このたび、ローカル5Gについても新たに実証環境を駅構内に構築し、5G環境下においてデジタル技術を活用した新たなユースケースの可能性に関する検証を行います。
【実証内容】
(1)ローカル5Gネットワークの構築
都庁前駅において、車両の入線するホーム、利用者が通過する改札付近、設備維持管理のための機械室にローカル5G環境を整備します。整備にあたっては、電波シミュレーションを実施するとともに、スループット測定などの技術的検証も行い、プライベートネットワークとしてのローカル5G を活用した地下鉄施設内の保守点検作業やお客様サービスについて検証します。
(2)高精細映像伝送を活用したトンネル内施設点検への活用
保守用車に設置した高精細カメラでトンネル内の線路や天井、壁などを撮影し、駅構内にある記録装置にローカル5G 等で伝送するとともに、AI解析による異常検知等を行い、効率的な維持管理への活用について検証します。
実施時期:2022年11月19日、20日、12月3日、4日各日終車後(予定)
(3)AIカメラの映像による駅係員業務への活用
駅係員が駅構内の状況をより把握しやすくするため、AIカメラで撮影した駅構内の高精細な映像を、ローカル5G 等を活用して駅係員のモバイル端末へリアルタイムで伝送するとともに、映像の解析により、車いすや白杖の駅利用者を認識して通知するなど、駅係員業務への活用について検証します。
実施場所:都庁前駅B2階改札付近
実施期間:2022年10月21日から2023年1月5日まで(予定)
(4)AIサイネージによる効果的な情報発信への活用
データ容量の大きい動画広告コンテンツ等を、ローカル5G 等を活用してAIサイネージに伝送します。また、サイネージに内蔵されたカメラにて、駅利用者の視聴状況の計測や広告内容に対する反応の確認を行い、効果的な情報発信への活用を検証します。
実施場所:都庁前駅B2階改札付近
実施期間:2022年10月21日から2023年1月5日まで(予定)
(5)ARを用いた駅利用者の移動支援への活用
出入口からの経路が複雑な地下鉄駅構内における移動を支援するため、ARを用いたナビゲーションを実施します。5Gを活用して、駅構内のナビゲーションデータを駅利用者のスマートフォンに伝送し、そのデータと駅利用者の位置情報を重ね合わせて、目的地までの案内ルートを表示します。
実施場所:都庁前駅B2階改札外、B1階
実施期間:2022年10月21日から2023年1月5日まで(予定)
【本実証における主な役割】
JTOWER | 実証プロジェクトの企画・統括、ローカル5G環境の技術検証 |
NTT東日本 | ローカル5Gシステム「ギガらく5G」の提供、ローカル5G端末接続検証 |
FCNT | ローカル5G対応AIカメラを用いた実証プロジェクトの構築・実施 |
ニューラルポケット | AIサイネージの提供 |
※東京都交通局においては、プロジェクトを実施するフィールドの提供、各プロジェクトへの協力を頂きます。
【今後の展開について】
都庁前駅での本実証を通じ、都営地下鉄をはじめとした公共交通機関の駅構内等施設において、5G基盤を活用した業務のDX化、並びに新たなユースケースの導入に向けた検討を行うとともに、全国の鉄道関連施設への展開を目指してまいります。
【参考】
都営大江戸線都庁前駅B2ラッチ内コンコースへの人流解析カメラ(AIカメラ)及びカメラ内蔵デジタルサイネージ(AIサイネージ)配置のお知らせ
https://www.jtower.co.jp/2022/14792/
*¹ 株式会社JTOWER(本社:東京都港区、代表取締役社長:田中敦史)
*² 東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:澁谷直樹)
*³ FCNT株式会社(本社:神奈川県大和市、代表取締役社長:田中典尚)
*⁴ ニューラルポケット株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:重松路威)
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