貴重な原画の展示も!「豊橋ゆかりの少女漫画家 鈴原研一郎展」で昭和レトロな世界を体験

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女の子の憧れである「ぱっちりまつ毛に、目の中に星がきらきらと輝く大きな瞳」は、昭和時代も今も同じだった!? 鈴原研一郎は昭和30~40年代に少女漫画を中心に活躍した、豊橋ゆかりの漫画家。ご遺族から寄附を頂いた原画等を基に「豊橋ゆかりの少女漫画家 鈴原研一郎展」を豊橋市中央図書館で開催しています。当時の貴重な資料から読み取れる昭和時代の漫画や本作りについてなど、昭和レトロな世界を感じてみませんか?
 

1.   同人誌から『週刊マーガレット』までの原画や原稿などを展示

 

展示では、漫画を描き始めた頃の下書きや、デビュー前の同人誌時代の原稿をはじめ、『週刊マーガレット』で連載していた頃の原画や単行本と共に、鈴原研一郎の生涯や画風の変遷を紹介します。

中には昭和32年頃に出版された、漫画家デビュー作品「追跡」の原本の展示も。デビュー作は少年漫画でした。また本人直筆と見られる年賀状の原画など、貴重な資料も展示されています。
 

写真は「レモンの年頃(エイジ)」の原画。人物の描き方から背景の描写まではっきり見られ、紙自体も良い状態で保存されています。
ぱっちりとしたまつ毛と、こぼれそうに大きな目の中に星がきらきらと輝く女の子の描き方は、令和の今もなお受け継がれているように感じます。

2.   若い世代には「新鮮で可愛い」と話題! 昭和レトロな少女漫画の世界を体験

鈴原氏が少女漫画家として活躍したのは、昭和30~40年代。昭和34年には「鈴原令子」と女性のペンネームを名乗って発表された作品もありました。

「豊橋ゆかりの少女漫画家 鈴原研一郎展」では、ダイヤル式の黒電話やコンピュータなど、鈴原氏の作品に描かれた昭和の風景をパネルでご紹介。
昭和の時代にはごく普通に存在していた「花柄プリントのグラス」や「クリームソーダ」が、今、若い世代を中心に「レトロで可愛い」と人気を集めているように、今はもう見られないけれど、どこか懐かしい昭和レトロな世界観を、展示を通して体験することができます。

3.   少年時代から20歳までを豊橋で過ごした鈴原研一郎の生い立ち

昭和14年に朝鮮京城府(現在のソウル)で生まれた鈴原研一郎(本名:鈴木俊之)。戦時中に実家のある渥美郡杉山村(現在の豊橋市)に戻った後、手塚治虫の漫画に影響を受け、18歳の頃「追跡」で漫画家デビュー。

昭和34年頃から多くの貸本漫画を描き、のちに『りぼん』や『週刊マーガレット』に連載。「レモンの年頃」などの代表作を発表しました。昭和61年には「宇宙連邦危機いっぱつ」で児童文芸新人賞を受賞し、昭和62年には中曽根元首相より、内閣総理大臣官邸で開かれた「芸術文化に活躍された人々のつどい」に招待されています。平成20年、68歳で亡くなられました。

令和4年4月にご遺族から豊橋市図書館へ寄附された合計686点の原画・原稿・写真等の資料をもとに、鈴原研一郎の仕事と生涯について紹介する展示を開催しています。

芸術の秋、日本の少女漫画の歴史の一部を感じられる貴重な機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

▶︎令和4年度 図書館資料展「豊橋ゆかりの少女漫画家 鈴原研一郎展」◀︎
期間:令和4年9月3日(土)~10月10日(祝)
場所:豊橋市中央図書館 2階展示コーナー
入場料:無料

▶︎記念講座「少女漫画『超』入門」◀︎
豊橋出身の漫画研究家 伊藤遊氏(京都精華大学国際マンガ研究センター特任准教授)に、少女漫画の歴史と鈴原研一郎の活躍についてお話いただきます。
日時:令和4年9月25日(日)13:00〜15:00
場所:豊橋市中央図書館 3階2・3会議室
定員:25人(先着順)
申込方法:豊橋市図書館ホームページ内イベント予約システムで申込み(受付期間は9月21日まで)
https://www2.library.toyohashi.aichi.jp/eventUser/main

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