なお、今回の取組みは、国内金融機関初の取組み(※1)であります。
(※1)2023年1月末時点当行調べ
1.「脱炭素経営移行計画レビュー」について
2021年8月より業務を開始したカーボンニュートラルナビは、当行がお客さまに対し、①自社のGHG排出量の把握、②削減目標の設定、③自社の取組みを開示しながら削減策を実行、という脱炭素経営の第一歩をサポートする取組みです。
今回、新たに取扱いを開始する「脱炭素経営移行計画レビュー」は、カーボンニュートラルナビによってGHG排出量算定、削減目標設定を行ったお客さま向けに、①2年目以降のGHG排出量算定フォロー、②削減量の確認・削減認定証の交付、③移行計画策定・進捗レビューなどのコンサルティング、を実施します。お客さまの事業活動の変化を捉えながら、継続的に正確なGHG排出量の算定を行い、将来の脱炭素経営実現に向けた具体的な「移行計画策定・実行」を支援します。
「移行計画」は、近時、脱炭素において注目され始めているキーワードの一つであり、脱炭素を宣言した上場企業は移行計画を策定し、脱炭素に向けた具体的な行動に移すフェーズになりつつあります。
このような状況を踏まえれば、近い将来には地域企業においても「移行計画策定・実行」は脱炭素経営の重要な取組みになると考え、カーボンニュートラルナビの高度化をはかりました。
<ご参考:信頼できる気候移行計画の6つの原則>
出所:2022年5月11日CDP日本事務局 ウェビナー資料より
当行は、2021年8月よりカーボンニュートラルナビに取り組み、120社を超える地域のお客さまとコンサルティング契約を締結しており、既に80社のGHG排出量算定、SBT(※2)水準の削減目標設定を完了しました。
また、2022年5月より本格的にSBT認定(中小企業版)支援にも取り組んでおり、2022年12月1日付環境省発表資料「SBT参加企業」のSBT認定(中小企業版)取得済み国内企業のうち、当行支援企業は27社(全体の15%(※3))にのぼります。
(※2)「Science Based Targets」の略で、パリ協定が求める水準と整合した企業の中長期のGHG排出削減目標であり、自社で設定した基準年度に対して一定水準での削減を約束するもの。
(※3)2023年1月末時点当行調べ
2.株式会社ウェイストボックスとの事業共創
「脱炭素経営移行計画レビュー」において、専門的知見をもってお客さまにワンストップで伴走支援できる体制を確保するため、当行のアドバイザーとして専門家である株式会社ウェイストボックス(以下「ウェイストボックス」といいます。)と事業共創いたします。
ウェイストボックスは、環境負荷・温室効果ガス排出量把握で10年来の実績を有し、大手企業との取引、官公庁の事業への関与を多数行っています。
また、2000年に英国で設立した国際的NGOであるCDPの日本で唯一のCDP気候変動コンサルティング&SBT支援パートナーとして認定されています。
■ウェイストボックス会社概要
代表者:鈴木 修一郎
設立:2006年2月
所在地:愛知県名古屋市中区栄2−6−1 RT白川ビル2階
URL:https://wastebox.net/
事業内容:
- GHG関連事業(SCOPE1,2,3把握、SBT、RE100、CDP情報開示支援)
- 製品・サービスの排出権調査(LCA、CFP等)
- 排出権権利化代行(J−クレジット創出支援等)
- カーボン・オフセットプロバイダー事業
<ご参考:十六フィナンシャルグループとウェイストボックスとの取組み実績>
ウェイストボックスは、当行、野村證券株式会社、有限責任監査法人トーマツの3社による民間主導型ベンチャー支援ネットワーク「NOBUNAGA21」第20回地域経済活性化セミナーにおきまして、ビジネスプラン助成金優秀賞(2021年 2月)を受賞しています。
十六フィナンシャルグループの投資専門子会社であるNOBUNAGAキャピタルビレッジ(代表取締役 峠 清孝)が運営するベンチャーキャピタルファンドにおき まして、2022年5月にウェイストボックスへ出資しています。
当行は、今後も脱炭素経営に資するサービスについて高度化をはかり、脱炭素経営を支援し、地域の脱炭素社会の実現に貢献してまいります。