熱中症は、倦怠感と頭痛、そして大量の発汗を伴い、悪化すると意識を失うこともあります。大人でも知らず知らずのうちに発症し、重篤化してから初めて自覚するケースがほとんどです。こどもは運動量が多いうえに、身体が小さいため、地面からの照り返しの影響を受けやすく、体内に熱がこもって体温が上昇しやすくなります。水分補給量を上回る多量の発汗から、短時間でも脱水症状に陥る傾向があります。ましてや、こどもは倦怠感などの体調変化を周囲に訴えられないことも多いため、大人がこどもの熱中症の予防を心がけること、いち早く体調の変化に気が付くことが肝心です。
こどもの熱中症について、予防方法、発症の兆候と応急処置、そして救急車を呼ぶべき症状を、救急集中治療医と小児科医が解説します。
◆テーマ
「こどもの熱中症の特徴」
◆解説者
中田孝明
株式会社Smart119 代表取締役
千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学 教授
https://twitter.com/Nakada119
谷口昌志
堺市立総合医療センター集中医療科医長
◆印刷用資料ダウンロードリンク
https://smart119.biz/manga/000520.html
◆予防方法
- こまめに水分を摂る
- 風通しのいい服を着用させる
- こどもの様子を観察する
- ベビーカーを長時間日なたに置かない
- 車内にこどもを置き去りにしない
◆こどもの熱中症のサイン
- いつもと様子がちがう、元気がない、異様に疲れている
- 身体が熱い
- 暑いはずなのに、汗をかいていない(赤ちゃんの場合は、おしっこが出ない)
- 気持ちが悪い、頭が痛い、ふらふらするなどの訴え
- 普段と泣き声が違う(乳児の場合)
◆熱中症の措置
- 涼しい場所に移動し、休む
- 服を脱がせたり、ゆるめたりする
- 体表冷却(首、脇の下、足の付け根など、太い血管がある箇所)
- 水分補給。できれば電解質を含むイオン飲料を飲ませる。
- 幼児:300~600㎖/日
- 乳児:30~50㎖/日(体重1㎏当たり))
◆救急車を呼ぶケース:下記が一つでも当てはまれば、すぐに救急車を呼ぶ
- 呼びかけても反応がにぶい(意識障害)
- けいれんを起こしている
- 自力で水分を摂取できない
※休んでも体調が回復しない場合は、医療機関を受診すること。
◆参考資料
・環境省熱中症環境保健マニュアル2022
https://www.wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_full.pdf
・国立成育医療研究センター
http://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/children/heatstroke.html
・日本救急医学会熱中症診療ガイドライン2015
https://www.jaam.jp/info/2015/pdf/info-20150413.pdf
◆医療情報イラストレーション・シリーズ ホームページ
https://smart119.biz/manga/
※画像など当コンテンツを報道にて引用いただく場合は、「(株)Smart119 提供」と記載ください。また、その際はpress@smart119.bizまでご一報いただけますと幸いです。
<株式会社Smart119について>
株式会社Smart119は「現役救急医が設立した、千葉大学医学部発スタートアップ」です。
『今の「119」を変える』ため、音声認識とAIを活用した救急医療支援システム「Smart119」を開発・運用。
千葉市において、日本医療研究開発機構 (AMED) の救急医療に関する研究開発事業を実施。
緊急時医師集合要請システム「ACES」、災害時をはじめ、医療事業継続支援システム「respon:sum」の開発・運用を行っています。Smart119は「安心できる未来医療を創造する」を目指します。
【株式会社Smart119概要】
会社名: 株式会社Smart119
住所: 千葉県千葉市中央区中央2丁目5-1千葉中央ツインビル2号館 7階
設立: 2018年5月
代表者: 中田 孝明
事業内容:
音声認識とAIを活用した救急医療支援システム「Smart119」の開発・運用
緊急時医師集合要請システム「ACES」の開発・運用
医療事業継続支援システム「respon:sum」の開発・運用
URL: https://smart119.biz
Twitter: https://twitter.com/Smart119_jp
メールアドレス: press@smart119.biz (担当:中村)