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新エンジン提供の背景
〜誤訳は従来の1/10に。多言語対応や翻訳の一貫性を向上し、更なる翻訳品質を目指す。
「Mantra Engine」はマンガ翻訳に特化したクラウドサービスで、機械翻訳と人力翻訳を組み合わせることで翻訳を効率化しています。この度「Mantra Engine」による翻訳をさらに効率化するために、OpenAI社が提供するGPT-4を統合した新しい機械翻訳エンジンのベータ版提供を開始しました。新しい機械翻訳エンジンは、Mantra Engineのマンガに特化した画像解析技術とLLMを組み合わせることで、従来に比べ高い品質の翻訳を実現しています。
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新エンジンの特長
◉ 文脈理解に基づく正確な翻訳:
Mantra Engineの画像解析技術とLLMを組み合わせることで、画像から抽出したキャラクターやストーリーの情報を考慮した翻訳が可能です。その結果、非常に高い正確性が実現され、翻訳の誤りを従来の10分の1程度(日本語から英語の翻訳で15.9%→1.6%)に削減しています。
◉ 翻訳の一貫性:
マンガの翻訳においては作品全体を通して一貫性を保つことが重要です。新しいエンジンでは、翻訳のスタイルやキャラクターの口調などの一貫性をより強化しています。
◉ 多言語対応:
これまでは大規模な対訳データが存在しない言語対(※)では精度が低いという課題がありましたが、新しいエンジンではデータが十分にない言語でも高精度の翻訳が可能です。
※言語対:
機械翻訳において、「日本語↔英語」のように変換対象とする言語どうしの組み合わせのことを指します。
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今後のアップデートについて
Mantra Engineは今後、LLMの活用を進めユーザーインタフェースを含む以下のアップデートを予定しています。
1. インタラクティブな翻訳インタフェース:
機械翻訳を下訳として活用するだけではなく、より柔軟な機械翻訳により、翻訳者がシステムと対話しながら作品を作成する新しい翻訳ワークフローを実現します。従来は翻訳・校閲・品質管理と一連の作業に工数がかかっていましたが、全体のワークフローがシームレスに統合され、より高速な翻訳が可能になり、多言語同時展開の支援などもこれまで以上に可能になります。
2. 柔軟な訳し分けコントロール:
エンターテインメント作品特有の、キャラクターの性格や口調、感情などを調整する機能により、よりクリエイティブな翻訳をサポートします。
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ゲーム・映像翻訳など、他エンターテインメント領域へも展開
Mantra Engineは、これまでマンガ/コミック翻訳に特化したサービスを提供してまいりましたが、今後はゲームや映像翻訳など、他のエンターテインメント領域への展開も予定しています。登場人物や感情、一貫性などのマンガ翻訳の課題は、ゲームや映像の翻訳にも同様に存在します。これまでマンガ翻訳で培ってきた技術や、翻訳効率化や品質管理のノウハウ、作品・翻訳ワークフローの管理システムによって、あらゆるエンターテインメントの海外展開を支援するサービスを目指します。エンターテインメント作品の海外展開に興味のある事業者様はお気軽にお問い合わせください。
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Mantra Engineについて
Mantra EngineはMantra株式会社が提供する、マンガ/コミックに特化したクラウドサービスです(縦スクロール型作品にも対応)。ブラウザ上でマンガ翻訳にかかわる全ての作業を完結させ、AI技術を活用して翻訳を効率化することで、従来の翻訳ワークフローを半分以下に削減しています。現在、国内外の出版社や翻訳会社、配信事業者に利用され、月間約5万ページ(単行本換算で毎月250~300冊分)のマンガ/コミックが翻訳されています。導入を検討される方や詳細をご希望の方はお問い合わせください。
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会社概要
◉ 社名 :Mantra株式会社
◉ 代表者 :代表取締役 石渡 祥之佑
◉ 所在地 :東京都港区南青山7-3-6 南青山HYビル 7F 荒井倶楽部内
◉ 設立 :2020年1月28日
◉ 資本金 :1,000,000円
◉ 事業内容:マンガに特化した機械翻訳技術の研究開発
◉ URL:https://mantra.co.jp
本件に関するお問合せ先
Mantra株式会社 担当:関野
info@mantra.co.jp