ユーグレナ社は2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功、以降、微細藻類ユーグレナ、クロレラなどを活用した食品、化粧品等の開発・販売を行っています。2010年からはバイオ燃料の研究開発を開始し、2018年には、日本初のバイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントを竣工。これまで「サステオ」の供給先は、バスや配送車、消防車などの車両、タグボートやフェリーなどの船舶、商業用ジェット機や双発機などの飛行機と、陸・海・空の全領域で拡大、多様化しており、供給実績は累計75件を超えます。
「サステオ」は、バイオマスを原料とし、食料との競合や森林破壊のリスクが低いという点で持続可能性に優れた次世代バイオディーゼル燃料です。
「サステオ」は燃料の燃焼段階では通常の軽油と同じようにCO2を排出しますが、原料となるバイオマスが、成長過程の中で光合成によりCO2を吸収するため、燃料を使用した際に発生するCO2の排出量が実質的にはプラスマイナスゼロとなるカーボンニュートラルの実現に貢献すると期待されています。
また、分子構造が従来の軽油と同じ(JIS規格・品確法上ともに軽油に該当)ことから、軽油を使用している既存車両のエンジン(内燃機関)にそのまま使用可能であり、既存インフラを活用しながら効率的に普及拡大することが可能となります。
苫小牧埠頭は、2022年11月に発表した「中期経営計画 TOMAF2025(2022~ 2025年度)」において、新経営理念「物流イネーブラーとして地域・社会に貢献します」と共に、ミッションの一つとして「本業を通じた社会課題の解決(環境問題への対応)」を掲げており、ユーグレナ社の取り組みに賛同し、「サステオ」を大北運輸が北海道内で運行するトラックの燃料として活用し、将来的な利用拡大に向け検討してまいります。本取り組みは、地域経済のインフラを支える総合物流企業として、本中期経営計画に沿って、企業活動全般において環境保全に配慮し行動する取り組みであるものと位置づけています。
ユーグレナ社と苫小牧埠頭は、次世代バイオディーゼル燃料の普及拡大等を通じ地球環境に配慮した活動を共に推進し、脱炭素化社会、持続可能な社会の実現に取り組んで参ります。