【海水からの水素生成 イメージ図 】
採択されたプロジェクト「海水からの水素生成」
*背景
東京ベイeSGプロジェクトでは、「最先端技術を活用し、東京の安全・安心を高め、コロナ禍でダメージを受けた経済の持続可能な回復『サステナブル・リカバリー』にも繋がるようなまちづくりを進めていく。」こととされています。東京のベイエリアには、日本を代表 する物流ターミナルに加え、商業機能、エンターテインメント、東京2020大会関連施設 など多様な魅力を持つ「臨海副都心エリア」や、将来的には約 1,000ha の広大な土地となる 新しい埋立地である「中央防波堤エリア」といった高いポテンシャルが存在する、とありますとおり、まちづくりの観点でこれら施設の有効活用は必須と考えます。
また、東京ベイeSGプロジェクト Step2(2030〜2050)では、「ゼロエミッションのまち 域内使用エネルギーの100%脱炭素化 」が掲げられています。交通機関のみならず、昨今、水素調理コンロによる調理、水素給湯器などの燃料、工事現場における切断作業用ガスとしてもグリーン水素が必須となっています。
2024年5月に開催が予定される東京ベイeSGプロジェクトの国際発信イベント「SusHi Tech Tokyo 2024」 においても、水素を活用した公共交通機関が活躍すると考えられます。このイベントにて、地産地消の水素の将来的な活用を目指し、既に東京ベイエリアの中央防波堤エリアで東京湾の海水から再生可能エネルギーを利用してグリーン水素を生成す作る取組が進められている様子を公開できれば、世界に向けた強力なアピールとなります。
日本政府の掲げる水素社会の実現には、日本の中心である東京都が「『持続可能性』と『経済・金融』を両立するため、最先端の「DX」を鍵に、50年・100年先を見据えた都市のあるべき姿」を実現することが欠かせません。さらに世界の気候変動対策に貢献することが重視されるなか、産業や交通機関のみならず、都市生活からCO2排出を削減することも大変重要です。
*目的
東京ベイeSGプロジェクトにおいて掲げられている「❶ ゼロエミッションの実現、水と緑溢れる都市づくり」では、「スマートグリッドをはじめとするグリーンテクノロジーの活用により、域内のエネルギーを 再生可能エネルギーと水素を柱とした100%クリーンエネルギーで賄う 」ことが目標であり、「建築物のゼロエミッション化、FCモビリティの導入などあらゆる分野の社会経済構造を脱炭素型へ移行 させ、持続可能な都市を実現する。あわせて、域内交通を100%ZEVとする。」とされています。また、「➍ サステナブルな都市・交通ネットワークを充実」では、「人を中心にしたサステナブルな都市の実現に向け、地下鉄の事業化など都心や羽田空港等と のアクセスの飛躍的な向上や、ZEVなどを活用した公共交通モデルを構築する」ことが目標であり、「(前略)域内交通にゼロエミッションバス・トラックや燃料電池船を導入し、ZEVなどを活用した公共 交通モデルを構築する」とされています。
これらを解決する手法のひとつは、再生可能エネルギーを利用した水素生成方式によりグリーン水素を作ることです。現在の主流は、海外の天然ガスや褐炭(低品位炭)を分解して水素を作り、同時に発生するCO2は現地の地下に埋めて長期貯留(CCS)する方式です。しかし、EUを始めとする諸国の規制では、将来的にグリーン合成メタンやグリーン航空燃料(SAF)を作る原材料については、再生可能エネルギーを用いたグリーン水素のみを認める方向で検討が具体化しています。さらに、国産水素の生成も喫緊の課題です。
こうした課題に対する解決策として、世界初の技術を導入し、海水から直接水素を作ります。塩素が発生することがなく、貴金属不使用の触媒を使うことで低コストのグリーン水素を作り、東京の都営バス・水素推進船・コンビニの配送トラックの燃料とします。これにより交通機関からのCO2排出量削減を実現することができます。
東京ベイeSGプロジェクトとは
「東京ベイeSGプロジェクト」(Version 1.0)は、ベイエリアを舞台に、50年・100年先までを見据えたまちづくりを構想するプロジェクトです。
プロジェクトについては以下をご覧ください。
なお、本プロジェクトは「『未来の東京』戦略」の主要プロジェクトのひとつです。
SyncMOF株式会社について
SyncMOF株式会社は2019年6⽉に設⽴されました。脱炭素の世界的な潮流から、⽯油に⽐べて環境負荷の低い天然ガスや⽔素の利⽤が検討されています。カーボンニュートラルは⼈類による⽯油から「ガス」資源移⾏への挑戦です。⽇本では「グリーンイノベーション基⾦」のもと、当社が製造するガス分離剤によるCO2回収事業がスタートしました。MOFcleanは、当社が納品しているSyncMOF-DACのハンディタイプのガス分離装置です。例えば排ガススに含まれるCO2や、⽔素ガス中に含まれる触媒被毒性ガスを簡単に除去することが可能です。移動式回収デバイスSyllegoにも技術転⽤し、市⺠によるCO2回収に活⽤されています。G7広島サミット(2023年5⽉19⽇-21⽇)にて、⽇本を代表する脱炭素技術を有する企業としてSyncMOFの様々な製品を世界に向けて発信しました。
アンヴァール株式会社について
「⽇本を資源⼤国に!」を旗印に、海⽔の電気分解により発⽣する⽔素やバイオマス由来の⽔素を⽣成する、⽕⼒発電所やダイレクトエアキャプチャー(DAC)など多数の供給源からのCO2をMgとの燃焼反応により固体炭素にし、熱・電⼒供給とCO2固定化の
⼀⽯⼆⿃を狙う、海洋に含まれるマグネシウム(Mg)を採取する特許出願済み技術により採取したMgを国産の低CO2Mgとして⾃動⾞やロボットなど次世代基幹産業の構成材向けに供給する、など複合的な取り組みを実現します。これらの事業により⽇本を資源⼤国にすると同時に地球全体の気候変動対策にも貢献します。
【会社概要】
社名:アンヴァール株式会社本社所在地:静岡県浜松市 代表取締役:櫻井 重利
事業内容:資源・エネルギー設⽴:2004年12⽉
ウェブサイト:https://www.aonbarr.co.jp
アンヴァール株式会社のプレスリリース⼀覧 https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/46847