日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社(本社:東京都港区、CEO:秋山勝司)は、同社のスクロール圧縮機が2023年2月25日で実用化40周年を迎えることをお知らせしいたします。
スクロール圧縮機は1886年イタリアで発明されましたが*1、その後100年近く実用化には至りませんでした。1983年、日立が業務用エアコンの圧縮機としては、世界で初めてスクロール圧縮機の実用化と量産に成功し*2、3、業務用パッケージエアコンに搭載しました。
圧縮機には、レシプロ、ロータリー、スクロール、スクリュー、遠心式など複数の方式があります。このうちスクロール圧縮機は、効率性はもちろん静音性や構成部品が少ないため、高い信頼性が期待できると言った優れた特性を有しており、業務用エアコンはもちろん列車やバスなどの車両空調機、ショーケース等の冷凍冷蔵機器、更には半導体製造装置などの産業用途やMRIなどの医療機器から天文台の電波望遠鏡まで様々な用途に使われています。
当社は今後もスクロール圧縮機をはじめとした高性能、高品質な圧縮機および冷凍空調機器の開発・製造を通して、人と社会へ貢献してまいります。
*1) Pelizzola G., “Apparecchio Rotatorio a Spirali (Spiral Rotary Machine)”, Italian Patent, No. 383 (1886).
*2) 荒野 喆也、“エアコン技術発展の系統化調査”、国立科学博物館技術の系統化調査報告 Vol.24 2017. March
*3) 東條 健司、“スクロール圧縮機の変遷”、 2009 年度日本冷凍空調学会年次大会講演論文集(2009. 10. 20-24,東京)