近藤建設では木造建築のことなら何でもわかる大工技術者、木造建築のプロを自社専属で保有することがサービス品質やお客様の安心感につながると考えており、今後もテクニカルセンターで若手大工の育成を続けてまいります。
- テクニカルセンター設立の背景
1993年の設立当時、まだ大工就業者数は70万人以上おり、世間的にも大工不足ではありませんでした。しかし、職人の高齢化が進みはじめていたことから、若い技術者を増やそう、育てようという風潮がありました。そのような中、当時社長だった近藤博政が今後の大工減少を危惧し、若手大工の育成に力を入れるため立ち上げたのがテクニカルセンターです。
1994年から数年は、埼玉県からの補助金を活用する埼玉県認定の職業訓練校であった時期もあり、毎年10~20名の多くの若者を受け入れ大工技術者として送り出しました。訓練期間は全員が寮生活となり、仲間と共に寝起きする環境でした。時勢に合わせて、寮生活ではなくなり、規模も縮小していますが、現在も毎年1~3名程を訓練生として迎えています。
※総務省「令和2年国勢調査」より
※2023年3月時点
一般的な大工就業者に50代・60代が多いのに対し、近藤建設の専属大工は30代・40代が圧倒的に多くなっています。これは近藤建設で継続的に若手大工の育成を実施してきた結果と言えます。
- テクニカルセンターの概要
テクニカルセンターでは、座学と実技両方の指導を行います。訓練生は4月に入社し、一般社員と同様に新入社員研修を受けた後、社会常識や一般学科、建築概念、設備、構造力学、安全衛生などを学び、測量実習、工具類の使用方法、造作実習の指導を受けます。夏から秋にかけては加工実習や建て方・屋根組み立て実習、外壁作業実習、現場実習で基礎工事や足場組み立て・解体などを行い、1年間大工になるためのカリキュラムを実施しています。
これらのカリキュラムにより、一流の技術力を持った大工を育成するための知識や技術をみっちりと学べる環境になっています。
■テクニカルセンターの実績:卒業制作
生徒たちは、1年間テクニカルセンターで学んできた技術の集大成として、毎年2月に行われる建築大工技能検定試験(木造建築の大工工事に必要な技術を証明するための国家資格)を受験します。また受験を終えた後は、卒業制作として約1カ月かけて1つの大きな作品制作に挑戦します。毎年卒業生の要望や、親方の提案で該当生徒の得意分野を活かしたものを制作します。
今年の卒業生は1名だったため、自身の細かい作業が得意な部分を活かしこのような神棚を制作しましたが、複数名いる時には合同の作品に取り組むこともあります。
29期卒業生の作品 「神棚」
24期卒業生の作品 「水車」
■テクニカルセンターの実績:技能五輪大会
テクニカルセンター卒業生が3名、技能五輪全国大会へ建築大工部門で出場しています。技能五輪全国大会とは、ものづくりの将来を担う若手技能者がそれぞれの分野で日本一を競う技術競技大会です。建築大工部門については2級建築大工技能士検定合格者の中から、埼玉職業能力開発協会から成績優秀と認められた技術者のみが出場できます。
1995年 技能五輪全国大会初出場
1999年 技能五輪全国大会=銀賞
2000年 技能五輪全国大会=敢闘賞
2001年 技能五輪全国大会=敢闘賞
- 今後の展望
近藤建設は、今後も家づくりの文化と高度な技術を継承すると共に、将来の柱となる大工の育成をしています。その為に、少数精鋭で、時流に則した技術の習得の他、働き甲斐と生活の安定を両立した魅力ある制度の整備も進めていきます。
また、住宅施工の大工育成に留まらず、非住宅を含めた大型木造の建物にも対応できる技術力と体制を整え、自社だけでなく、地域における木造建築の一端を担える企業として、今後もより一層地域貢献に尽力していきます。
近藤建設株式会社 会社概要
住宅建築一式工事及び、設計・施工・管理、マンション、公共施設、特殊建設、商業ビルなどの企画・設計・施工を行う、埼玉県内を中心に活動する建設会社です。
本社所在地:埼玉県ふじみ野市上福岡1-14-7
代表者 :代表取締役社長 宇佐見 佳之
資本金 :7,500万円
URL :https://corporate.kondo-gr.co.jp/
事業内容 :ハウジング部門(住宅建築一式工事及び、設計・施工・管理)
ビルディング部門(マンション、公共施設、特殊建設、商業ビルなどの企画・設計・施工)