「宙とぶペンギン」を運営する株式会社デジサーチアンドアドバタイジング(代表取締役:黒越誠治)は、2014年からRBF型出資の金融スキームを日本のスタートアップ業界で提供してきました。
この度、株式会社レイバリア(代表取締役:江本真聰)が開発した第三の放射線遮蔽(しゃへい)材「UCS(Ultra Cosmos Shield)」の実用化を支援する投資型クラウドファンディングプロジェクトとして、UCS実用化支援ファンドを組成。宙とぶペンギン( https://flying-penguin.jp )内にて募集受付を開始したことをお知らせします。
- このプレスリリースのポイント
「ゴムで放射線を遮蔽する」新しい放射線遮蔽材UCS
独自開発のフィラー(充填剤)を練り込んだゴム製の放射線遮蔽材「UCS(Ultra Cosmos Shield)」。
現在廃炉作業の現場で使われている鉛などの重金属に代わる、人体への健康リスクや廃棄時の有毒性の無い「第三の素材」として、株式会社レイバリアが「ゴム素材のプロフェッショナル」シヤチハタ株式会社・大阪大学核物理研究センターとの共同研究を経て開発しました。
大手電力会社へのテスト納品協議が進み、実用最終フェーズ。近い将来の量産化に向けた開発体制構築、運転資金が必要
東日本大震災をきっかけに開発を始めて、研究10年。
UCSは、日本原子力研究開発機構や大学の核物理センターでの実証試験をクリアし、量産化をも視野に入れ、大手電力会社へのテスト納品検討という最終段階に入っています。
「量産化」というあとひと押し、かつ運転資金が最も必要になるこの段階で実用化を支援するためのファンドを今回立ち上げました。
経営権を守り、事業や研究開発への選択と集中を促す「RBF」型投資。日本最大のプラットフォームとして
スタートアップが資金調達を行う新たな手段として近年注目度が高まっている、RBF(Revenue-Based Finance:レベニュー・ベースド・ファイナンス)。
今回のUCS実用化支援ファンドも、「投資型クラウドファンディング」という形で、このRBFにあたるものです。
廃炉作業現場の技術革新という領域の特殊性から、企業としてのファイナンスやExitの手段が限られ、かつ経営権や事業の純度を守る必要のあるプロジェクトだからこそ、RBF型投資を扱う日本最大のプラットフォーム*1として、当社が応援する意義があると考えています。
- UCSについて:「人にも環境にも優しい」鉛いらず・ゴムで守る次世代遮蔽材
「UCS(Ultra Cosmos Shield)」は、独自開発のフィラー(充填剤)を練り込んだゴム製の放射線遮蔽材です。
開発のきっかけは、2011年の東日本大震災。
放射線に含まれる電磁波の専門家である弊社最高技術顧問・船水博文氏(医学博士〈東京大学〉)、シヤチハタ株式会社、大阪大学核物理研究センター福田光宏教授の共同開発により誕生しました。
現在、原子力発電所で使われている主流の放射能遮蔽材は鉛。
安価で入手が容易な一方で、強い毒性があります。
焼却時の有毒ガス発生、埋め立て後の溶出による河川・土壌汚染、人体への蓄積で起こる鉛中毒による健康被害など、鉛は人体と地球環境に有害な物質です。EUのRoHS指令を筆頭に、世界的な規制の動きがあり、その代替材が求められています。
ゴム製のUCSは、人体負荷ゼロ・環境負荷ゼロの新素材。毒性がなく、焼却時に有毒ガスが出ないため、管理・廃棄できるのが大きな特徴です。
放射線遮蔽材として問われる遮蔽力ですが、鉛の約60%の重量で、同じ遮蔽力を発揮(遮蔽率15%で比較。重量は約40%減)。
また、他社ゴム製遮蔽材の2倍以上の遮蔽力を持っています(注:日本原子力研究開発機構など、外部研究機関に依頼した実験結果より*2)
- UCSの可能性:廃炉ロボが「耐放射線」仕様に変身 「塗れる遮蔽材」で廃炉支援
最長40年かかるとされる福島第一原発の廃炉作業。最大の難関である「燃料デブリ」(事故で炉内で溶け落ちた核燃料)の取り出しが、22年秋に開始見込み。導入される巨大なロボットアームの活躍に期待が高まっています。
作業員が長時間居られない、あるいは狭くて立ち入れない場所での活動が求められる廃炉作業に、遠隔ロボットは欠かせません。しかし、ロボットにとっても原発内の環境は過酷です。強烈な放射線に耐えきれず、マイクロプロセッサーやカメラが故障した例は、数知れず。電気系統は、放射能の影響を受け、劣化や誤作動を起こす恐れがあります。
UCSは、そうした廃炉現場のニーズにも応える素材です。
パテ状に加工すれば、室温で放置しそのまま硬化する形で定着します。
物体にハケでコーティングし、硬化させるだけで遮蔽性能を発揮する「塗れる遮蔽材」です。
また、UCSは鉛と違い、遠隔操作に必要な電波は遮蔽しません。
廃炉ロボットの表面にコーティングすれば、高い放射線量からロボット内の電気系統を守りながら、遠隔操作も可能。
廃炉ロボットを、手軽に「耐放射線」仕様に変えることができます。
