ESR、M&Gリアル・エステートと関係強化日本の物流施設開発でも資本提携― 第一号案件「ESR名古屋南ディストリビューションセンター2」 ―

この記事は約10分で読めます。

「ESR名古屋南ディストリビューションセンター2」完成イメージ「ESR名古屋南ディストリビューションセンター2」完成イメージ

アジア太平洋地域最大の不動産アセットマネージャーであるESRグループ・リミテッド(以下「ESR」または「当社」、子会社を含めて「当グループ」)と英国資産運用大手のM&G(エムアンドジー)インベストメント(以下「M&G」)のアジアにおける不動産運用部門であるM&Gリアル・エステート・アジアは、東京、大阪、名古屋で物流施設を開発するために、同社が運用する「M&Gアジア・プロパティ・ファンド」(以下「本ファンド」)を通じ資本提携をしたことを2022年8月30日付けで発表いたしました。M&Gリアル・エステート・アジアが最大3.5億米ドル(約486億円)を出資する今回の資本提携により、M&Gリアル・エステート・アジアが投資しESRが開発・管理を行う、物流施設のポートフォリオの総資産額は10億米ドル(約1388億円)に拡大する見通しです。

本提携の第一号案件として、M&Gリアル・エステート・アジアは本ファンドを通じ「ESR名古屋南ディストリビューションセンター2」(以下「名古屋南DC2」)の開発にかかる出資額の過半を負担し、ESRが完成後の施設運営を担当する予定です。
「名古屋南DC2」 は愛知県名古屋市港区に開発中の敷地面積23,775㎡(7,192坪)、延床面積48,753㎡(14,748坪)の4階建てマルチテナント型物流施設で2022年11月着工、2023年10月竣工予定。名古屋港への中間地点と名古屋都市圏の配送拠点として機能を発揮する需要の高い物流拠点です。

「名古屋南DC2」は全館LED照明や外壁には断熱性能の高いサンドイッチパネル、ヒートポンプ式空調や節水器具等の省エネルギーの最新設備機器を導入するなど、環境負荷低減に配慮した建築計画により、CASBEE※1 Aランク認証を取得予定です。また、1.5MW規模の自家消費型太陽光発電所を稼働し、グリーンデザインも積極的に取り入れるなど、再生可能エネルギー性能をESRはESG(環境、社会、ガバナンス)を経営の核とし、持続可能な社会の実現のために、2025年までに達成すべき目標や重要課題を特定した「ESG2025ロードマップ」の戦略に沿ってESGへの取組みを推進し、2022年6月に国連責任投資原則(UNPRI)の署名機関となるなど、当グループ全体でサステナビリティ経営の高度化を進めており、持続可能な物流施設・データセンターの開発に積極的に取り組んでおります。
また、M&G社は「持続可能な将来のために投資する」ことを戦略に掲げ、投資イノベーション、ESGやインパクト投資で業界をリードしています。同社もUNPRIの署名機関であり、低炭素経済に向けた大規模投資の促進を目指す国際 NPOの気候債券イニシアティブ(CBI)のメンバーでもあります。また、2050年までに炭素排出量をネットゼロにする取組みを達成するため、M&G社では温暖化の大きな影響を与えると言われる、石炭火力関連の投資を先進国では2030年まで、新興国では2040年までに投資対象から除外することを決定しています。

「名古屋南DC2」は全館LED照明や外壁には断熱性能の高いサンドイッチパネル、ヒートポンプ式空調や節水器具等の省エネルギーの最新設備機器を導入するなど、環境負荷低減に配慮した建築計画により、CASBEE※1 Aランク認証を取得予定です。また、1.5MW規模の自家消費型太陽光発電所を稼働し、グリーンデザインも積極的に取り入れるなど、再生可能エネルギー性能を高め、テナント企業の運営効率向上に繋げる計画をしております。

