豪州でリチウム事業を推進するDLI社へ出資

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出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:木藤俊一、以下「当社」)は、豪州でリチウム事業を推進するDelta Lithium Limited(デルタリチウム社、以下「DLI社」、本社:パース)へ出資※1しました。本年1月に実施した5百万豪ドルの初期の出資と合わせ、当社の出資額は合計で約53百万豪ドルとなり、株式保有比率は15%となります。電気自動車(EV)をはじめとしたモビリティの電動化や定置用大型蓄電池需要の拡大に伴うリチウムの需要増加に対応するため、当社はリチウム採鉱の知見を蓄積し、地政学的に安定した豪州でのリチウム鉱石の生産・供給安定化に貢献することを目指します。

プロジェクトを進めるMt.Idaプロジェクトを進めるMt.Ida

DLI社は、西オーストラリア州でリチウム鉱山に関する2つのプロジェクト(プロジェクト名:Mt. Ida Project、Yinnetharra Project)を進めています。今般、DLI社は探鉱と開発検討を進めるため増資を行い、当社は同増資を通してDLI社に出資しました。

両プロジェクトではリチウムの探鉱活動が順調に進められており、Mt. Ida Projectでは、リチウム鉱量12.7Mt、品位1.2%のJORC資源量※2を昨年10月に公表しました。現在はリチウム鉱石(スポジュメン)採掘に向けた事業化検討を推進しています。

当社とDLI社は協業に関する検討を進めており、鉱山の操業・マーケティング・資金調達・政府支援政策の獲得活動・鉱区取得活動・購買・精製精錬技術、さらには下流のリチウム化合物製錬事業への進出について、今後協議していく予定です。

 

豪州は鉱物資源に恵まれ、リチウム・バナジウムといった多くのレアメタルが賦存しています。当社は約40年にわたり豪州における石炭鉱山の操業で培ってきた事業基盤を生かし、石炭鉱山操業と親和性があり、低炭素社会を実現する上で不可欠なレアメタル[A3] 事業への参入を推進しています。今般のDLI社への出資は、バナジウム鉱山プロジェクトを進めるCritical Minerals Group社、Vecco社への出資に引き続き、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換に必要なレアメタル事業への進出を進める動きの一環です。

 

※1豪州の当社子会社である出光オーストラリア(Idemitsu Australia Pty Ltd、本社:ブリスベン)が重要鉱物(クリティカルミネラル)事業推進を目的として設立した出光ミネラルズオーストラリア(Idemitsu Minerals Australia Pty Ltd、出光オーストラリア出資100%)を通じて実施し、既出資分約2.3%を含め、合計15%の出資を実現しました。

※2JORC (Joint Ore Reserves Committee Code・鉱物資源量および鉱石埋蔵量の報告に関する大洋州規程)は、オーストラリア証券市場ASXに上場する資源関係企業が探鉱結果や鉱物資源量の報告を行う際の基準資源量。

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