激動の時代にキャリアの自分軸を見失わないための「Value Character Inspiration」という新たな視点のフレームワークを開発しました。
それをもとに個人や企業に研修や内省支援コミュニティのサービスを展開していきます。
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やりたいことがわからない若手とAI時代の到来
現代のキャリアのフレームワークといえば、「Will Can Must」と呼ばれる「将来実現したいこと(Will)のために、今の業務(Must)を通して、できることを増やす(Can)」という考えが代表的です。
このフレームワークをうまく活用できると個人も組織も最大限に効果を発揮できます。
しかし、価値観の変遷とAI時代の到来を背景に、「Will Can Must」だけではカバーしきれない領域があると認識しています。
まず、若手であるZ〜ミレニアム世代は、その前の世代が当たり前のようにWillとしてあげていた“会社での出世”などに熱意を持ちづらい傾向があります。
また副業や転職といった多様な選択肢の前でも、どれが本当にやりたいことか分からなくて悩んでしまうこともあります。
昨今では、1on1などで管理職から「Will・やりたいことは何か?」と問われ続けるうちに過度に重荷を感じてしまい、“Willハラスメント”という言葉が生まれている程です。
また、AIの進歩が激しい現代、今の業務(Must)を通して身に付けた“できること(Can)”が、簡単にAIに抜かれてしまうことや、そもそも業務(Must)がAIに代替される可能性もあります。
「Mustを通じて、Canが開発され、その結果Willが見つかる」といった定番のキャリア開発手法は、適応しづらい場面も増えていくかもしれません。
つまり、個人および組織内でのキャリア形成において、
「目の前のことをやっていればできる事が増え、出世できて安泰&幸せが保証された時代」ではないことを踏まえ、キャリアの探求を進める必要性があります。
そこで提案するのが「Value Character Inspiration」という
“自分の価値観や特性を理解し、直感を活かして、自己変容を促すフレームワーク”です。
(※以下、VCI=Value Character Inspiration)
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Value Character Inspirationについて
VCIは、将来何をしたいかを明確にして人生の地図を描くWill Can Mustの考えとは異なり、今は将来が描けなくても、人生の自分軸を見失わずにキャリアを歩めるコンパスを得るものです。
自分がどうありたいかという価値観を重視し、短所も含めた自分の全ての特性や直感を活用する点が特徴的です。
※“VCI”は“Will Can Must”と併用したり、タイミングに応じて使い分けるとより効果的です。
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Value:価値観(⇄Will)
VCIでは、実現したい未来を描く前に、個人が主体的に人生やキャリアを築くため“価値観”に焦点を当てます。
<特徴・背景>
・実現したい未来がわからなくても、自分が何を大事にしたいのかという人生の方針を見つけることは、いつでも可能なのでキャリアの迷子にならない。
・実現したい未来を定めた時、今の仕事とかけ離れていた場合は紐付けが難しくなるが、価値観は今の仕事と紐付けしやすく、現状を前向きにとらえるきっかけにもなる。
・「日々、何を大切に生きるのか」と価値観に向き合い続ける姿勢は、未来が不明瞭な現代においても、今の充実感の延長から、創造性豊かな未来を生み出す生き方を可能にする。
例)Will:企画室で活躍したいけど、今の経理部から異動なんて無理だ…
Value:自分でアイデアを生み出すことが好き。そうだ、今の経理部で新しいフォーマットを提案してみよう!
