KRP が京都の5つの大学・機関と連携し、アカデミアと産業界をつなげる新たな場の提供にチャレンジしています。2020年8月からスタートした、サイエンスカフェ形式のイベント「ふれデミックカフェ」です。
サイエンスカフェとは、科学技術の分野で従来から行われている講演会、シンポジウムとは異なり、カフェなどの比較的小規模な場所でコーヒーを飲みながら、科学について気軽に語り合う場をつくろうという試みです。(日本学術会議より引用)「ふれデミックカフェ」もこのスタイルを導入し、KRP地区内の小規模会場を選び、カフェのような雰囲気の中で、自由なディスカッションを行う場づくりを行っています。
京都の大学5校(京都大学、京都精華大学、京都府立大学、同志社大学、立命館大学)から、将来、社会にとって重要なトピックスとなるテーマを研究する、イチオシの若手研究者を登壇者としてセレクトしていただいています。一方、KRPは産学公のネットワークを活かし、登壇者の研究テーマと親和性の高い方々との接点機会や交流を生み出す場を創り出しています。
2020年8月の初開催以来、将来の事業化・社会実装・起業等が期待されるライフサイエンス、モノづくり領域の研究シーズに挑む若手研究者と彼らの研究テーマにスポットをあて、今まで、49名(2021年3月時点)の若手研究者らが登壇しました。
今年度初となる開催は、5月25日に実施した、「ふれデミックカフェ@KRP with立命館大学 Vol.19」です。光斎翔貴准教授(立命館グローバル・イノベーション研究機構)が登壇し、「彼方を立てれば此方が立たず:地球温暖化対策と資源問題」をテーマに地球温暖化対策を推進する一方で起こる、人間の経済活動に必須である資源やエネルギー自体の確保や価格の問題について議論がなされました。
(写真説明)光斎先生によるライトニングトーク
翌日には、社会関心が高まる、ウェアラブルデバイスやロボットをトーキングポイントとし、関連する研究シーズをもつ若手研究者3名が登壇する番外編「ふれデミックカフェ@KRP クロストーク編」を実施。過去登壇者の方たちの複数の異なる研究領域シーズを「ふれデミックカフェ」で掛け合わせてみた初のコラボレーションセッションになりました。
当日は、ハイブリッド形式で開催。参加者からは、研究内容の活用展望に、多くの関心が寄せられました。また登壇者からは、実験フィールドの確保やデータ収集の協力を求める呼びかけも行われました。
【番外編 概要】
ふれデミックカフェ@KRP クロストーク編「ヒトの行動を理解するということは? ~ウェアラブルデバイスやロボットとの共生で、より良い社会実現に向けて~」
登壇者:
岡藤勇希 先生(CyberAgent AI Labリサーチサイエンティスト/立命館大学 総合科学技術研究機構 客員准教授)
双見京介 先生(立命館大学情報理工学部 助教/デジタルスピリッツテックラボ 代表)
福森隆寛 先生(立命館大学情報理工学部 講師)
(写真説明)クロストークの様子 (向かって左より 岡藤先生、双見先生、福森先生)
今後もKRPは“創発の瞬間“が生まれる魅力的な交流の舞台の提供に貢献します。
■京都リサーチパークについて
全国初の民間運営によるサイエンスパークとして1989年に開設。京都府・京都市の産業支援機関などを含めて500組織・6,000人が集積。オフィス・ラボ賃貸、貸会議室に加え、起業家育成、オープンイノベーション支援、セミナー・交流イベント開催など、新ビジネス・新産業創出に繋がる様々な活動を実施。「ここで、創発。~Paving for New Tomorrow~」をブランドスローガンとして、イノベーションを起こそうとする世界中の方々に、魅力的な交流の舞台、事業環境を提供することを通じて、世界を変える新たな事業が生まれることに貢献します。