当社は大型のダイヤモンド単結晶を制作できることを主要な優位点としており、人工ダイヤモンド(LGD:Laboratory Grown Diamond)生産用種結晶や基板、光学部品を販売してきました。
創業以来継続して大型結晶の開発に注力しており、この度従来製品を上回る大きさの単結晶を開発し、これを適用した種結晶、基板を発売することになりました。
1.はじめに
当社は大型のダイヤモンド単結晶を製作できることを主要な優位点としており、人工ダイヤモンド宝石(LGD:Laboratory Grown Diamond)製作用種結晶や基板、光学部品などに適用してきました。これまで販売してきた種結晶の最大形状は、12x12mmであり、通常のラウンドブリリアントカットならば5.5カラットの宝石が製作可能でした。また、研究用基板は10x10mmを最大形状として、販売しておりました。
当社は創業以来継続して大型結晶の開発に注力しており、このたび従来形状を上回るサイズの単結晶を開発し、これを適用した種結晶や基板を発売することとしました。
2.新規に発売する製品の内容
2-1 人工ダイヤモンド宝石製作用の大型種結晶 [写真1]
13x13x0.3mm、14x14x0.3mm等
2-2 大型研究用基板 [写真2]
11×11~14x14mm(厚さは任意)
3.製品の特性
種結晶、研究用基板共に従来の当社単結晶と基本特性は同じです。
面方位:(100)面 3°程度のオフ角があります。
窒素含有量:8ppm以下
形状仕様:該当サイズの範囲で、0.1mm単位で指定。形状誤差は-0、+0.2mm
厚さ仕様:種結晶は0.2もしくは0.3mmに固定。厚さ精度は、-0、+0.07mm
基板は0.03~2mmの範囲。厚さ精度は、-0、+0.1mm
なお、既に販売しております、高品質結晶(X線ロッキングカーブ半値幅が50arcsec以下等)の研究用基板は、従来通り製作が可能ですので、お問い合わせください。
4.製品の特長と応用
4-1種結晶
これまで販売してきた種結晶を使った場合に比べ、より大型の宝石を製作することが可能です。ラウンドブリリアントカットの宝石の場合、製作可能な宝石重量を示します。
13x13mm 約7カラット
14x14mm 約8.7カラット
また、プリンセスカットやオーバルカット等の場合には、さらに重量の多い(大カラット数)の宝石を製作することが可能です。
大型の単結晶であるこれらの製品は、LGDの成長工程において、製作歩留が高く、安定した結晶品質を得ることができます。
4-2研究用基板
これまでの10x10mm基板ではできなかった大面積デバイスの開発が可能となります。14x14mm基板は、10x10mm基板の約2倍の面積を持ち、パワー系の大型デバイスの開発においては、有力な基板材料としてご使用いただけます。また、結晶粒界が影響を及ぼす光学部品等においては、大面積が実現できたことによる新たな応用が期待できます。
5.今後の開発について
当社は継続して単結晶の大型化に取り組んで参ります。デバイスの製作においては、2インチウエハの開発が待たれていますが、当社は引き続き単結晶の2インチウエハを目指した開発を進めて参ります。一方、ウエハとしてお使いいただくためには、表面粗さ等の改善も必要であり、研磨技術の研究・開発についても並行して行っております。
[写真1:大型種結晶]
[写真2:大型研究用基板]
■この件に関するお問い合わせ先
株式会社イーディーピー 営業部
〒560-0085 大阪府豊中市上新田4-6-3
(メール)edp.info@d-edp.jp