追加することで、 企業はIPA (インテリジェント・プロセス・オートメーション )を実現し、リアルタイムのマーケティング・キャンペーン分析や予算自動調整により、ユーザー獲得戦略とマーケティング費用を最適化できます。マーケターはAI実装マーケティング・キャンペーンを効果的なものにするため、戦略的施策立案に集中することができます。

Appier(エイピア)ついて
Appierは2012年の創業以来、「AI x SaaS」のAI ネイティブ企業として、人工知能を活かしたビジネスの意思決定を支援し、企業のDX加速に貢献しています。「ソフトウェアをよりスマートに、AIでROIを向上させる」というミッションのもと、現在、アジア太平洋地域、欧州、米国に17の拠点を置き、グローバルでビジネスを広げています。東京証券取引所上場 (証券コード:4180)
 

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