D&I AWARD 2025で最高賞を含む2部門受賞したfreee、情報通信業界特化チームを新設―SAJ40周年を機に「顧客主語DX」で伴走支援強化

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今年で創設40周年を迎え、会員企業は800社以上いる一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)の会員である狩谷 海里氏に焦点を当て、SaaSサービスを通じてバックオフィスの変革をリードするfreee株式会社の複雑化するSaaSエコシステムにおける連携戦略や、中小企業の生産性を劇的に向上させるための具体的なアプローチについて深掘りしたインタビュー記事を公開いたしました。

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顧客起点の新しいDX戦略:「freeeを主語にしない」営業革新

一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)会員であるfreee株式会社は、この度、情報通信業界に特化した営業チーム(SMB第4事業部)において、従来の会計ソフト販売という枠組みを大きく超えた顧客起点の新しいDX戦略(営業革新)を開始しました。

同社が今回新たに打ち出すのは、「freeeを主語にしない経営課題、業務課題のヒアリング」を徹底するアプローチです。これは、自社プロダクトの提案を前提とせず、顧客の抱える本質的な経営課題や事業課題の解決に正面から向き合い、包括的なDXソリューションを提供することを目的としています。

この新たな取り組みでは、従来のバックオフィス支援に留まらず、企業のフロント領域へのDX展開を目指します。具体的には、経営層を巻き込んだソリューションの共同開発や、事業成長に繋がるリアルタイムな経営指標把握の実現など、「単なるシステム提供者」から「事業成長のパートナー」への転換を図ります。本戦略を通じて、freeeは、日本の深刻な社会課題であるIT人材不足の解決にも貢献すべく、中小IT企業を支えるプラットフォーム構築を目指します。

人材定着を支援する新サービス:AIが離職予兆を可視化する「freeeサーベイ」

こうした包括的なDX支援の一環として、freeeは人材マネジメント領域においても革新的なソリューションを提供しています。

■スモールビジネスの離職防止課題に応える

2025年12月、freeeはAIが従業員の離職予兆を可視化する「freeeサーベイ」の提供を開始しました。現在、多くのスモールビジネスにおいて人材の確保・育成が最優先の経営課題として認識されていますが、人事専任者を置くことが難しいスモールビジネスでは、リソース不足やノウハウ不足から、人に向き合うための時間が乏しく、離職防止の対策が後回しになりがちです。

従業員が退職の悩みを職場に「相談しない」割合は74%にのぼり、多くが退職を決意した時に初めてその意向を伝えます。このような突然の離職は採用・育成コストの損失に繋がるだけでなく、残された現場社員の疲弊に繋がる負のループを生み出します。従業員が退職を決意した後では、慰留しても70%が「揺らがなかった」と回答しており、離職の前兆である些細な”リズムのズレ”をいかに早期に察知するかが、人材定着の鍵となっています。

■AIとアカデミックな知見の融合

「freeeサーベイ」は、『大切な従業員の「心の声」に気づき、一人ひとりと真摯に向き合う』をビジョンとして開発されました。キャリア開発研究の第一人者である法政大学 田中研之輔教授と共同開発した独自のサーベイテンプレートで学術的知見に基づいてAIが従業員の離職リスクを可視化します。

従業員はわずか2分でアンケートに回答でき、回答者の負担を最小限に抑えることで高い解答率を維持します。アンケートの結果からAIが従業員ごとの離職リスクを4段階で自動評価し、今すぐ面談すべき従業員を可視化。さらに、離職リスクが高いと判断した従業員に対してAIが注意すべき観点を自動でまとめ、面談アジェンダを生成します。人事の専門的なノウハウがなくても、従業員一人ひとりに最適なフォローアップを即座に実行することが可能です。

また、「freeeサーベイ」はfreee人事労務の従業員情報と自動で連携し、サーベイの配信対象を簡単に設定できます。さらに従業員の時間外労働や深夜労働などの勤怠状況をワンクリックで確認可能です。コンディション低下の背景ともなる長時間労働などの客観的データと合わせて把握することで、より精度の高い従業員へのフォローアップを実現しています。

提供開始を記念して、freeeサーベイを新規でご契約いただいたお客様限定で利用料金を12ヶ月間、通常価格の半額でご提供する「新規半額キャンペーン」を2025年12月9日から2026年6月30日まで実施しています。

金融サービス連携の強化:資金管理から振込まで一気通貫のソリューション

一方、財務・資金管理の観点では、freeeは金融機関との戦略的な連携を通じて、スモールビジネスの経営効率化を多角的に支援しています。

■三菱UFJ銀行との協業開始:金融とSaaSの知見を融合

2025年9月、freeeは株式会社三菱UFJ銀行と協業を開始しました。両社の持つSaaS領域の知見と顧客基盤・金融事業の知見を相互に提供することで、スモールビジネスを多角的にサポートする包括的なサービス提供を実現します。

この協業により、2026年中に三菱UFJ銀行が提供する中小企業向けオンライン完結型融資サービス「Biz LENDING」へのfreee入出金サービスの導入、オンライン資金調達プラットフォーム「freee資金調達」への「Biz LENDING」の掲載を予定しています。

三菱UFJ銀行が提供する「Biz LENDING」へfreee入出金管理のデータアグリゲーション機能を組み込むことで、他行の入出金データを用いた新たな与信モデルの開発を2026年中に実現予定です。これにより、従来の金融機関による融資審査では評価が難しかった企業の実態を、リアルタイムな資金繰りデータから多角的に評価することが可能となります。