ロボットアームや作業車両から、汚染水を通す配管、人命を守る防護服まで。
廃炉原発に関わるあらゆる物に放射能から守る加工を施せる「塗れる遮蔽材」としても展開することで、包括的な廃炉支援の実現を目指しています。
- 実用化までのあと「ひと押し」を、RBF型投資で。当社が今、このプロジェクトを応援する理由
東日本大震災をきっかけに開発を始めて、研究10年。
日本原子力研究開発機構や大学の核物理センターでの実証試験をクリアし、量産化をも視野に入れた、大手電力会社へのテスト納品検討という最終段階に入ったUCS。
40年という長大な期間にわたる原発の廃炉プロジェクトに関わる人達を助け、廃炉作業が円滑に進むことで、未来の子ども達に、負の遺産を残さないように。
このプロジェクトが成功することで、今頑張ってくれている人にも、これから生まれてくる子ども達にも、一隅を照らす取り組みに繋がれば。
そのような思いとともに、廃炉作業現場の技術革新という領域の特殊性から、企業としてのファイナンスやExitの手段が限られ、かつ経営権や事業の純度を守る必要のあるプロジェクトだからこそ、当社が応援する意義があると考えています。
▼本プロジェクトについて詳細はこちら(宙とぶペンギン)
https://flying-penguin.jp/project/PM00000028/
※※ 本プロジェクトへの投資をお考えの方へ ※※
40年という長大な期間となる福島原発の廃炉プロジェクトに関わる人達を助け、廃炉作業が円滑に進むことで、未来の子ども達に、負の遺産を残さないように。
本プロジェクトが成功することで、今頑張ってくれている人にも、これから生まれてくる子ども達にも、一隅を照らす取り組みに繋がればと思っています。
ただし、たとえUCS素材の性能が実証されていても、廃炉環境に関わる規制や規則の方針が変わるなど、様々な力学が働くであろう原子力という領域の特殊性からも、実用化に至らずにプロジェクトそのものが頓挫するリスクも拭えないと言わざるを得ません。
事業者(レイバリア社)側の計画では、4年で1269%*=出資金が約12倍になる(1269%とは想定償還率税引き前を表しています) という事業計画が出ています。ただこれはあくまでも事業者の想定であり、また一般金融商品でこのような倍率になるというのはそれだけリスクが大きいという事を示しています。
このプロジェクトは金銭のリターンを想定している投資型のクラウドファンディングですが、レイバリア社の計画通りの4年で12倍のリターンが得られる確度が高いとはくれぐれも皆様には思わないで頂きたいと思っています。リターンどころか、出資金額自体も戻ってこない可能もあると思います。
もちろんレイバリア社も江本社長も全力で頑張って頂けるとは思いますが、一般論としてスタートアップに投資するベンチャーキャピタルなどは100社に1社の成功だといわれるぐらい、事業の立ち上げは難しいものです。
出資をお考えの方は、最悪、出資をしたお金がゼロになっても仕方ない、というぐらいの覚悟で出資をお願いしたいと思っています。
それでも誰かが支えたり、応援や出資をしなければこのプロジェクトが始まらないのも事実です。
金額も大きなお金ですので、よくよく慎重に考えた上でご決断いただければと思っております。
*上記の想定リターンは本プロジェクト会計期間に係る1口あたり分配金額の合計額を基にした償還率であって、年率ではありません。詳しくは本プロジェクト詳細ページ内の分配シミュレーションをご確認ください。
このプロジェクトの分配シミュレーション
https://flying-penguin.jp/project/PM00000028/?t_first=t_simulation
このプロジェクトに関する重要事項
https://flying-penguin.jp/project/PM00000028/?t_first=t_important
●株式会社レイバリア 概要
[代表取締役] 江本 真聰
[最高技術顧問] 船水 博文(UCS開発者)
[所在地] 福島県伊達郡国見町山崎舘東14-8
[設立日] 2020年12月1日(株式会社未来科学研究所より事業承継)
[U R L] https://www.raybarrier.co.jp
[事業概要]
放射線生物学と電磁波の専門家・船水博文氏(現レイバリア技術顧問、医学博士〈東京大学〉)が代表を務めていた株式会社未来科学研究所より「UCS開発事業」の譲渡を受け、UCSを世に届けるため、2020年12月に創業。今後はUCSの応用、ガンマ線遮蔽に関わる専門的知見・研究を基にした社会実装にも取り組む。
代表取締役 江本 真聰 プロフィール
神戸大学大学院経済学修士課程修了後、日系大手経営コンサルティング会社に入社。新規事業の育成を軸にした顧客企業の経営計画の策定、現場指導、企業戦略提携支援に携わる。
