4コマ漫画専門雑誌「月刊まんがライフ」連載中の佐野さん作品に「とよっすい」など豊橋の水道水が登場

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4コマ漫画専門雑誌「月刊まんがライフ」8月号(竹書房、6月27日発売)に、連載されている豊橋市の漫画家 佐野妙さんの人気作品「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!」に豊橋の水道水が取り上げられました。アルミ缶の飲料水「とよっすい」、豊橋の水道水などについて描かれています。
「だもんで豊橋が好きって言っとるじゃん!」は、豊橋で生まれ育った佐野さんが「じゃんね」「いいら」「やめときん」など地元の三河弁がたくさん使われています。単行本は4巻まで発売されています。
佐野さんは今回、料理に使う水に着想を得て、豊橋の水道水を取り上げました。

 

 

©︎TAE SANO/TAKE SHOBO©︎TAE SANO/TAKE SHOBO

 

作品は8ページにわたります。豊橋の水道水が、清流、豊川(とよがわ)の伏流水(川底に染み出る水)と、豊川用水の表流水でつくられていることや、ミネラル分が少ない「軟水」であること、軟水と硬水の違いなどを紹介しています。
 

豊川の伏流水は、豊橋市小鷹野浄水場で、ゆっくりと時間をかけて自然の力でろ過されます。この「緩速(かんそく)」ろ過をして、水道水に使われています。これをアルミ缶に詰め、災害備蓄用飲料水として販売されている「とよっすい」が作品に登場します。愛知県がつくったアルミ缶入りの水「あいちの水」も出てきます。
 

 

アルミボトル缶の「とよっすい」と「あいちの水」アルミボトル缶の「とよっすい」と「あいちの水」

また、かつて豊橋用水が無かった時代には、豊橋市や隣接の田原市などの東三河平野部は頻繁に水不足に見舞われていましたが、豊川から水を引く豊川用水の恩恵で東三河が日本有数の農業地帯になったことにも触れています。
豊橋の水道水について、佐野さんが漫画で面白く、分かりやすく描いているので、月刊まんがライフを手に取ってみてはいかがでしょう。

豊橋市上下水道局浄水課はこれを機に今後、日本水道協会から水質検査の信頼性など「水道GLP」に認定されている豊橋の安全で安心な水道水をよりPRするため、佐野さんとのコラボ企画を考えています。「今後の展開に期待してください」と話しています。

月刊まんがライフは1984年に発行開始した四コマ漫画専門雑誌。40年近くにわたって全国の読者に親しまれています。

 

©︎TAKE SHOBO 2022©︎TAKE SHOBO 2022

■とよっすいを製造している小鷹野浄水場はこんなところ

豊川の伏流水をろ過している豊橋市小鷹野浄水場は、広さ1000㎡の緩速ろ過池が5つあります。1日5mのゆっくりとした速さで砂と砂利の層に水を通し、砂の層にいる微生物の働きで浄化しています。
浄水場近くの多米配水場には、浄水池から送られてきた水道水をためておくタンク、配水池があり、高台から自然の力を利用して家庭に水道水が届けられます。
 

5つある緩速ろ過池5つある緩速ろ過池

緩速ろ過方式は、全国でつくられる水道水のうち約3%(2019年度水道統計)しか存在しません。この方式で浄化された小鷹野浄水場の水道水をアルミ缶に詰めたのが、「とよっすい」です。
今春、とよっすいは環境負荷低減のためペットボトルから変更。アルミ缶にリニューアルしたことで、賞味期限も3年から5年に延びました。豊橋市内にある愛知大学

 

の学生が、アルミ缶をデザインしています。

小鷹野浄水場は1930年に完成しました。豊橋市の上水道史としての歴史的景観を残しているとし、2018年に緩速ろ過池、旧ポンプ室、多米配水場旧配水池などが、国登録有形文化財に指定されています。これらは施設見学会で見ることができます。次回の施設見学会開催は8月6日(土)、8月7日(日)を予定していますので、訪れてみてはいかがでしょうか。
 

小鷹野浄水場旧ポンプ室と多米配水場旧配水池小鷹野浄水場旧ポンプ室と多米配水場旧配水池

 

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