ESRとM&Gリアル・エステート・アジアは、これまでにESR傘下のジョイントベンチャーが保有する「ESR市川ディストリビューションセンター」(以下「市川DC」)および「レッドウッド弥富ディストリビューションセンター」(以下「弥富DC」)※2の2案件の主要な持分に関する取引をそれぞれ2021年4月、2021年8月に行った実績があります。

両施設ともESRの開発理念「HUMAN CENTRIC DESIGN.(人を中心に考えたデザイン)」に基づいて開発し、ワーカーにとって快適で安全な職場環境を創出し、環境に十分配慮した持続可能な先進的物流施設で、CASBEE Aランク認証を取得しています。さらに弥富DCではLEED※3 ゴールド認証も取得し、市川DCでは1MW規模の自家消費型太陽光発電所も稼働しています。

ESR 共同創設者・共同CEO  スチュアート・ギブソン コメント
「M&Gリアル・エステート・アジア社とは2021年4月の市川DC、および2021年8月の弥富DCの持分譲渡に次ぐ、3件目のコラボレーションであり、開発段階から提携するのはESR名古屋南DC2が初となります。この分野で経験豊富なグローバル投資家である同社と日本での開発で資本提携できることとなり、さらに強固な関係を構築できますことは大変心強く思っております。
当社の開発戦略は、安定性が高く、インフレ率に連動した収入も得られる長期賃貸契約と長期保有を特徴とした長期投資を目的としています。当社の社内調査では、日本国内の物流施設の需要が高い一等地では賃料の伸びが加速していますが、現在の再調達コストの上昇と市場賃料の上昇の間のトランスミッションラグを正確に予測することは困難です。したがって、開発戦略には、賃料が追いつくまでの保有期間を長期で確保することが最も重要なのです。ESRの日本の物流施設を対象とした投資運用商品は、過去数年間のインフレ見通しから投資家を保護し、長期的なリターンを提供できるように設計しております。」

M&Gリアル・エステート・アジア CEO兼CIO ジンドン・ライ コメント
「物流は日本経済にとって重要な分野であり、最新鋭の物流施設に対する需要は堅調に推移しています。M&Gは、長年にわたり物流不動産セクターで活動しており、豊富な投資・運用の実績と経験があります。この度の提携により、物流施設開発の優れたエキスパートであるESRとの関係を一段と強化でき、ESRの知識・経験を力に、物流不動産セクターにおける高品質な資産に対する市場の強い需要を取り込む役割を担うことができることを大変嬉しく思っています。」

M&Gアジア・プロパティ・ファンド ファンドマネージャー リチャード・ヴァン・デン・バーグ コメント
「この度の資本提携により、当社の重要な投資戦略であるアジアの物流不動産セクターへのコミットメントが強化されます。日本の物流不動産への投資比率を高めることで、ポートフォリオの多様化を図り、投資家の皆様に強靭な収益源を提供することが可能になります。また、本ファンドのビルド・トゥ・コア※4 戦略により、ポートフォリオ全体の築年数を向上させることもできます。」

※1  CASBEE(キャスビー)-国土交通省が主導する(財)建築環境・省エネルギー機構内にて開発が進められている、建物の環境性能および建物以外の環境性能を総合的に評価・格付けする建築環境総合性能評価システム  ※2 市川DC(千葉県市川市)は2019年1月竣工、首都圏最大級の延床面積22.5万㎡。弥富DC(愛知県弥富市)は2018年2月竣工、延床面積10万㎡。両施設ともラウンジ(市川DCは2か所)、ショップ、託児所を完備。
※3 LEED (リード):米国グリーンビルディング協会(USGBC)が開発・運用を行っている環境配慮された優れた建築物を作るため先導的な取り組みを評価するグリーンビルディングの国際的な環境性能評価システム  ※4  投資戦略上、優良な稼働物件を保有するために、対象物件を開発段階から取得し、竣工後も開発原価に近いコストで収益不動産として一定期間保有することにより、当該物件を竣工後に取得する場合と比べて相対的に高い収益性の実現を目指すファンド

 