日本テピア株式会社に入社後、同社経営企画、アジア各国でのマーケティング調査、日中アジア企業のマーケティング調査、投資コンサルティングを行う。その後、テピアインベストメント株式会社を立ち上げ、約10のファンドの組成、投資運用、ハンズオン支援を実施。
2020年12月、船水博文氏が代表を務めていた株式会社未来科学研究所より「UCS開発事業」の譲渡を受け、江本が代表取締役として、株式会社レイバリアを創業。
UCS開発者 船水 博文 プロフィール
医学博士〈東京大学〉
専門分野:医用生体工学、生命科学、神経科学
2003年、東京大学大学院医学系研究科生体物理医学専攻にて、「高頻度経頭蓋的磁気刺激によるラット脳損傷の効果に関する研究」により、博士(医学)を取得。
博士課程修了後、東京大学大学院医学系研究科・医用生体工学講座生体情報学教室客員研究員、東京大学先端科学技術研究センター人工生体機構COE機関研究員、東京大学先端科学技術研究センター工生体機構交流研究員、医療機器企業の特別顧問などを歴任。
2012年、UCS開発のため、株式会社未来科学研究所を創業し、代表取締役に就任。株式会社レイバリアへUCS開発事業の譲渡に伴い、2020年12月より現職。
- RBF型 という 言葉が世になかった時代から デジサーチではRBFスキーム提供をしてきました。
RBFという言葉がアメリカのスタートアップで使われ始めたのが2012頃と言われ、資金調達実績件数は2014年まではアメリカで年間100件以下。
2015年に初めて100件を超えたと言われる新しい資金調達スキーム。 最近5年ぐらいブームになり、2019年には世界では980億円を超える新規調達実績が生まれています。
デジサーチでは事業 2004年から自社事業提携でRBF型の事業を、2014年からは金融事業者としてRBF型の金融スキームや出資スキームを提供してきました。
2016年には日本初のRBF型出資のベンチャーキャピタルを立ち上げ、ファンドを組成。
また2018年には日本で初めてのソーシャルインパクトボンドの設計及び出資をRBF型の金融スキームで実施してきました。
2019年には当時クラウドファンディング史上日本最高額の出資(約2.7億円)を集めた金融スキームもRBF型で実施してきました。
ファンドからの出資、クラウドファンディング、私募の取扱い等、複数のスキームで今後もRBF型の資金調達スキームの提供や出資を積極的に実施する予定です。
- D2Cから第二種金融商品取引業まで。RBF型投資による経営・商標育成支援を15年以上追求
デジサーチでは約20年前より、D2C(Direct to Consumer)の領域において、RBF型投資に即した形で、当社が目利きをして「一緒に出来る」と確信の持てた企業や経営者の方と「当社資金負担、当社運営」「成功報酬型」での業務提携を行い、20以上のブランド・商標の育成を現在も手掛けております。
「商品力には自信があるのに売り方が分からない」
「資金調達がままならない」
このような悩みを抱えるモノづくり企業や経営者の方を中心に、パートナーシップを組み事業を進めていく中、ファイナンス支援の新たな選択肢として、RBF型の出資形態、金融スキームを研究して参りました。
「D2C」と「金融」。
一見全く異なる領域に見えるこの二つにおいて、「世に埋もれている良いモノ・経営者を支援する」という共通した価値観を根底に持ち、RBFの第一人者として、支援先企業の事業成長をサポートする当社なりの支援の在り方を、今後も追求して参ります。
●クラウドファンディングサービス「宙とぶペンギン」運営会社
株式会社デジサーチアンドアドバタイジング
[代表者] 代表取締役 黒越誠治
[所在地] 東京都渋谷区恵比寿 4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー27F
[設立日] 2000 年 3 月 8 日
[U R L] http://www.digisearch.co.jp
[事業概要]
(1) 資金負担型ECフルフィルメント
(2) 金融ストラクチャーの設計・実装
(3) 株式出資型の企業再生・起業ハンズオン
(4) メディアの制作・運営
(5) シェア型出資ファンド・総合型クラウドファンディングの運営
[登録番号]
第二種金融商品取引業者
関東財務局長(金商)第2784号
[加入協会]
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
*1:当社調べ。2019年には単独のRBF型投資プロジェクトとしても国内最大級となる2.76億円を調達したスタートアップ企業
詳細はこちらのプレスリリースにてご覧頂けます
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000020696.html
*2:日本原子力研究開発機構高崎量子応用研究所(2015年5月1日~11日)、東京都立産業技術研究センター(2021年10月14日)において実証試験を実施。