日アセアン経済産業協力委員会(AMEICC)拠出金事業による,インドネシアにおけるアンモニア混焼・専焼の検討を本格開始

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 IHIはこのたび,一般財団法人海外産業人材育成協会*1(以下,AOTS)より日アセアン経済産業協力委員会*2(AMEICC)の「(令和3年度補正予算「アジアグリーン成長プロジェクト推進事業」)発電分野における日本の脱炭素技術のASEAN展開に向けた協力促進事業」*3(以下,本事業)に係る業務を受託しました。本事業では,2022年4月にMoU(基本合意書)を調印した,インドネシア国営電力会社PLNの100%子会社であるPT Pembangkitan Jawa-Bali(プンバンキタン ジャワ バリ 以下,PJB)と共同で,インドネシアの火力発電分野における課題の調査やエネルギートランジションのロードマップの仮設を策定し,アンモニアやバイオマスなどの混焼・将来的な専焼の実施を想定した技術及び経済性の検証を行うことで具体的かつ現実的な方法論として共同のイメージを持つことを目指して取り組んでまいります。また,本事業をASEAN諸国における脱炭素化のモデルケースとして他地域へ展開することを目指します。

検討対象であるGresik(グレシック)ガス汽力発電所検討対象であるGresik(グレシック)ガス汽力発電所

インドネシア政府およびPLN,PJBは,2060 年までに温室効果ガス排出量ゼロを目指し,火力発電所におけるカーボンニュートラル燃料の利活用を検討しています。これに則り,PLN,PJBおよびIHIは,火力発電所における具体的手段として,特に燃焼時にCO₂を排出しないアンモニアや,再生可能エネルギーとしてインドネシアで利活用が期待されているバイオマスなど,火力発電所で活用していくための混焼,さらには専焼技術について,具体的な検討を行っています。本事業を通じて,インドネシアを端緒とした,ASEAN諸国におけるカーボンニュートラル燃料への理解促進および早期社会実装を図ります。

IHIは,本事業を通じて世界全体,ASEAN諸国でのカーボンニュートラル実現に向けた具体的な方法を示し,持続可能なエネルギートランジションを推進します。また,カーボンニュートラル燃料の多様な利用モデルを示すことで,燃料アンモニアを含めたカーボンニュートラル燃料の社会実装の早期実現と,質の高いインフラ提供によるグローバルな環境負荷の低減に貢献してまいります。

(*1) 一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS):
主に開発途上国の産業人材を対象とした研修および専門家派遣等の技術協力を推進する人材育成機関です。日本と海外諸国相互の経済発展に貢献するとともに,友好関係の増進にも寄与しています。AOTSは日アセアン経済産業協力委員会(AMEICC)より委託されてAMEICC事務局を担っています。
・AOTSウェブサイト:https://www.aots.jp/

(*2) 日アセアン経済産業協力委員会(AMEICC):
1997年12月の日アセアン首脳会議の合意に基づき,1998年11月に日アセアン経済大臣会合の下部組織として設立された国際事業体です。
・AMEICCウェブサイト:https://ameicc.org/

(*3) (令和3年度補正予算「アジアグリーン成長プロジェクト推進事業」)発電分野における日本の脱炭素技術のASEAN展開に向けた協力促進事業:
2021年5月に日本国政府および経済産業省により発表された「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」に基づき,日本企業の保有する,電力分野における脱炭素化,エネルギートランジションに向けた新技術の移転により,ASEAN諸国への波及を目指す公募事業です。
・詳細:AOTS公募・入札(2022年6月8日公示)
(令和3年度補正予算「アジアグリーン成長プロジェクト推進事業」)「発電分野における日本の脱炭素技術のASEAN展開に向けた協力促進事業」に係る企画提案の公募について(https://www.aots.jp/news/announcement/3asean/

【関連URL】
2022年4月25日 インドネシアの火力発電所において, アンモニア混焼および専焼に向けた技術の検討を開始
https://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2022/resources_energy_environment/1197852_3473.html

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