築38年の住まいを高断熱・高耐震住宅としてリノベーション 戸建性能向上リノベーション実証プロジェクト『TSUNAGU 三重の家』

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 YKK AP株式会社(本社:東京都千代田区、社長:魚津 彰)は、三重県津市で「住まいのワンストップ」を掲げ地域密着でリノベーションを行っている株式会社アルフレッシュ(本社:三重県津市、代表取締役:田中 真義)と共働し、中古戸建住宅の性能向上リノベーションを実証するプロジェクト(※1)として、『TSUNAGU 三重の家』に取り組み、完成したことをお知らせします。

 三重県津市の住宅地に建つ築38年の本物件は、一般的な新築住宅(※2)を上回る「断熱」と「耐震」の性能向上にこだわり、三つの「つなぐ」をコンセプトに高水準のリノベーションを実施した戸建住宅です。

 家族、友人との健康、安全で楽しい暮らしの空間を意識した「人と絆ぐ」、近隣の方々とのかかわりを大切に、空き家問題、ストック活用に対する課題解決を通じてSDGsに貢献する「社会と繋ぐ」、古くて良いものを素材として活用し未来に住みつなげる「時代を継なぐ」の価値を提供できる物件となっています。

 高い断熱性能を実現するためには、住まいの中で熱の流出入が最も多い「窓」や「ドア」の選択が重要です。本物件にはYKK APの高性能樹脂窓「APW 330」、断熱玄関ドア「ヴェナート D30」を採用。住宅の断熱性能は改修前の約8.3倍に向上しました(UA 値:改修前3.56 W/㎡・K ⇒ 改修後0.43 W/㎡・K)(※3)。冬場の室内での体感温度が概ね13℃を下回らないとされるHEAT20 G2相当(※4)をクリアすることで、冬場のヒートショックのリスクを軽減し、健康で快適な居住空間と高い省エネ性を実現。22年10月に新設された断熱等性能等級6(6地域基準UA 値:0.46 W/㎡・K)もクリアしています。

 さらに気密性能にもこだわり、C値(※5)については新築住宅にて1.0 cm2/m2以下であれば高気密と言われているのに対し、一般的に気密性能の確保が難しいリノベーションにおいて0.4cm2/m2という高性能を実現しています。

耐震性能向上では、YKK APの開口部耐震商品「FRAMEⅡ」を採用し、開口部の耐力壁量を増やし、耐震性能を高めました(改修前 評点0.33⇒改修後 評点1.78)(※6)。

 本物件は、リノベーションによるさまざまな「つなぐ」暮らし方の提案だけでなく、地域への発信、コミュニティ形成の場所として活用します。特に地域の子どもたちへ、「いえ」や「くらし」の大切さを、衣、食と同じように考えるきっかけとなるような「住育」の機会を提供する場所としていく予定です。

 また、SDGsの観点からも、住まいの選択肢として、新築や建て替えではない、リフォームやリノベーションの重要性が指摘されています。日本のストック住宅市場の流通活性化と、そのベースとなる住宅の断熱化や耐震化も強く求められる中、本取り組みを通じて、持続的な住環境の構築に貢献していきます。

■『TSUNAGU 三重の家』物件概要

物件所在地

三重県津市岩田2丁目1番

敷地面積

164.74㎡(49.7坪)

床面積

128.79㎡(38.9坪)1F:72.09㎡ 2F:56.70㎡

構造

在来軸組工法 地上2階

既存建築年月

昭和60年(1985年)6月  <築約38年>

改修工事期間

令和4(2022)年11月~令和5(2023)年8月

事業主・設計・施工

株式会社アルフレッシュ

■高い断熱性能で健康・快適と省エネを届ける

窓は、アルミサッシ+単板ガラス窓から、高い断熱性能の高性能樹脂窓「APW 330」に交換。玄関は断熱玄関ドア「ヴェナート D30」D4仕様の顔認証キーを採用しています。

壁・屋根・基礎の断熱工事も行い、住宅全体の断熱性能や省エネ性能が大きく向上しています。

■高い耐震性能で安全・安心を提供

YKK APの開口部耐震商品「FRAMEⅡ」門型を2カ所に使用。開口部の耐力壁量を増やし、断熱と耐震を同時に実現しています。耐震診断シミュレーションの評点は、リノベーション前の[0.33]がリノベーション後には[1.78](※6)となり、建築基準法で定められた1.5倍強の強さを持つ耐震等級3相当の強度となり「震度6強でも倒壊しない」耐震性能を実現しています。

※1:全国各地のリノベーション事業者とYKK APが連携して、既存戸建住宅に「断熱」「耐震」を軸とした性能向上リノベーションを施して、住まいの価値が「窓・開口部」でかえられるかを実証するプロジェクト。2017年度以降23物件を展開し、本物件が24物件目になります。なお、この取り組みは「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2019」無差別級部門で最優秀賞を受賞しています。

※2:断熱は平成28年省エネ基準(当地ではUA値0.87W/㎡・K)、耐震は耐震等級1(上部構造評点1.0)を上回る。

※3:「YKK AP 住宅省エネ性能計算ソフト」による計算結果。

※4:「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」が提示している、「エネルギー」「環境の質」「コスト」がバランスよく調和した住宅を目指すための断熱推奨水準。G1、G2、G3などの水準が地域別に定められている。

※5:建物全体の隙間面積(cm2)を延床面積(m2)で割った数値で、数値が小さいほど隙間が少ないことを表す。

※6:木造住宅の耐震診断・補強設計ソフトウェア「ホームズ君 耐震診断Pro」一般診断法による結果。

<参考情報>

「戸建性能向上リノベーション実証プロジェクト」の裏側を紹介しています。

YKK APと住宅事業者が一緒に取り組む 「戸建性能向上リノベーション」

“断熱性能”と“耐震性能”の向上にこだわる理由。

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