【ESR名古屋南ディストリビューションセンター2 概要】
■所在地:愛知県名古屋市港区本星崎町字南3998-9他
■敷地面積:23,775㎡(7,192坪)     ■延床面積:48,753㎡(14,748坪)
■用途地域:工業専用地域            ■構造:4階建て/耐震構造
■着工:2022年11月1日(予定)           ■竣工:2023年10月31日(予定)
■アクセス:【車】 国道23号(名四国道)「竜宮IC」約1.8km/名古屋高速3号大高線「笠寺IC」約2.8km
名古屋高速4号東海線「船見出入口」約3km/伊勢湾岸自動車道「東海JCT」約6km
【電車】 名鉄築港線「東名古屋港駅」から徒歩約10分(800ⅿ)、名鉄常滑線「大江駅」まで徒歩17分(1.6km)
■名古屋市中心部12km/中部国際空港34km/名古屋港飛鳥ふ頭北コンテナターミナル14km

※本リリースは、2022年8月30日に香港・グループ本社で発表されたプレスリリースの抄訳です。
当プレスリリースの内容及び解釈については原文である英語が優先します。
プレスリリース原文(英文)はこちらよりご参照ください。

https://esr-publicweb-hk.oss-cn-hongkong.aliyuncs.com/wp-content/uploads/2022/08/202208_Press-Release_MG-Real-Estate-Asia-and-ESR-strengthen-partnership-in-Japan_FINAL-2.pdf

※本リリースでは2022年8月30日為替レート終値・1米ドル=138.79円で換算しています。

<M&GインベストメントおよびM&Gリアル・エステートについて>www.mandg.com/investments/institutional/ja-jp
M&Gインベストメントは革新性を常に追求してきた長い歴史があり、公募債・私募債を運用するグローバルな英国の資産運用会社です。お客様に長期的な価値を提供するという熱意を持ち、一方ではお客様とともにポジティブな未来を創造することを目指す国際的な貯蓄・投資商品をお客様に提供するM&G plc(2019年10月ロンドン証券取引所上場)グループの一員です。 
M&Gリアル·エステートは、イギリス大手保険会社プルデンシャルの資産運用会社であるM&Gインベストメントの不動産運用部門で、不動産投資分野における世界最大級の運用会社として、英国、欧州、アジアで全主要セクターを対象に335億英ポンドを運用しています。(2022年6月30日現在) 

<ESRについて> www.esr.com/jp (日本語サイト) 

ESRは先進的物流施設・データセンターを軸としたニューエコノミー不動産プラットフォームを形成するアジア太平洋地域(APAC)最大の不動産アセットマネジメント会社です。
2006年にレッドウッド・グループとしてその歩みを始め、2016年イーシャンとの経営統合により設立、日本法人レッドウッド・グループ・ジャパン株式会社は現・ESR株式会社に社名変更。2019年11月1日に香港証券取引所に上場。2022年1月20日にARAアセットマネジメントの買収を完了し、APAC最大、上場企業として世界第3位の不動産アセットマネジメント会社になりました。
現在、香港にグループ本社を置き、日本・中国・韓国・シンガポール・インド・オーストラリア・ニュージーランド・インドネシア・ベトナムで事業を展開し、欧米にも拠点を拡大しています。
開発においては『HUMAN CENTRIC DESIGN.』を基本理念に、弊社施設で働く方を第一に考えた快適で環境にも配慮した先進的物流施設の創出に力を入れています。日本では三大都市圏(首都圏・関西圏・中部圏)と九州を中心に物流施設・データセンターを開発しており、アジア最大の延床面積を誇る「ESR尼崎ディストリビューションセンター」他27の物流施設を竣工させ、11プロジェクトを開発中。
ESRはデジタル時代においてその社会・経済インフラである先進的物流施設・データセンター開発を通じ、お客様のビジネス拡大をサポートし、投資家の皆様にはニューエコノミー不動産セクターへのダイナミックな投資機会・ソリューションを提供してまいります。

タイトルとURLをコピーしました