今後は、「ファイナンス領域における協働」だけでなく、「マルチチャネル化に向けた協働」「決済領域における協働」などの検討を進め、付加価値の高いサービス提供を追求してまいります。

■「freee振込」で業務効率を劇的に向上

資金管理の効率化をさらに推進するため、freeeは2025年8月、freee会計内で振込指示を完結できるサービス「freee振込」の先行利用ユーザーの募集を開始しました。全てのfreee会計ユーザーへの提供開始は2026年春頃を予定しています。

「freee振込」は、GMOあおぞらネット銀行と連携してサービスを提供します。freee会計にアップロードされた請求書データをもとに銀行振込を一括で指示・実行できるため、インターネットバンキングやfreeeプロダクト以外のサービスを操作する必要がありません。

freee会計にデータ連携される銀行口座の利用明細とfreee振込で支払いをした取引を自動連携することで消込を完全自動化し、手作業による確認や消込作業自体をなくします。そのため、個別に振込指示を行う場合のリスクとなる人為的ミスの防止や振込指示作業の効率化と、ワークフローの利用により振込内容の確認や振込指示の承認プロセスの効率化を実現します。

組織づくりのエッセンスを書籍化:専務執行役員CHROが語るfreeeの成長戦略

こうした革新的なサービス開発と事業展開を支える基盤となっているのが、freee独自の組織文化と人材戦略です。

2025年10月、freee株式会社の専務執行役員CHRO川西康之氏が執筆したビジネス実用書「freee 成長しまくる組織のつくりかた」(発行元:大和書房)が11月18日に発売されることが発表されました。

本書は、上場の準備もしていなかった従業員規模約100名の時期にfreeeに入社し、現在約2,000名規模にまで成長したfreeeのバックオフィス部門全般を統括する川西氏が、経営者や人事・総務担当者の方のために、freeeにおける「組織づくりのエッセンス」を紹介するものです。

freeeでの「1→10」と「10→100」のスケーリングフェーズの実体験を通じて学んできたこと、そしてさまざまな方からユニークと言われてきた「マジ価値」や「理想ドリブン」「アウトプット→思考」「Hack Everything★」「あえて共有」「ジブンゴーストバスター」などの独自の「freee語」が、どのようにしてカルチャー浸透を促進させてきたのかなど、組織づくりを行うにあたってfreeeが常に意識してきたこと・大事にしてきたことを紹介しています。

川西氏は、「本書は、単なる抽象的な概念論ではなく、私自身を含めた全従業員がユーザーにとって本質的な価値があると自信を持って言えることを意味する『マジ価値』を実現するために悪戦苦闘、七転八倒、試行錯誤を重ねてきた具体的な事例を組織戦略の観点から紐解いたものです。組織の成長と変革を担う経営層や人事担当、そして組織づくりに向き合われている方々にとって、少しでもお役に立てることを心より願っています」とコメントしています。

統合型経営プラットフォームの実現に向けて

freeeは、「スモールビジネスを、世界の主役に。」というミッションのもと、だれもが自由に経営できる統合型経営プラットフォームの実現を目指しています。

今回ご紹介した「freeeサーベイ」による人材マネジメント支援、三菱UFJ銀行との協業による金融サービス連携、「freee振込」による資金管理の効率化、そして川西氏の著書で紹介される組織文化の醸成――これらすべてが、freeeが追求する「顧客起点のDX戦略」の具体的な実践例です。

「freeeを主語にしない」という新しい営業アプローチは、単なるスローガンではなく、顧客の経営課題に真正面から向き合い、バックオフィスからフロント領域まで、人材から資金管理まで、包括的なソリューションを提供するfreeeの姿勢そのものを体現しています。

日本発のSaaS型クラウドサービスとして、パートナーや金融機関と連携することでオープンなプラットフォームを構築し、スモールビジネスの生産性向上と事業成長を多角的に支援する――freeeの挑戦は、日本の深刻な社会課題であるIT人材不足の解決と、中小企業の国際競争力強化に貢献し続けています。

【プロフィール】

狩谷 海里(かりや・みり) freee株式会社 SMB第4事業部 営業マネージャー。情報通信業界特化チームを率い、従来の会計ソフト販売を超え、「freeeを主語にしない」逆説的な手法で顧客の本質的な経営課題解決に挑む。日本のIT人材不足解決をビジョンに掲げ、中小IT企業を支えるプラットフォーム構築に情熱を注ぐ。

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【一般社団法人ソフトウェア協会】

一般社団法人ソフトウェア協会(略称:SAJ)は、ソフトウェアに関わるあらゆる企業、団体、個人を繋ぎ、デジタル社会の実現を推進する業界団体で、800社以上にご加入いただき、創立40周年を迎えることができました。これからもソフトウェアの未来を創造し、国内外のデジタル化推進に貢献してまいります。

現在会員でない企業様も入会後、本インタビュー企画に応募することが可能です。

入会お問い合わせ・詳細は以下ページよりご連絡ください。 

一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)事務局 お問い合わせページ:https://www.saj.or.jp/contact/

※ご応募いただいた企業様の中から、本企画の趣旨に沿って選定させていただきます。応募多数の場合は、ご希望に添えない場合がございますので予めご了承ください。

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