また、ザンビア共和国においては同国への本邦企業の鉱業分野における投資機会創出を目的として、経済産業省及びザンビア共和国政府との共催にて本邦企業を招待し、ビジネスラウンドテーブルを開催しました。
1.ナミビア共和国(2023年8月8日)
髙原理事長は、西村経済産業大臣とアルウェンド鉱山・エネルギー大臣及びイープンブ産業化・貿易大臣との会談に同席し、ナミビア共和国との「ナミビア・レアアース・サプライチェーンに関する調査研究」に係るJOGMECの考えを示し、その後、同国鉱山・エネルギー省と本調査研究に係るSWに、西村大臣とアルウェンド大臣の立ち合いのもと署名しました。
JOGMECは、2020年1月からNamibia Critical Metals Inc.(加)のLofdal Projectに参画し、ナミビアでのレアアース探鉱事業を実施中です。また、2022年8月にチュニジアで開催のTICAD 8において、同国鉱山・エネルギー省とレアアースの開発促進に向けたサプライチェーン調査や、衛星画像及び地理情報システムを用いる金属鉱物資源探査技術の研修、共同解析及び現地調査の協力に係るMOUに署名しています。
本SWは、同MOUに基づき、ナミビアに鉱山保有国で採掘された鉱石から分離・精製を行う拠点等を整備することによる地域のレアアース産業のハブとなる構想に向けた可能性を調査するもので、その結果は西村大臣が提案し、両国が協力して策定することとなった「ナミビア・レアアース産業マスタープラン」に資するものです。
2.コンゴ民主共和国(2023年8月10日)
髙原理事長は、西村経済産業大臣とモテモナ鉱山副大臣との会談に同席し、2012年2月にコンゴ民主共和国鉱山省と締結したMOUに基づき探査分野や環境技術支援強化に係るSWに、西村大臣とモテモナ副大臣の立ち合いのもと署名しました。本SWは、今後、世界的に高いESG基準に基づく鉱業投資が進められていくことを念頭におき、2018年に署名した衛星画像解析や現地調査の共同実施等の協力に関するSWに、環境モニタリング等の技術支援を新たに追加して更新したものです。
今回の会談および署名によって、電気自動車の主要材料として今後、需要の急拡大が見込まれているコバルト、リチウム、銅等が豊富に賦存している同国との協力内容を具体化しました。
3.ザンビア共和国
(1)署名式(2023年8月11日)
髙原理事長は、ザンビア共和国鉱山・鉱物開発省と探査分野等の協力強化に係るMOUに、西村大臣とカブスウェ鉱山・鉱物開発大臣の立ち合いのもと署名しました。
本MOUは、2018年に署名した探査分野と人材育成等の協力に関するMOUに、持続可能な開発についてのセミナーの開催及び未利用資源のポテンシャル評価等を新たに追加して更新したものです。加えて、銅の年間生産量300万トンの達成を目指す同国へ、最先端の人工衛星搭載の高性能センサーであるHISUI等を活用した衛星画像解析の実施、共同地質調査の対象エリアの拡大を提案し、協力関係を強化しました。
(2)日・ザンビア鉱業投資ラウンドテーブル及びサイト訪問(2023年8月10、11日)
経済産業省及びザンビア共和国政府との共催で、日・ザンビア鉱業投資ラウンドテーブルを開催し、日本から企業11社、現地日本企業1社及びJICAが参加しました。同国鉱山・鉱物開発省をはじめ同国政府関係者からプレゼンテーションが行われ、同国の鉱業分野における投資機会、鉱業政策、税制、投資インセンティブ、債務再編及びカッパーベルトにおけるコバルト鉱化のメカニズムといった情報が示されました。それを受け、日本側から各社の紹介とアフリカでの取組等についての説明があり、その後、活発な意見交換が行われ、同国に対する鉱業投資についての理解が深化しました。
また、ザンビア共和国における鉱山経営及び投資環境の理解を深めていただくため、日本企業11社に同行いただき、First Quantum Minerals社が運営するセンチネル銅鉱山及びエンタープライズニッケル鉱山のサイト訪問も実施しました。
さらに、アンゴラ共和国及びマダガスカル共和国にも西村大臣に同行し、アンゴラでは同国のインフラに係るビジネスラウンドテーブルへ出席、マダガスカルではラクトゥマララ鉱物・戦略資源大臣と今後の探査協力に向け意見交換を行いました。
JOGMECは、今後とも経済産業省とともにアフリカ資源外交に取り組み、我が国への金属鉱物資源の安定供給に向けて、アフリカ諸国との一層の関係強化を図ってまいります。
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