SPACECOOL株式会社は、2022年11月7日(月)~11月18日(金)にエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催が予定されている国連気候変動枠組条約第 27 回締約国会議(COP27)において、環境省が設ける「ジャパン・パビリオン」の実地展示、ヴァーチャル展示に出展いたします。
「ジャパン・パビリオン」は、「官民一丸となって世界の脱炭素化又は気候変動適応に貢献していく」という強いメッセージを、日本が世界に向けて発信していくことを目的に設置されています。
そのメッセージを効果的に発信できる、日本が誇る環境技術として、当社の放射冷却素材SPACECOOL®(以下「本素材」)が、当該パビリオンの展示物に採択されました。
本素材は、世界最高レベルの放射冷却性能の実現により、ゼロエネルギーの冷却を提供することで、気候変動対策の「緩和策」と「適応策」のいずれにも貢献することができます。「緩和策」としては、建築物の省エネや、太陽光発電などで使用されるパワーコンディショナーや蓄電池の冷却エネルギーの低減に貢献できます。また「適応策」としては、熱中症予防や農産物・畜産物の高温障害対策に貢献できます。
当社は、COP27に出展することで、本素材の普及を加速し、世界の脱炭素化や気候変動対策に貢献していきたいと考えております。
放射冷却素材「SPACECOOL」とは
本素材は、直射日光下において、太陽光と大気からの熱をブロックし熱吸収を抑えるだけではなく、放射冷却技術の原理により、宇宙に熱を逃がすことで、エネルギーを用いずに外気温よりも温度低下する放射冷却*1素材です(図1)。
太陽光により地球上で発生した熱は、大気中の二酸化炭素や水蒸気に吸収されて大気中に留まり、地球温暖化につながっています。
本素材は、二酸化炭素や水蒸気に吸収されにくい赤外線波長を放射する性質を持ち、熱を大気中に留めることなく、宇宙空間に放出することができます。
本素材を開発した大阪ガスによる2020年夏の実証実験においては、直射日光が当たった状態で、本素材の表面温度が外気温より最大約6℃*3低くなったことを確認しており、世界最高レベル*2の放射冷却性能を実現しています(図2)。
現在は、フィルムと膜材料の2種類の製品が開発済です(図3-1、3-2)。
*1:独自の光学制御技術を用い、太陽光の入熱を抑え、熱放射による出熱(熱せられた物体の熱が電磁波・光として運ばれる現象)を大きくした材料設計により実現
*2:公開されている論文を用いた大阪ガスおよびSPACECOOL調べによる
*3:大阪市此花区の大阪ガスエネルギー技術研究所にて計測(計測時の周囲気温は約35℃)。放射冷却素材を施工した鋼板の裏面温度を測定。
開催概要
開催期間 | 2022年11月7日(月)~11月18日(金) |
開催場所 |
① COP27実地のジャパン・パビリオン(エジプトのシャルム・エル・シェイクでの実地開催 ② COP27ヴァーチャル・ジャパン・パビリオン(オンライン開催) |
詳細はこちら http://copjapan.env.go.jp/cop/cop27/