10月12〜14日にパシフィコ横浜で開催されるアジア最大級のパートナリングイベント「BioJapan 2022」の清水建設株式会社ブースに出展し、取り組み内容をご紹介いたします。会期中には、ブースにて直接ご相談を承ります。
生産性向上に向け連携
再生医療分野では、人の判断をサポートするAIの重要性が高まっており、少量のデータから特徴を抽出し、学習と推論を行うことができる「スパースモデリング」の技術を持つハカルスと、医療分野の研究施設建設などを手掛ける清水建設が、今回のシステム開発に取り組んできました。
異物検知システム
本システムは、培養後の細胞を入れたプラスチック製の保存バッグ(細胞製品)に混入する異物の検知を目的に開発しました。
細胞製品に異物が混入した不良品を選り分ける最終検査は、目視で検査が行われています。しかし、人による検査では品質にばらつきが生じることが課題となっており、検査の安定化が求められています。
今回開発した検知システムは、サンプル撮影装置(HACARUS Check)とAI(HACARUS AI CORE) からなっています。サンプル撮影装置で異物混入サンプルを撮影し、異物を検知できるようAIを調整しました。検証段階では、サンプルに含まれる異物を、全て検知できるようになりました。
異物検知の自動化によって、省人化をはじめ、検査の迅速化が期待されます。
「細胞占有率」の自動算出システム
「細胞占有率」とは、培養面全体に対して、培養している細胞がどれくらいの面積を占めているかを表した割合です(写真、青色部分が細胞)。
一般的に、細胞が増殖し、一定の細胞占有率に達すると、複数の容器に植え替える「継代(けいだい)」作業を行います。継代作業が適切なタイミングで実施されないと、細胞に悪影響が出る可能性が高くなります。
作業者は、細胞が増殖していく様子を顕微鏡で日々観察し、細胞占有率を判定します。しかし個々の感覚や経験値に基づいているため、細胞占有率の判定にばらつきが出ることが課題でした。本システムはAIにより細胞占有率を自動算出するため、安定した細胞占有率判定が可能となります。継代のタイミングを安定化することで、一定の細胞占有率での継代作業が可能となり、細胞培養の安定化が期待されます。
今後の展開
今回の展示会への出展でニーズを調査し、その結果を踏まえて試験運用を行い、市場を見据えた商品開発に臨む方針です。
会場案内
- 会期:2022年10月12日(水)〜14日(金)/ 10時〜17時
- 会場:パシフィコ横浜・展示ホール(横浜市西区みなとみらい1-1-1)
- 小間番号:D-15
- 会場案内図(全体PDF):https://jcd-expo.jp/PDF/BJRMhTJ2022_Floorlayout_ja.pdf
〈HACARUS・代表取締役CEO 藤原健真のコメント〉
国内外を問わず、再生医療分野への期待は高まり続けています。今回開発したシステムを通して、培養細胞の品質向上や量産に役立ち、再生医療分野に貢献してまいります。
【株式会社HACARUSについて】
HACARUSは、『次世代の「はかる」をあらゆる産業に』をミッションとし、少ないデータで、抜本的な問題解決につなげる「AIソリューション」を提供しています。2014年の設立から数多くの企業の問題解決に貢献してきた経験と独自の技術力で、人の知見を資産化し、オペレーションの効率化・省人化を成功させます。データの取得から既存システムとの連携までを一貫して支援し、人間とAIが共存する未来の実現に取り組んでいます。
【会社概要】
本社: 京都府京都市中京区高宮町206 御池ビル 8F
設立: 2014年1月14日
代表取締役:藤原 健真
資本金: 1億円(累計資金調達額:13億円)
URL:https://hacarus.com/ja/
【取材・お問い合わせ】
株式会社HACARUS 広報担当
メール:pr@hacarus.com
( 本件以外でも取材可能です。お気軽にお問い合わせください。