クニエは、日本におけるサプライチェーン・マネジメント(以下、SCM)の変遷を整理したうえで、不確実性が大きく高まった現在を「SCM 5.0」と定義しており、サプライチェーンを取り巻く問題・課題が絡み合う5.0時代においては、これまでの静的なSCMから、速やかに変化を捉え対応していく「ダイナミック(動的)・サプライチェーン・マネジメント」にシフトすべきと提唱しています。
本書では、クニエが多くのグローバルSCM構築に関わるコンサルティング実績から導き出した、ダイナミックSCMに具備すべき新たなマネジメント機能や、実現に向けた課題について解説するとともに、SCMリーディングカンパニーの先行事例も紹介しています。
急激かつ動的に変化するサプライチェーンを取り巻く環境下において、素早く状況をとらえ、対策を取ることを可能にする、レジリエンス(強靭性)とサステナビリティー(持続可能性)を併せもったSCMこそが今の時代のSCMのあるべき姿とクニエは考えています。
本書では、まずSCMがどのように形成され、現在の状況に至ったのかをひもとくことにより、これまでのSCMの取り組みの特徴を整理しています。そして、新時代のSCM構築に向けて、企業がどのような手を打つべきなのか、備えるべき新しいマネジメント機能や、経営、デジタル、組織・人材観点の施策など多角的に解説しています。さらにこれらの新しいSCMを既に具現化しているSCMリーディングカンパニー(旭化成、オムロンヘルスケア、コニカミノルタ)の事例を紹介することで、より具体的な内容となっています。
【書籍情報】
■概要
書名: ダイナミック・サプライチェーン・マネジメント レジリエンスとサステナビリティーを実現する新時代のSCM
価格: 2,640円(税込)
ISBN: 9784296200818
発行日: 2022年11月7日(11月3日より全国書店・Web書店にて順次発売)
著者名: 株式会社クニエ SCMチーム 著
発行元: 日経BP
ページ数:304ページ
判型: A5
■目次
・第1部 SCMの歴史と変遷
第1章 SCMとは何か
第2章 SCM前史
第3章 SCM 1.0:効率重視型SCM
第4章 SCM 2.0:反応重視型SCM
第5章 SCM 3.0:S&OP
第6章 SCM 4.0:デジタルSCM
・第2部 SCMを取り巻く環境と課題
第7章 モノが買えない、作れない、運べない
第8章 予測と制御が困難な外部環境変化の増大
第9章 高まる社会問題への対応ニーズ
第10章 高まる供給の不確実性
・第3部 SCM 5.0時代が求めるマネジメント
第11章 新時代に求められるダイナミックSCM
第12章 ダイナミックSCMが備えるべきマネジメント機能
・第4部 SCMリーディングカンパニー先行事例
第13章 旭化成:サプライチェーン一貫の損益管理とGHG排出量の可視化
第14章 オムロンヘルスケア:End to End SCMでの「Bias-less Planning」
第15章 コニカミノルタ:事業強化型SCMとBCPシミュレーション
・第5部 SCM 5.0:ダイナミックSCMの実現に向けた課題
第16章 SCMを企業ケイパビリティーとして高めるための検討範囲
第17章 ダイナミックSCM実現に向けた問題点
第18章 経営観点の施策:SCMを経営アジェンダとして捉える
第19章 デジタル観点の施策:新たな業務を生み出す土台としてデジタルを捉える
第20章 組織・人材観点の施策:ダイナミックSCMを担う組織を定義して人材を育成する
■著者
株式会社クニエ SCMチーム
事業会社出身者、外資系コンサルティングファーム出身者、システムインテグレーター出身者など、さまざまな経歴を持つメンバーから構成され、製造業や流通・小売業界のお客様に対し、業務・ITおよび経営層~現場層の両面からグローバルSCM/S&OPコンサルティングサービスを提供している。
■株式会社クニエについて
株式会社クニエはNTTデータグループのビジネスコンサルティング会社です。さまざまな変革に挑戦されるお客様のパートナーとして、高度な専門性と経験を有するプロフェッショナルが幅広いソリューションを提供し、お客様の変革の実現をグローバルベースで推進します。同社に関する詳しい情報は、<https://www.qunie.com>をご覧ください。