【いのち会議】~いのち宣言をつなぐ「103のアクション」~ 第51回「公共図書館と地元の歴史的空間が連携し、地域の物語や体験をデジタル保存・共有して、地域社会における多世代の対話と結びつきを深めよう」

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いのち会議は2025年10月11日に大阪・関西万博会場内にて「いのち宣言」および「アクションプラン集」を発表いたしました。本リリースは いのちを「まもる」【宣言3-4】ソーシャルビジネスや公共政策を通じて、住民どうしが学び合い地域社会の未来を切りひらこうへのアクションプランの1つをご紹介するものです。ご興味ございましたら、ぜひお問い合わせください。

公共図書館と地元の歴史的スペースが連携し、地域の物語や体験をデジタルアーカイブで保存・共有することによって、地域社会における多世代間の対話と結びつきを深めよう

日本の超高齢社会において、公共図書館は地域社会の結びつきを強化し、世代間対話を促進する新たな役割を果たすことが期待されています。ニュー ヨーク公共図書館のコミュニティ・オーラルヒストリープロジェクトの成功事例では、1,250件以上の個人の物語を集め、図書館のコレクションとして公開することで、地域の歴史の保存と住民の参加を促進しています。日本でもこのような取り組みを参考にし、いのち会議のコンセプトと組み合わせることで、公共図書館が地域の中心として機能し、持続可能なコミュニティの実現や不平等の削減に寄与することが期待されています。

「誰にとっても利用しやすい第3の場」になるための空間評価

日本の公共図書館は、単に書籍や映像コンテンツを利用するだけでなく、多様な世代の人々が集う第3の場としても機能することができます。例えば、大阪大学社会ソリューションイニシアティブ(SSI)のプロジェクト「科学と人のアートによって醸成される、一人ひとりの自律に基づく死生観に裏打ちされた超高齢社会」(代表:山川みやえ 大学院医学系研究科准教授)では、公共図書館と協力して吹田市健都ライブラリーでの大学院生による健康相談会の共催をおこなったり、認知症者など生きにくさを抱えている人たちやコロナ禍のような制約があっても公共図書館がより良い第3の場になるよう、キャプション評価(説明文や案内表示の評価)をおこなったりしてきました。

今後はこうした活動をさらに発展させ、地域の歴史ある公共スペース間の連携を強化することによって、公共図書館をコミュニティの記憶のアーカイブ、および世代間対話のプラットフォームに変貌させることを目指します。歴史ある公共スペースと図書館が協力することで、地域の歴史や文化を共有し、コミュニティの絆を深める場を提供できます。公共図書館の主体性は、地域社会の知識のハブとしての役割にあり、誰もが平等に利用できる公共空間であることから、地域の記憶を保全し、世代間対話を促進するのに最適です。図書館が地域の公共スペースと連携することで、より豊かなコミュニティの記憶を形成し、それを次世代へ継承することができます。こうした活動は、持続可能な社会の実現にも貢献します。

また、本プロジェクトでは、地域のつながりを強め、若者と高齢者が一緒に学び合う場を作ることを目指しています。まず、公共図書館と大阪市内に残る歴史的な銭湯などの公共スペースが協力して、地域社会のつながりを活かした新しい活動を始めます。たとえば、これらの場所で定期的にワークショップを開き、地域の人たちが自分の暮らしや地域の歴史について語り合える機会を提供します。若者と高齢者が一緒に話をすることで、お互いの経験を共有し、新しい視点を学ぶことができます。また、こうして集められた話をデジタル化し、公共図書館のアーカイブに保存することで、誰でも簡単に地域の歴史を学ぶことができるようにします※1。

さらに、地域の学校や教育機関と協力して、学生が参加できる教育プログラムも開発し、若い世代が地域の歴史や文化に興味を持ち、もっと学びたいと思うようになることを目指します。地域の祭 りやイベントにも参加し、プロジェクトの進捗や成果を住民に知らせ、共有する場を設けます。これにより、より多くの人がプロジェクトに参加し、地域のコミュニティを一緒に盛り上げていくことができます。

今後、公共図書館が地域の歴史と文化を保存する中心的な役割を果たすことによって、地域社会はさらに活性化し、世代間の対話が増えることでしょう。そうなれば、地域の一体感が強まり、若者たちが自分たちの住む場所の歴史や文化に対する興味を持ち、それを学び、尊重するようになるでしょう。

いのち会議は、本プロジェクトとともに、公共図書館や地域の公共スペースの役割を再構築し、世代を超えて住民が集まり学び合える場を提供することによって、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めていきます。それを通じて、多様な人びとが共に学び、支え合う社会を育み、地域全体の結束力を高め未来に向けたより良い社会づくりに貢献します。

【註】

※1 みまもりあいプロジェクトを利用し、インタラクティブな要素を取り入れ、訪問者が直接物語を探索できるような設計とする

みまもりあいプロジェクト – みんなで助け合える仕組みを作りたい

【参考情報】

・OHMA, For the Community be the Community: The NYPL Community Oral History Project

For The Community by the Community: The NYPL Community Oral History Project — Oral History Master of Arts
In this post, current OHMA student Steve Fuchs (2016) explores the New York Public Library’s Community Oral History Project —directed by Alex Kelly—and the L...

・The New York Public Library, Community Oral Project

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本記事に関する問い合わせ先

いのち会議 事務局、大阪大学 社会ソリューションイニシアティブ(SSI)
特任助教(常勤) 宮﨑 貴芳(みやざき たかよし)、教授 伊藤 武志(いとう たけし)
TEL: 06-6105-6183
E-mail: ssi2@ml.office.osaka-u.ac.jp
※取材の申し込みにつきましてはお気軽にご連絡ください。

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