- クリエイター マーク・ニューソン氏から
■コメント
私にとって、このトイレは内からも外からも信頼でき、誠実さが感じられるデザインであることが重要です。明るい内装は、私の好きな色であるグリーンの単色でシームレスかつ衛生的に仕上げられています。このトイレのデザインでは機能性、シンプルさ、そして心地よく永続的な空間であることに重点を置いています。渋谷にたくさん存在する隠れた名所のように、このトイレが魅力的でとても便利な存在になることを願っています。
■コンセプト
私のデザインは、銅製の「蓑甲(みのこ)屋根」をはじめとする日本の伝統的な建築の引用が中心となっています。トイレが賑やかで超近代的な場所にあっても、神社仏閣や茶室、農村部などによく見られるこの屋根の形が、潜在的に心地よさや安らぎを感じさせるものにしたいと思いました。銅のピラミッド型屋根の緑青は、時とともにこの建築物を街に溶け込ませ、東京を織りなす構造の一部となることでしょう。
■マーク・ニューソン氏プロフィール(Marc Newson)
インダストリアルデザイナー。1963年生まれ。ロンドン在住。日用品からジェット機までジャンルを超えた幅広い分野で活躍。クライアントにはAppleやエルメス、ナイキなどがあり、作品は世界各国の主要なデザインミュージアムにコレクションされている。オーストラリア・シドニー生まれのプロダクトデザイナー。2005年タイム誌の「世界で最も重要な100人」に選ばれる。2014年Apple Watchをデザイン。
- THE TOKYO TOILET とは
トイレは日本が世界に誇る「おもてなし」文化の象徴。しかし、多くの公共トイレが暗い、汚い、臭い、怖いといった理由で利用者が限られている状態にあります。本プロジェクトでは、性別、年齢、障害を問わず、誰もが快適に利用できる公共トイレを2022年度中までに渋谷区内17カ所に設置します。建築家の隈研吾氏、伊東豊雄氏、クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏などに参画いただき、優れたデザイン・クリエイティブの力で、インクルーシブな社会のあり方を広く提案・発信していきます。加えて、訪れた人々に気持ちよく利用していただけるよう、従来に比べ清掃をはじめとしたトイレの維持管理を強化します。これにより、利用者自身が次に使う人のためを思う「おもてなし」の心の醸成も目指していきます。
それぞれのコンセプトなど、詳細はTHE TOKYO TOILET 特設ウェブサイトをご参照ください。
THE TOKYO TOILET:https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/thetokyotoilet
特設サイト:https://tokyotoilet.jp/
- 日本財団について
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人種・国境を越えて、子ども・障害者・災害・海洋・人道支援など、
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