教育活動の中で初めて実施、地域と学校が一体となった「声かけ運動」

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埼玉県入間市の高齢化率は30%(令和5年2月1日現在)となっており、いつ・どこで認知症高齢者のひとり歩きに遭遇するかもしれない状況にあります。
入間市では、「認知症になっても暮らしやすいまちづくり」を目指して、認知症高齢者のひとり歩きを止めさせるのではなく、地域の皆さんと見守ることにより、外出し迷ってしまっても安全に帰宅できるよう「声かけ運動」を推進しています。
今回、⾼齢者⽀援課と⼊間市⽴藤沢中学校では、卒業を控えた3年⽣217⼈を対象に、「いるま市声かけ運動推進会」を中⼼とした市⺠団体と連携し、認知症⾼齢者への「声かけ運動」を企画。「声かけ運動」は市内各地区で実施し、⼩中学⽣はボランティアとして参加していますが、教育活動の中で実施するのは初の試みです。

体育館で行われた認知症サポーター養成講座体育館で行われた認知症サポーター養成講座

 

当⽇は体育館で、「認知症サポーター養成講座」を受講し、認知症の基礎知識と「驚かせない」、「急がせない」、「⼼を傷つけない」という3つの「ない」を基本とした正しい対応⽅法を学んだあと、⻘空の広がる校庭で13グループに分かれて「声かけ」のロールプレイングを体験しました。
登下校時などで認知症⾼齢者のひとり歩きに遭遇した、という想定で、ひとりで遠くまで⾏ってしまう前に複数⼈で声をかけて、警察や地域の⼤⼈につなげることを⽬標とします。

 

参加した3年⽣⼥⼦⽣徒は、「みんなに⾒られながらの体験は恥ずかしかったけど、まちでは声をかけられそう。」、また、3年⽣男⼦⽣徒は、「相⼿がどう思っているのか、気持ちをくみとるのが難しかった。」と話した。

「声かけ運動」のポイントを学ぶ生徒「声かけ運動」のポイントを学ぶ生徒

 

 

認知症高齢者役に声をかける男子生徒認知症高齢者役に声をかける男子生徒

相手の目線にあわせて話すやさしさを身につけます相手の目線にあわせて話すやさしさを身につけます

 

 

 

 

 

同校の⼭⽥亮太校⻑は、「相⼿を思いやる気持ちは決して特別なものではない。誰もが安⼼して暮らせる社会にするため、ここで学んだことを家で家族にも話をして広めてほしい。」と語り、認知症サポーター証を⽣徒に⼿渡しました。

山田校長による講評山田校長による講評

⼀⽅で、認知症⾼齢者役などのために集まった⼤⼈は50⼈。「地域の⼦どもたちが声をかけてくれると、駅やお店の名前など地域の地図を頭に思い浮かべながら、⼿がかりを探そうとしてくれることがわかった。⾃分たちが住んでいる地区に⾒守りの⽬が増えることが⼼強い。」と、体験後の⽣徒の感想や変化に喜んでいました。
卒業しても、藤沢地区の⼀員であることに変わりはありません。地域を⽀える⼀員として勇気と思いやりをもって「⾒守り」、「声かけ」することの⼤切さを学んでいました。

藤沢中学校に集結した各団体のメンバー藤沢中学校に集結した各団体のメンバー

 

なお、⼊間市では、平成23年から市内⼩中学校において認知症サポーター養成講座を開催しており、今後も継続して取り組んでいきます。

開催⽇時:令和5年3⽉1⽇(⽔)
     午前10:50〜午前11:40 「認知症サポーター養成講座」 体育館にて
     午前11:50〜午後00:40 「声かけ運動」 校庭にて
会  場:⼊間市⽴藤沢中学校
対  象:藤沢中学校3年⽣(当⽇出席者178名)
主  催:⼊間市⽴藤沢中学校、⼊間市(⾼齢者⽀援課)
協  ⼒:認知症地域⽀援推進員
    あさひ病院(認知症疾患医療センター)
    いるま市声かけ運動推進会
    チームオレンジいるま
    藤沢地区近隣助け合い活動推進会
    藤沢地区⺠⽣委員・児童委員協議会
※「認知症サポーター養成講座」⼩中学校開催実績
  平成23年度:(1校)、平成24年度:(1校)、平成26年度:(3校)、平成27年度:(2校)、
  平成28年度:(2校)、平成29年度:(4校)、平成30年度:(7校)、令和元年度:(7校)、
  令和2年度:(4校)、令和3年度:(4校)、令和4年度:(6校)

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