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Character:特性(⇄Can)
長所や行動、できること(Can)に焦点を当てた「部分的な自分」だけではなく、
VCIでは「ありのままの自分」の特性(Character)を理解することを重要視します。
つまり、短所や在り方も含めた自分の全ての特性をリソースとして活用し切るという視点を持ちます。
<特徴・背景>
・自分の短所を活用可能なリソースとして再評価することで、活躍の場が広がり自己重要感の向上につながる。ありのままの自分を信じ、伸びやかに社会で活動できるようになる。
・自己の短所の再評価は他者の短所の再評価にも繋がる。
他者の短所を受け入れ、ありのままを貴重な個性として捉えられると、多様性が包含されたチームの醸成が可能になる。
・AIの普及によりスキルの汎用化や代替が進む現代、
できること(機能性)を増やすだけでなく、短所も含めた自分らしさ(人間性)を磨き、人間的な魅力も高める事は重要になってくる。
例)人の目が気になり、意見を主張できない私はダメだなあ…(短所・行動)
→人の目が気になるのは臆病だけが理由じゃない気がする。よく考えたら、私は昔から人の気持ちがよくわかる。だから私のそばにいると癒されるとよく言われる。
→私は人の機微に敏感で、人を安心させるところがある。この特性を大事に活かそう!(長所・在り方)
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Inspiration :直感(⇄Must)
VCIでは直感といわれる「ピンとくる」「なんとなく」といった身体感覚や感受性も大切に扱うことで、思考だけでは捉え切れない多くの情報を得ようとします。
心理学者のクランボルツ教授が1999年に発表した“計画的偶発性理論”の元になった調査では「ビジネスパーソンとして成功した人のターニングポイントは、8割が本人の予想しない偶然の出来事によるもの」としています。
キャリアおいて、偶然を生み出す“直感”は大切だと考えます。
<特徴・背景>
・激動の時代は、変化を恐れず、直感を信じる事が重要である。直感的に「まずやってみる」という経験は多くの智恵や柔軟性・創造性を獲得し、キャリアのサバイバル能力を上げる。
・幸せや充実とは、頭で考えるものでなく、心や体で感じるものである。「充実した幸せなキャリア」を歩むためには、感受性を磨くことが不可欠。
・直感に基づき「まずやってみる」という経験から得た知恵を活かし、現在の業務を改善する姿勢が重要。それがAIによる業務の代替が進む中、人が担い続ける領域である。
例)ふと気になった社外コミュニティに参加してみる。そこで得た知恵を今の会社の業務に反映する。
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激動の時代に人生の内なるコンパスを手にする為のフレームワーク ”VCI”
将来の目的と経路が明確に記された地図を手に登る、山登り型の自己実現キャリアが実行しづらい現代は、川下り型キャリアで乗り切る事も重要な時代と言えます。
VCIは、そのキャリアの川下りにおいて自分の価値観(Value)を重心に船に立ち、短所も長所も含めた全ての特性(Character)を活用して船を漕ぎ、直感(Inspiration)を働かせて行先を見極めさせてくれるものです。
つまり、VCIは激動の時代に人生の内なるコンパスを手にする為の新しいフレームワークです。
あそと株式会社は「Value Character Inspiration」のフレームワークをもとに個人や企業に研修や内省支援コミュニティのサービスを展開していきます。
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あそと株式会社について
「誰もが“あそと”できる社会をつくる」をビジョンに人材領域で研修やコミュニティづくりなどを展開する企業。 (※あそとは“あそび”と“しごと”の良いところどりをした概念で造語)
「今の時代を生きる人が、より幸せに働ける社会を創りたい」という想いから、キャリアの新しいフレームワークValue Character Inspirationを開発・展開。
会社所在地:神奈川県鎌倉市大町一丁目9-22トレジャーフットビル
設立:2023年4月
代表取締役:佐藤光司
事業内容: ・研修、セミナー等の各種の企画、立案、実施、運営及びそれらに関するコンサルティング業務 ・人材の育成、職業適性、能力開発のための教育及びカウンセリング業務 ・各種イベントの企画及び運営
URL:https://asoto.jp/
あそと株式会社 代表取締役 佐藤光司
1996年生まれ。法政大学経営学部卒。 2019年(株)リクルートに入社後、人材領域にて法人営業と組織活性企画職を経験。「Will・やりたいことがわからない」といったZ〜ミレニアム世代のキャリアの悩みを解決する、約400名の内省と対話コミュニティを作成・運営。個人が活きる組織を日本中に創りたいと思い、2023年あそと株式会社を設立。
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監修 株式会社Corelead 代表取締役 有冬典子
株式会社Corelead 代表取締役 有冬典子
自律分散型組織開発コンサルタント・リーダーシップ開発コンサルタント
「わたしを生きる あなたと生きる」が経営理念。
過剰な社会適応を手放し、自己を存分に発揮するからこそ社会で伸びやかに活動・牽引する働き方・生き方・リーダーシップを20年間に及び研究。
NVC、NLP、プロセス思考心理学、サイコシンセシス、U理論、そして成人発達理論など、あらゆる心理学的知見を学び、経営者・組織のリーダー他に対するコンサルテーションおよび自分自身を通した実践を重ねる。
価値観の重視や全体性の受容、身体知の活用は、成人発達理論における垂直的成長プロセスに不可欠な要素である。それらを包含しているVCIの概念を理解したもの同士のつながりの拡大は、変化のプロセスを健全にホールドする場となると感じ、あそと株式会社のコンセプトに共感。監修者として参画。
著書『リーダーシップに出会う瞬間〜成人発達理論における自己成長のプロセス』JMAM出版はAmazonリーダーシップ部門1位、ギフト部門1位を獲得。出版数は1万5千部を超え、リーダーシップ開発および女性活躍推進に携わる人事教育部門必読の書と言われる。