【評価のポイント】
・ミリ波帯信号のひずみを抑えながら消費電力の増加を抑えつつ高出力化を実現。
・5Gの基地局で用いるミリ波帯ICの小型化を可能とする構成などが高く評価。
当社はアメリカIBM社から高周波IC技術のライセンスを受け、5G基地局用に28GHz帯ミリ波フェーズド・アレイ・アンテナ・モジュール(PAAM)『FutureAccess™』※2を開発。今年4月からはサンプルの提供を行っています。このサンプルで採用した電気回路を一部見直すことなどで高周波信号のひずみを低減しながら消費電力の増加を抑えつつ高出力化を達成するとともに、送受切替スイッチや低雑音増幅器など複数の回路と統合して設計することで小型化も実現しました。
世界中の通信事業社が5Gネットワークにミリ波の採用を進めています。
更なる高速大容量通信の実現に向け、当社は今後も、製品化に向けた開発を進めて参ります。
※1 APMC 2022
アジア・太平洋地域における革新的ミリ波・マイクロ波デバイスの開発や関連技術の発展に繋げていこうと毎年開催されている学会主催の国際会議で、アメリカのIMS(IEEE International Microwave Symposium)、ヨーロッパのEuMW(European Microwave Week)と並ぶ世界的会議の一つ。今年は11月29日から12月2日にかけて神奈川県横浜市で開催。
※2 フェーズド・アレイ・アンテナ・モジュール(PAAM)『FutureAccess™』
当社が2019年にアメリカIBM社から高周波IC技術のライセンスを受け開発を始めたもので、高効率・低消費電力で電波を送出。デッドスポットの無い高品質な通信環境を提供しながら、基地局の小型化・低コスト化を実現しています。今年の4月からは評価サンプルの提供を開始しています。